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GUIDE / HASSUI-HATSUYU-ZAI

撥水撥油コーティング剤とは?工場で使う撥水撥油剤の種類(速乾の溶剤型・フッ素系の水系・フッ素を使わない撥水剤)と⁠、接触角・固形分・法規制の選び方

電子基板・精密部品・繊維・不織布・紙の表面に、水と油をはじく膜をつくる撥水撥油コーティング剤の3つの種類、フッ素系と非フッ素系の違い、撥水と撥油の違い、接触角と固形分の見方、危険物の扱いと耐熱の注意を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月30日更新

この記事の答え

撥水撥油コーティング剤は、部品や生地の表面に、水と油をはじく薄い膜をつくる薬剤です。使い方と成分で、溶剤に溶かして部品や基板に塗る速乾の溶剤型、水で薄めて繊維や紙に加工するフッ素系の水系、フッ素を使わない撥水剤に分かれます。選ぶときは「油もはじきたいか」「塗る物は部品か生地か」「熱をかけられるか」の3つを先に決めます。

撥水撥油コーティング剤とは

撥水撥油コーティング剤は、部品や生地・紙の表面に塗って、水と油をはじく薄い膜をつくる工業用の薬剤です。撥水撥油剤・フッ素コーティング剤とも呼びます。フッ素はほかのコーティング剤より表面エネルギーが低く、水だけでなく油やインクもはじきます。

比較ページには、日本の会社が自社で作る撥水撥油コーティング剤を、各社の代表の品番の単位で載せています。車や建材向けのガラスコーティング剤、離型剤、家庭用の防水スプレーは載せていません。

3つの種類

  • 速乾の溶剤型:フッ素樹脂などを溶剤に溶かした型で、刷毛・浸漬・スプレーで塗って室温で乾かします。例は、フロロテクノロジーのフロロサーフFG-3661、ハーベスのデュラサーフDH-100、AGCセイミケミカルのエスエフコートEC-240Fです
  • フッ素系の水系:フッ素系の成分を水に分散させた型で、加工場で薄めて生地や紙に付けます。例は、ダイキン工業のユニダインTG-5601、AGCのアサヒガードAG-E081、フロロテクノロジーのフロロサーフFS-6170、高松油脂のTKガードC-654です
  • フッ素を使わない撥水剤:炭化水素系やシリコーン系で、水をはじきます。例は、ダイキン工業のユニダインXF-5003、日華化学のネオシードNR-8844、信越化学工業のPOLON-MWSです

撥水と撥油の違い

  • 油は水より表面張力が低いので、はじくには、表面張力がもっと低い膜でないと効きません
  • AGCセイミケミカルの解説では、フッ素系エスエフコートの表面は約14mN/m、PTFEは約19mN/mです。そのため、PTFEがはじけないシリコーンオイル(約20〜21mN/m)もはじきます
  • フッ素を使わない撥水剤は撥水が主です。フッ素を使わずに油汚れも防ぎたいなら、日華化学のネオシードSG-10があります

接触角と固形分の見方

  • フロロサーフFG-3661の接触角は、水160°・油90°です。水滴は2°の傾きで転がり落ちます
  • フロロサーフFS-6170の接触角は、ガラス上で水112.1°・油73.2°です。樹脂濃度は10wt%で、水かアルコールで10〜20倍に薄めて使います
  • 繊維用の固形分は、ユニダインTG-5601が29.0〜31.0%、アサヒガードAG-E081とユニダインXF-5003が30%です

基板の防湿に使うとき

  • エスエフコートEC-240Fは、浸漬で13μmの膜になり、指触乾燥は室温で15分未満です
  • 膜は無色透明で、蛍光染料が入っているので、ブラックライトで塗った所がわかります
  • 専用の希釈剤で膜を落とせるので、部品を直したあとに塗り直せます

危険物と熱の注意

  • フロロサーフの不燃性溶剤タイプは、消防法・労安法・PRTR法の対象外です。エスエフコートEC-240Fは第4類第1石油類、POLON-MWSは非危険物です
  • 石油系溶剤の品は危険物に当たるものがあるので、SDSで確かめます
  • 室温で乾く型は熱に弱く、フライパンなどの調理器具には向きません。高温で使う金型・配管は、焼き付けのフッ素樹脂加工を使います
  • 屋外では、紫外線で1年程度で効きが落ちることがあります

値段と荷姿

  • 値段を公式に出している品はありません。用途と量を伝えて見積もりを取ります
  • 荷姿は、ユニダインTG-5601とXF-5003が1,000kgと200kg、POLON-MWSが0.5kgと15kgです
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