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GUIDE / BUNKOU-KOUDOKEI

分光光度計とは?原理・種類の違い・使い方と選び方

研究開発・品質管理・環境分析で使う分光光度計の原理、種類(紫外可視のダブルビーム機、小型・微量・可視、FTIR、蛍光分光光度計⁠)の違い、セルとブランクの扱い、選び方を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

分光光度計は、光を波長ごとに分けて試料に当て、どの波長がどれだけ吸収されたかを測る装置です。吸光度は濃度に比例するので、検量線を作れば濃度を数値で出せます。選ぶときは「測る光(紫外可視・赤外・蛍光)」「試料の形と量」「測る数と頻度」「薬局方などの規制への対応」の4つを先に決めます。

分光光度計とは

光源の光を回折格子で波長ごとに分け、スリットで決まった波長の光を取り出して試料に当てます。試料を通った光の強さを検出器で測り、吸光度や透過率に直します(日本分光「紫外可視分光光度計の基礎」⁠)⁠。

  • 吸光度は試料の濃度と光路長に比例する(Bouger-Beerの法則)
  • この関係から検量線を作り、知りたい試料の濃度を求める
  • 波長を変えながら測れば、波長と吸光度の関係(スペクトル)が取れる

比較ページには、研究開発・品質管理・環境分析で使う据え置き・卓上の分光光度計を載せています。色差計・分光測色計、近赤外分析計、ラマン分光器、原子吸光分光光度計、マイクロプレートリーダーは載せていません。

4つの種類

紫外可視(ダブルビーム)

  • 光を試料側と対照側の2本に分けて同時に測る
  • 光源のゆらぎを打ち消せるので、時間変化・温度変化・多検体の測定に向く
  • この比較の3製品(日本分光 V-730、パーキンエルマー LAMBDA 365+、アジレント Cary 3500)は、どれも190〜1,100nmを測る

小型・微量・⁠⁠⁠可視

  • 本体の画面とボタンで測る小型機(島津製作所 UV-1280)
  • 1µLの液を台に落として測る微量分光光度計(サーモフィッシャー NanoDrop Ultra)
  • 水質の項目を内蔵した可視の分光光度計(ハンナ iris HI 801・340〜900nm)

FTIR(フーリエ変換赤外分光光度計)

  • 赤外光は分子の振動で吸収されるので、IRスペクトルの形から物質を見分けられる
  • 樹脂・ゴムの同定、異物分析、原料の受け入れ検査に使う
  • ATRを付ければ、試料を押し当てるだけで測れる(ブルカー ALPHA II-P はダイヤモンドATR仕様)

蛍光分光光度計

  • 光を当てたときに試料が出す蛍光を測る
  • 吸光より感度が高く、薄い試料の定量に向く
  • HORIBAのDuettaは、蛍光と吸光を1台で測る

ダブルビームとシングルビームの違い

  • ダブルビーム:対照側でブランクを自動で補正できる。作りが複雑なぶん、やや高い
  • シングルビーム:作りが単純で安い。光源のゆらぎで透過率が動くので、ブランクの測定が欠かせない
  • 決まった波長で短時間に測るだけならシングルビームで足りる(日本分光の説明)

使い方のポイント

セル

  • 材質(ガラス・石英・プラスチック)と光路長(5mm・10mm・20mm・50mm)⁠で⁠選⁠⁠⁠⁠ぶ
  • 同じロットのセルを使い、向きをそろえ、セルホルダーの奥まで入れて同じ位置で測る

ベースラインとブランク

  • ダブルビーム機なら、対照側には何も入れなくてよい(日本分光の説明)
  • 溶媒に吸収があるときは、対照側に溶媒を入れるとS/Nが良くなる

測光モード

  • 濃度を求めるなら吸光度(Abs)
  • 透過・反射の特性や色を見るなら透過率(%T)・反射率⁠(%R)

選ぶときに決めること

  1. 測る光:濃度なら紫外可視、物質の種類なら赤外(FTIR)、薄い試料や発光なら蛍光
  2. 試料:液か固体か、どれだけの量があるか(1µLしか無いなら微量分光光度計)
  3. 測る数と頻度:毎日同じ項目をくり返すなら、本体だけで測れる小型機
  4. 規制:医薬品の試験なら、薬局方のバリデーションと電子記録の規制への対応

出典

  • 日本分光「紫外可視分光光度計の基礎」「FTIRの基礎」「分光蛍光光度計の基礎」
  • 各メーカーの公式の製品ページ・仕様書(比較ページの出典を参照)
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