口コミを書く
GUIDE / DSC

示差走査熱量計(DSC)⁠と⁠は⁠?熱流束型・入力補償型・溶液用の違いと、測定温度範囲・感度・冷却方式の選び方

樹脂・医薬品・電子材料の融解やガラス転移を測る示差走査熱量計(DSC)の種類、熱流束型と入力補償型の違い、測定温度範囲・ノイズ・冷却方式・自動試料交換の選び方を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年11月6日更新

この記事の答え

示差走査熱量計(DSC)は、試料を加熱冷却したときの熱の出入りを測る分析装置です。熱の測り方で熱流束型と入力補償型に分かれ、薄い溶液を測る溶液用は別の専用機です。選ぶときは「測りたい温度の範囲」「冷却の方法」「試料の数」の3つを先に決めます。

示差走査熱量計(DSC)⁠と⁠⁠⁠⁠は

示差走査熱量計は、試料と基準物質を決めた温度プログラムで加熱冷却し、その間の熱の出入りを測る装置です。融解、結晶化、ガラス転移を測り、樹脂・医薬品・電子材料の研究と品質管理で使います。

比較ページには、メーカーが自社で作る製品と、日本法人が自社グループの製品として売るものを、各社の代表の型式の単位で載せています。TG(熱重量)⁠だ⁠け⁠の装置と融点測定器は載せていません。

3つの方式

  • 熱流束型は、同じ炉の中の試料と基準物質の温度差から熱の流れを出します。例はリガクの DSC8231 と DSCvesta2、日立ハイテクの NEXTA DSC、NETZSCH の DSC 300 Caliris、パーキンエルマーの DSC 9 ⁠⁠⁠です
  • 入力補償型は、温度をそろえるのに使った電力の差で測ります。例はパーキンエルマーの DSC 8500 ⁠⁠⁠です
  • 溶液用は、薄い溶液の中の生体分子を測る専用機です。例は TAインスツルメントの Nano DSC ⁠⁠⁠です

測定温度範囲

  • リガクの DSCvesta2 は、-180〜725℃です
  • NETZSCH の DSC 300 Caliris Supreme は、-180〜750℃です
  • 島津製作所の DSC-60 Plus は、液化窒素を使うと-140〜600℃です
  • パーキンエルマーの DSC 9 は、-70〜750℃です
  • TAインスツルメントの Nano DSC は、-10〜130℃です

感度

  • ノイズは、リガクの DSCvesta2 と日立ハイテクの NEXTA DSC600 が0.05μWです
  • 日立ハイテクの NEXTA DSC200 は、ノイズが0.1μWです
  • 島津製作所の DSC-60 Plus は、ノイズが0.5μW以下です
  • 同じ機種でも試料と条件で結果は変わるので、自社の試料でデモ測定を頼んで確かめます

冷却方式

  • 電気冷却は液体窒素を補充せずに使えます。リガクの DSCvesta2 は、電気冷却で-95℃から725℃まで続けて測れます
  • もっと低い温度は液体窒素を使います。島津製作所の TAC-60L は、-130℃まで冷やせます
  • NETZSCH の DSC 300 Caliris は、圧縮空気、イントラクーラー、液体窒素から選べます

自動試料交換

  • 数が多いのは、NETZSCH の DSC 300 Caliris Supreme の最大192試料と、パーキンエルマーの DSC 8500 の96サンプルです
  • TAインスツルメントの Discovery DSC 250 は54位置、リガクの DSCvesta2 は最大52試料です
  • 島津製作所は、自動機の DSC-60A Plus が本体内蔵で24個です

値段

  • 今回載せた製品の公式ページに、公開価格はありません
  • 冷却ユニットと自動試料交換はオプションの機種が多いので、要るかどうかを決めてから見積もりを取ります
比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉