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GUIDE / GREASE-TRAP

グリーストラップとは?構造・種類・設置基準・清掃頻度と選び方

グリーストラップ(グリース阻集器)の構造と4つの種類、建設省告示第1597号の設置の決まり、下水の排除基準、SHASE-S217による容量の選び方、清掃の頻度を、国土交通省・日本阻集器工業会・自治体の資料をもとにまとめました。

2026年10月12日更新

この記事の答え

グリーストラップは、厨房の排水から油とごみを分けて止め、下水へ流さないための槽です。「どこに置けるか(種類)」「どれだけの水が流れるか(許容流入流量)⁠」「誰がどの頻度で掃除するか」の3つを先に決めると、選ぶ型式が絞れます。

グリーストラップとは

グリーストラップ(グリストラップ・グリース阻集器)⁠は⁠、飲食店や給食センター、食品工場の厨房の排水を通す槽です。入口のかご(バスケット)で野菜くずや残飯を止め、水と油の重さの違いで油を水面に浮かせて分け、ためておきます。水に溶けたものは止められません(日本阻集器工業会「グリース阻集器とは」)⁠。

  • 本体は、ステンレス鋼板製とFRP製が主流です
  • 容量は15〜1000Lほどまであります
  • 油が排水管の中で固まると詰まりの原因になるので、下水へ流す前に止めます

設置の決まり(設置基準)

建築基準法の告示

昭和50年建設省告示第1597号は、排水に油脂・ガソリン・土砂など排水管の働きを妨げる物が混じる場合、有効な位置に阻集器を設けるよう定めています。

  • 阻集器は、油脂などを有効に分けられ、掃除しやすい構造にする
  • 阻集器を兼ねる排水トラップの深さは5cm以上にする

日本阻集器工業会は、1976年1月1日に施行されたこの告示で、グリース阻集器の設置が義務になったと説明しています。

下水の排除基準

下水道法施行令は、ノルマルヘキサン抽出物質含有量で、鉱油類は1Lにつき5mg、動植物油脂類は1Lにつき30mgを超える排水を、除害施設の条例の基準に挙げています。広島市の排除基準も、鉱油類5mg/L以下・動植物油脂類30mg/L以下です。

自治体ごとの決まり

  • 札幌市は、油を多く含む排水を出す所にグリース阻集器を付けるよう条例の施行規則で定め、SHASE-S217の規格か同等以上の性能を求めています(札幌市)
  • 福岡市は、飲食店などの排水なら少しの油でもグリース阻集器が要るとしています(福岡市)

種類は4つ

種類 どんなものか このページの例
床置き型 ステンレスの槽を、床を掘らずにシンク下や横に置く 下田エコテック SE-35F-JA-1、プレパイ工業 SR-530F
床埋込み型(ステンレス) ステンレスの槽を床や土間に埋める。床スラブに吊る天吊り式も ホーコス HGS-NX120PD、カネソウ KSGT-1400
FRP製 樹脂の槽を地中や床下に埋める。軽く錆びない 前澤化成工業 GT-X100S、日本ピット NP-TOSC-1560H
油の自動回収・分解装置 浮いた油を機械で集める、または菌や空気で分解させる ビー・テップ FGR-20M、丸八 GB-⁠20

菌やばっ気の装置を足すときは

SHASE-S217-2016の付属書E.4は、既設の阻集器に、油を分解する菌やオゾンなどでばっ気する装置を足すことを禁じています。札幌市・福岡市も同じ扱いです(日本阻集器工業会「施工・維持管理」)⁠。付ける前に、自治体の下水道の担当に確かめてください。

大きさの選び方(容量計算)

SHASE-S217-2016では、流しや食器洗浄機から流れる量を計算し、許容流入流量と、ためられる油とかすの量がそれぞれ計算値以上になる型式を選びます。

  • 流入流量の計算では、危険率から決めた3.5倍の係数を掛けます
  • 倉敷市の計算例(ラーメン店)⁠は⁠、油の掃除を7日ごと、沈んだかすの掃除を30日ごととして量を求め、許容流入流量123.26L/min以上・61.10kg以上の阻集器を選んでいます(倉敷市の計算例)

カタログの「許容流入流量(L/min)」は、この計算と比べるための数字です。容量(L)⁠だ⁠け⁠で⁠は比べられません。

認定品

日本阻集器工業会の認定制度では、指定の試験機関(日本建築総合試験所)がSHASE-S217に沿って性能を試験し、通った製品に認定証票を貼ります。工業会の会員でなくても申請できます(認定制度)⁠。

清掃の頻度と方法

広島市は、次の頻度を案内しています。札幌市もほぼ同じです。

  • かご(バスケット)の掃除:毎日1回
  • 浮いた油の除去:週に1回以上
  • 沈んだかすの除去:月に1回以上
  • 槽の中の掃除:2〜3か月に1回

取った油(阻集グリース)⁠は⁠、事業で出たものなので産業廃棄物になります。処分は専門の業者に頼みます。油を分解して排水として流すタイプの薬剤は使いません。

選ぶときに見ること

  • 床を掘れるか:掘れなければ床置き型、新しく作る厨房なら床埋込み型かFRP製
  • 許容流入流量:流しの数と流す水の量から計算した値以上
  • ふた(蓋):人が歩くだけか、車が乗るか。車が乗る所は耐荷重のふたを選ぶ
  • 認定品か:自治体や設計で指定されていないか
  • 掃除のしやすさ:かごの出し入れ、ふたの重さ、シンク下の作業の空き
  • 天吊り式:防火の措置が要るか、消防署に先に相談する
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