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GUIDE / PHENOLIC-RESIN

フェノール樹脂とは・選び方|ノボラックとレゾール、成形材料の違い

電装部品・接着剤・封止材に使うフェノール樹脂の種類と用途、粘度・軟化点・硬化条件の読み方を、メーカーの公式資料から解説します。原料樹脂と配合済み成形材料を分け、品番で選ぶための確認事項をまとめました。

2026年10月28日更新

この記事の答え

フェノール樹脂は、電装部品や接着・結合用の原料に使う樹脂です。配合する原料を探すならノボラック・特殊フェノール原料かレゾール、部品を成形するなら配合済み成形材料を選びます。用途と投入する工程を先に決め、粘度の測定条件、硬化・成形条件、荷姿を品番ごとに確認します。

フェノール樹脂とは

フェノール類とアルデヒド類などを原料にした樹脂です。接着・含浸の結合剤、電子材料の配合原料、繊維などを組み合わせた成形材料に使います。旭有機材の解説は、基本の種類をノボラックとレゾールに分けています。

メーカー比較では、配合に使う原料と、成形機に投入する成形材料を区別しています。フェノール単体、エポキシ樹脂本体、完成した積層板や成形部品は含めません。エポキシと組み合わせるフェノール系硬化剤は対象です。

ノボラック・レゾール・成形材料の違い

  • ノボラックは通常、加熱すると溶け、冷やすと元に戻る原料です。リグナイトのH-71はチップ状で、ゲル化時間をヘキサミン添加の条件で示しています
  • レゾールは加熱で硬化する樹脂です。液状だけでなく、タマノル521のような塊状や、PUR-100のような粉末もあります
  • 特殊フェノール原料には、封止材へ配合するUBEのMEHC-7851SSなどを含めています。ノボラックの汎用品と一律に置き換えず、OH当量や粘度を合わせます
  • 配合済み成形材料は、黒鉛や繊維などを組み合わせた材料です。住友ベークライトのPM-5750や、レゾナック・テクノサービスのCP-J-3870が該当します

レゾールだから液状、ノボラックだから完成した成形材料、とは限りません。樹脂の種類と、出荷される材料の状態を別々に確認します。

用途から品番を絞る

  • CR接着剤には、荒川化学工業のタマノル521があります。粘着保持性を特長とするレゾールで、軟化点は環球法で100〜115℃です
  • 紙や布への含浸・積層加工には、DIC北日本ポリマのJ-325があります。主溶剤はメタノール、不揮発分は58〜62%です
  • 半導体封止材の原料には、アイカ工業のBRG-555があります。高純度ノボラックで、エポキシと組み合わせる用途を案内しています
  • 電気部品の成形には、レゾナック・テクノサービスのCP-J-3870があります。ブレーカーやコンセントプラグ向けの射出成形材料です
  • 摺動部品には、住友ベークライトのPM-5750があります。黒鉛を複合した成形材料で、軸受やシールリングなどの用途を案内しています

出典:荒川化学工業、DIC北日本ポリマ、アイカ工業、レゾナック・テクノサービス、住友ベークライト⁠。

粘度と軟化点の読み方

  • BRG-555の溶融粘度は、125℃で0.3〜0.5Pa・sです。J-325の粘度は、25℃で50〜140mPa・sです。温度も状態も違うので、このまま大小を比べません
  • UBEのMEHC-7851SSは、150℃で溶融粘度0.06〜0.10Pa・s、OH当量201〜205g/eqです。相手の樹脂との配合では、粘度と当量を併せて確認します
  • アイカ工業のBRP-2444は、融点76〜86℃、プレート・フロー18〜38mmです。融点を硬化温度や連続使用温度として扱いません
  • H-71のゲル化時間は、150℃で65〜110sです。ヘキサミン15%添加の試験条件なので、量産部品が同じ時間で硬化するという意味ではありません

出典:UBE、アイカ工業の成形材料用樹脂、リグナイトの製品一覧⁠。

耐熱性・強度を評価する

  • 使用温度は、軟化点やガラス転移温度だけで決めません。実際の荷重、接触する薬品、加熱時間を伝えて部品で評価します
  • PM-5750の曲げ強度は90MPa、PM-5640は180MPaです。メーカーは射出成形・アニール後の参考値として示しています。成形方法や後処理を変えた部品の保証値にはしません
  • フドーのFG40は、現行の製品一覧で圧縮・移送・射出成形を案内しています。比較表に載せた曲げ強さは2019年10月版の圧縮成形試験片の値なので、発注時に最新仕様を確認します

出典:住友ベークライトの試験条件、フドーの現行製品一覧、フドーの性能比較表⁠。

見積もりと保管で確認すること

掲載品の公式資料では購入価格を確認できませんでした。品番、使用量、荷姿、必要な品質規格をそろえて見積もりを取ります。

  • 原料樹脂では、相手の樹脂、硬化剤、溶剤、不揮発分を伝える
  • 成形材料では、成形方法、金型、部品の厚さ、成形温度・時間、後処理を詰める
  • 荷姿、最低発注量、納期、ロット管理、保管温度、使用期限を確認する
  • レゾールは経時変化で増粘・着色するため、受入時と使用時の管理条件を決める

DIC北日本ポリマは、レゾールの冷房保管と、SDS・製品ラベルの確認を案内しています。硬化物には脆さや硬化収縮もあるため、硬さだけで採否を決めません(硬化物の特徴・取扱い時の注意)⁠。

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