口コミを書く
GUIDE / INDUCTION-HEATER

誘導加熱装置とは?工場で使う高周波誘導加熱装置の種類(電源・可搬型・焼入れや鍛造の専用装置)と、出力・周波数・価格の選び方

金属をコイルの磁界で直接温める誘導加熱装置(高周波誘導加熱装置)の3つの種類、周波数と温まる深さの関係、出力・電源・冷却水の見方を、主なメーカーの公式資料の数字で整理しました。

2026年11月2日更新

この記事の答え

誘導加熱装置は、コイルの磁界で金属の中に電流を起こし、金属そのものを発熱させる加熱装置です。高周波誘導加熱装置・IH加熱装置とも呼びます。使い方で、コイルを付け替えて使う電源(発振機)、現場へ運ぶ可搬型、焼入れや鍛造の前の加熱をラインで回す専用の装置の3つに分かれます。選ぶときは「何を温めるか」「どこまで温めるか」「どこで使うか」の3つを先に決めます。

誘導加熱装置とは

誘導加熱装置は、コイルに高周波の電流を流し、その磁界で金属の中にうず電流を起こして温める装置です。富士電波工業の解説では、金属の電気抵抗で出るジュール熱を熱源にするのが誘導加熱です。ヒーターのように外から温めるのでなく、金属そのものが発熱します。

比較ページには、日本の会社が自社で作る誘導加熱装置を、各社の代表の型の単位で載せています。金属を溶かす誘導炉は溶解炉のページ、炉の中で温める電気炉は電気炉のページで比べています。

3つの種類

  • 電源(発振機):加熱コイルを付け替えて色々な加熱に使います。例は精電舎電子工業の UHT-1500TLC、アジャックストッコの TOCCOtron 400、電気興業の TRSC・CTGシリーズです
  • 可搬型:現場へ運び、溶接の予熱・後熱処理や鋼板の歪取りに使います。例は熱産ヒートの AMC-20C と ACT-3030SW ⁠⁠です
  • 焼入れ・鍛造の専用装置:決まった部品をラインで温め続けます。例は富士電波工業のビレットヒータ FTH-300-3H、高周波熱錬の大型汎用縦型焼入装置と小型部品焼入装置です

周波数と温まる深さ

  • 周波数が高いほど発熱する所が表面に集まり、低いほど内部まで均一に温まります
  • 表面だけを焼入れする小物には高い周波数を使います。精電舎電子工業の UHT-1500TLC は、120〜200kHz ⁠⁠です
  • アジャックストッコの TOCCOtron 400 は、135〜450kHz で、薄い材料の加熱に向きます
  • 丸棒を芯まで温める富士電波工業の FTH-300-3H は、3kHz ⁠⁠です

出力の幅

  • 小さな電源は、精電舎電子工業の UHT-1500TLC で1500W ⁠⁠です
  • 現場用は、熱産ヒートの AMC-20C が20kW、ACT-3030SW が最大30kW ⁠⁠です
  • 焼入れの専用装置は、高周波熱錬の小型部品焼入装置が120kW、大型汎用縦型焼入装置が最大250kW ⁠⁠です
  • 電気興業の TRSC・CTGシリーズは、出力300kW・周波数500kHz を標準でそろえています

電源と冷却水

  • 精電舎電子工業の UHT-1500TLC は、単相AC200V で動きます。熱産ヒートの2製品は、3相200/220V ⁠⁠です
  • 大きな出力の装置は、加熱コイルと電源を水で冷やします。電気興業の TRSC・CTGシリーズは、水道水ほどの水質で足ります
  • 熱産ヒートの AMC-20C は強制風冷で、冷却水の設備なしで現場へ運べます

値段の出し方

  • 公式に値段を出している製品は、このページにはありません
  • 出力・周波数・加熱コイル・冷却水の設備で値段が変わるので、見積もりで決めます
  • 専用の装置は部品に合わせて作るため、試しに温めてから仕様を決めるのが普通です
比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉