口コミを書く
GUIDE / HOT-ROLLED-COIL

熱延鋼板とは?熱延コイルのサイズ(板厚・板幅)⁠・SPHCとSS400の違い・黒皮と酸洗の選び方

プレス・鋼管・軽量形鋼の材料に使う普通鋼の熱延鋼板(ホットコイル)の特長、高炉と電炉のメーカーの板厚・板幅の製造範囲、SPHC・SPHD・SPHEとSS400の違い、黒皮と酸洗コイルの違い、高張力熱延鋼板、コイルの単重と内径を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年11月1日更新

この記事の答え

熱延鋼板は、鋼のスラブを高温のまま薄く圧延し、コイルに巻いた鋼板です。ホットコイルとも呼びます。圧延したままの黒皮コイル、スケールを落とした酸洗コイル、強さを上げた高張力熱延鋼板に分かれます。選ぶときは「規格」「板厚と板幅」「黒皮か酸洗か」の3つを先に決めます。

熱延鋼板とは

熱延鋼板は、高温に熱したスラブを圧延機で薄く延ばし、コイルに巻き取った鋼板です。表面には、圧延のときにできた黒い酸化皮膜(スケール)が付きます。

日本製鉄は、熱延鋼板を自動車・電機・建材・容器・鋼管など広い用途に出していると案内しています。コイルのまま、またはスリットコイル・切板にして使います。

比較ページには、日本の会社が自社の熱延工場で圧延する普通鋼の熱延鋼板を、品種の単位で載せています。厚鋼板、めっき鋼板、冷延鋼板、縞鋼板、販売店が仕入れて売る品は載せていません。

3つの種類

  • 熱延コイル(黒皮)は、圧延したままでスケールが付いた鋼板です。例は日本製鉄・JFEスチール・神戸製鋼所の熱延鋼板と、東京製鐵・中山製鋼所のホットコイルです
  • 酸洗コイルは、黒皮を酸で落として防錆油を塗った鋼板です。例は神戸製鋼所・東京製鐵・中山製鋼所の酸洗の品です
  • 高張力熱延鋼板は、強さを上げて板を薄くできる鋼板です。例はJFEスチールのトラックフレーム用熱延鋼板です

サイズ(板厚と板幅)

  • 日本製鉄の熱延鋼板は、厚さ1.2〜25.4mm、幅600〜2,180mmです
  • JFEスチールの熱延鋼板は、厚さ1.2〜25.4mm、幅600〜2,300mmです
  • 神戸製鋼所の黒皮コイルは、厚さ1.2〜25.4mm、幅600〜2,080mmです
  • 東京製鐵のホットコイルは、厚さ22.0mmまで、幅850〜1,630mmです
  • 酸洗コイルは黒皮より薄い範囲で、神戸製鋼所は厚さ1.2〜6.5mm、東京製鐵は1.5〜6.0mmです

規格と鋼種

  • SPHC・SPHD・SPHE・SPHFは、JIS G 3131の熱間圧延軟鋼板です。引張強さはどれも270N/mm2以上です
  • 中山製鋼所の表では、炭素はSPHCが0.12%以下、SPHEが0.08%以下で、記号が進むほど加工向きになります
  • SS400は、JIS G 3101の一般構造用圧延鋼材で、引張強さは400〜510N/mm2です
  • 溶接鋼管にはJIS G 3132のSPHT、自動車のフレームや車輪にはJIS G 3113のSAPHを使います

黒皮と酸洗

  • 黒皮は、スケールが付いたままで、建材・鋼管・機械の部材など表面を気にしない用途に使います
  • 酸洗は、塩酸などでスケールを落として水洗・乾燥し、防錆油を塗ります
  • 東京製鐵は、酸洗コイルを平らさと加工性・塗装性のよい鋼板として案内しています
  • 日本製鉄は、黒皮・酸洗に加えてショットブラストの仕上げも選べます

コイルの単重と内径

  • 神戸製鋼所の黒皮コイルは単重が最大43t、酸洗コイルは最大38tです
  • 同社はコイルの内径を、762mmと610mmを標準にしています
  • 内径・外径・単重は、受け入れるアンコイラーとクレーンに合わせて指定します

高炉と電炉

  • 日本製鉄・JFEスチール・神戸製鋼所は、高炉で作った鋼を圧延します
  • 東京製鐵は1991年に、電炉メーカーとして国内で初めてホットコイルの生産を始めました
  • 中山製鋼所は、自社の電気炉のスラブに加えて、高炉メーカーからもスラブを買っています

寸法の許容差と値段

  • 熱延鋼板の形状・寸法・質量の許容差は、JIS G 3193で決まっています
  • 東京製鐵は、注文のときに板厚×板幅を示すよう求めています
  • 値段を公式に出しているメーカーはありません。規格・板厚×板幅・数量・表面仕上げを伝えて見積もりを取ります
比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉