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GUIDE / HOSHOU-DOUSEN

補償導線とは?熱電対との違いと、種類・被覆・耐熱温度の選び方

熱電対と温度計・記録計をつなぐ補償導線を、ビニル被覆・耐熱被覆・可動部用に分け、熱電対の種類・耐熱温度・許容差・価格の見方を公式資料からまとめました。

2026年11月2日更新

この記事の答え

補償導線は、熱電対の種類に合う記号を決め、配線する場所の温度に合う被覆を選びます。精度が要るなら許容差の小さい精密級、繰り返し曲げる場所なら屈曲試験の結果を出している耐屈曲用を使います。

補償導線とは

補償導線は、熱電対と温度計・記録計・調節計の間をつなぐ専用の導線です。熱電対の線をそのまま計器まで延ばすと高くつき、ノイズで精度も落ちるため、熱起電力の特性が熱電対に近い補償導線で延ばします。山里産業は、補償導線は単体では使えず、熱電対と一緒に使うと案内しています。

補償導線の比較ページには、熱電対・温度計・電線を自社で作るメーカーが、自社の記号で案内する製品を載せています。熱電対の本体や被覆熱電対線は別の比較で扱います。

選ぶときは「熱電対の種類」「配線する場所の温度」「動くかどうか」の3つを先に決めます。

熱電対の種類に合わせる

  • 補償導線は熱電対の種類ごとに記号が決まっています。K熱電対には、チノーのKXVSや林電工のKX-GのようなK用を使います。
  • 林電工は、J熱電対用のJX-Gも在庫品として載せています。
  • エクステンション型は熱電対と同じ材質で、広い温度範囲で精度を保てます。コンペンセーション型は代用合金を使い、価格は安いものの使える温度範囲が狭くなります。

種類の違う補償導線をつなぐと正しく測れません。既設の熱電対の種類を図面で確かめてから記号を指定します。

被覆で使える温度が変わる

  • JISの使用区分では、一般用Gがビニル系で-20~100℃、耐熱用Hがガラス系で0~150℃、高耐熱用Sがふっ素樹脂系で-25~200℃です(大晃電工社の資料)。
  • チノーのKXVSはビニル外装で-20~90℃、KXHSはガラスウール編組で0~150℃です。
  • 安立計器のTS-Kはシリコン被覆で240℃、SG-Kはステンレスシールド付きのガラス繊維被覆で400℃です。

熱い場所ほど被覆は固くなりがちです。安立計器はSG-Kを「やや固い」と案内しているので、曲げて引く場所では柔らかさも合わせて選びます。

許容差と新JIS・旧JIS

  • 林電工のKX-GSは許容差±1.5℃、KX-Gは±2.5℃です。
  • 大晃電工社のKX-S-S/EとKX-ハイフレックスは、どちらも±1.5℃(クラス1)⁠で⁠⁠⁠⁠す⁠。
  • 新JISと旧JISでは被覆の色が違います。福電のKXタフラ(FK)は旧JIS規格色でシースが青、KX-1-タフラ(FK)は新JIS規格色で緑です。

林電工は旧JIS品を標準にし、新JIS品は受注生産です。既設の配線に足すときは、色まで合わせて注文します。

可動部には耐屈曲用を使う

  • 大晃電工社のKX-S-S/Eは、200℃耐熱で、曲げ半径40mmRの屈曲試験で30万回以上です。
  • 大晃電工社のKX-ハイフレックスは、特殊エラストマー被覆で-25~105℃、曲げ半径15mmRの屈曲試験で10万回です。
  • 福電のKXタフラ-BTは、ふっ素樹脂絶縁とふっ素ゴム外被に編組シールドを付け、ケーブルベアの屈曲試験で1,000万回(参考値)⁠で⁠⁠⁠⁠す⁠。

屈曲回数は試験の条件がメーカーごとに違うので、回数だけで比べません。曲げ半径と荷重までそろえて、実際の動きに近い条件で照合します。

見積もりで伝える条件

掲載した中で価格を出しているのは安立計器で、TS-Kは1,200円/m、SG-Kは1,400円/m(どちらも税別の希望小売価格)で⁠す⁠。ほかのメーカーは、記号・断面積・被覆・長さ・数量を伝えて見積もりを取ります。ノイズが心配な場所は、シールドの有無も一緒に伝えます。

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