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GUIDE / EBEAM-WRITER

電子ビーム描画装置とは?種類の違い・加速電圧・選び方

電子ビーム描画装置の仕組み、マルチビーム・可変成形・スポット・SEM後付けの違いと、加速電圧・ビーム径・基板サイズの選び方を、メーカーの公式資料で整理します。

2026年11月6日更新

この記事の答え

電子ビーム描画装置は、絞った電子ビームでレジストに直接パターンを描く装置です。マスクの量産ならマルチビームか可変成形、研究開発ならスポットビーム、手元のSEMで試すなら後付けの装置を選びます。加速電圧・ビーム径・基板サイズは、描きたいパターンから逆算して決めます。

電子ビーム描画装置とは

レジストを塗った基板やマスクに、電子ビームでパターンを直接描きます。電子線描画装置、EB描画装置とも呼びます。光で焼き付ける露光装置と違ってマスクが無くても描けるので、フォトマスクの原版づくりと、試作や研究開発で使います。

メーカー比較ページでは、自社で作る会社の現行の新品を型式ごとに載せています。受託の描画サービス、輸入販売の品、中古品は載せていません。

4つの種類の違い

  • マルチビーム型は、多数のビームを同時に出してマスクを描きます。ニューフレアのMBM-3000は50万本以上のビームを制御し、MBM-4000は14Aノードの先端マスクの量産に向けた機種です
  • 可変成形型は、ビームの形を変えて面で描きます。ニューフレアのEBM-9500PLUSは7nm+・5nmノードのマスク量産に使い、日本電子のJBX-3200MVSは32nm〜28nmノードのマスクとレチクルに使います
  • スポットビーム型は、一本のビームを絞って線をなぞります。日本電子のJBX-8100FS、エリオニクスのELS-BODEN、クレステックのCABL-UHなどがあります
  • SEM後付け型は、手元のSEMにパターン発生装置を付けます。サンユー電子のSPG-724は様々なタイプのSEMに付けられます

加速電圧を決める

  • 加速電圧が高いほど、レジストの中で電子が広がりにくくなります。クレステックのCABL-UHは、130kVで前方散乱が少なく、より細かく描けます
  • 厚い膜を垂直に描くときも高い電圧が効きます。JBX-8100FSは、10μm厚のレジストを200kVで描くとテーパーが減るデータを公開しています
  • 予算を抑えるなら低い電圧から始める手もあります。エリオニクスのELS-ORCAは、30kVを標準にしてオプションで50kVまで広げられます

ビーム径と線幅を分けて見る

  • ビーム径は電子ビームの細さ、線幅はレジストに描けた線の細さです。別の数字として比べます
  • ELS-BODENは、最小ビーム径が1.5nmで、公開している例の線幅は3nmです
  • CABL-APは、研究開発用のビーム径が2.0nm、生産用が4.0nmです。同じ機種でも用途で数字が変わります

基板サイズとフィールドサイズ

  • 基板は、載る大きさと描ける範囲を分けて確かめます。ELS-ORCAは8インチのウェハーが載り、描画エリアは最大150mm x 150mmです
  • ELS-BODENには、12インチのウェハーの全面を描ける型があります
  • フィールドサイズは、ステージを動かさずに描ける範囲です。JBX-8100FSのG2・G3は最大2,000μm角で、広いほどつなぎの回数が減ります

選ぶ順番

  1. 描くものを決める(マスクの原版か、ウェハーへの直接描画か)
  2. 一番細い線と膜厚から、加速電圧を決める
  3. 基板サイズと1枚にかけられる時間から、フィールドサイズとビーム電流を決める
  4. 自分のパターンでデモ描画を頼む。クレステックは見学とデモ描画を随時受けています
  5. 設置場所と電源をメーカーと確かめて、構成を決めて見積を取る

価格を公開している製品はありません。型とオプションを決めて、複数の会社から見積を取って比べます。

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