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GUIDE / GLASS-FRIT

ガラスフリットとは?電子部品の封着・電極・LTCCに使うガラスフリット(粉末ガラス)の種類と、軟化点・熱膨張係数・無鉛の選び方

ガラスとセラミック・金属をつなぐ封着用、電極を焼き付けるバインダー用、多層基板のLTCC用の3つの種類、熱膨張係数と軟化点の合わせ方、封着温度、無鉛のフリット、ペーストにしたときの使い方と注意を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年11月5日更新

この記事の答え

ガラスフリットは、溶かしたガラスを粉にした、部品をつなぐ・覆うための材料です。粉末ガラス・低融点ガラス・ソルダーガラスとも呼びます。使い道で、封着・封止用、電極や抵抗体のバインダー(焼結助剤)用、多層基板のLTCC用に分かれます。選ぶときは「つなぐ相手の材料」「焼ける温度の上限」「鉛を入れてよいか」の3つを先に決めます。

ガラスフリットとは

ガラスフリットは、ガラスを溶かして粉にした材料です。粉のままでは塗れないので、多くは樹脂と溶剤(有機ビヒクル)と混ぜたペーストにして、スクリーン印刷で塗ってから焼きます。押し固めたタブレットや、シートにしたグリーンシートでも使います。

比較ページには、自社で作る会社と、海外メーカーの日本法人が売るガラスフリットを、各社の代表の品番の単位で載せています。銀などの導電ペースト、ガラスの板や管の素材は載せていません。

3つの種類

  • 封着・封止用は、ガラス・セラミック・金属をつなぎ、すき間をふさぎます。例は日本電気硝子の LS-2010、日本山村硝子の NYG353、ショットの GM31107、岡本硝子の封止・封着用フリットです
  • バインダー(焼結助剤)⁠用⁠は⁠、導体ペーストや抵抗体に混ぜて基板に焼き付けます。例は AGC の 1724-1.5 と、奥野製薬工業の焼結助剤用フリットです
  • LTCC用は、セラミックの粉と混ぜてシートにし、重ねて焼く多層基板の材料です。例は日本電気硝子の MLS-63 と、岡本硝子の LTCC用ガラス粉末です

熱膨張係数の合わせ方

  • 膨張が相手と合わないと、冷えたときに割れたり反ったりします
  • AGC のカタログでは、つなぐ相手より0〜15×10-7/℃ほど小さいフリットを選びます
  • 日本電気硝子は、熱膨張係数が約70×10-7/Kのアルミナに、65×10-7/Kの LS-2010 を合わせています
  • 日本山村硝子の NYG353 は、焼いたあとの熱膨張係数が120×10-7/℃と大きく、ステンレスに合わせてあります

軟化点と封着温度

  • 封着は、軟化点より30〜100℃ほど上げて行います(AGC のカタログ)
  • 日本電気硝子の LS-2010 は、軟化点が400℃で、封着温度は435℃です
  • 低い温度で封じたいなら、低融点のソルダーガラスを選びます。ショットのソルダーガラスは軟化点が550℃以下です
  • 日本電気硝子の LS-1401S は、封着温度が380℃で、水晶振動子のSMDパッケージに使われます

LTCC用の焼成温度

  • 日本電気硝子の LTCC用粉末ガラスは870〜900℃で焼けるので、内層の導体に金や銀を使えます
  • 岡本硝子の材料も900℃以下で、CuやAgの配線と一緒に焼けます
  • 日本電気硝子の MLS-63 は、抗折強度が400MPaの結晶性の品番です

無鉛のフリット

  • 日本山村硝子の NYG353 は、鉛もビスマスも入っていません
  • AGC は、組成に鉛の表記が無い品番には鉛を意図して入れていません
  • 岡本硝子は基板印刷用の無鉛品を出し、ショットも鉛フリーのソルダーガラスをそろえています

使うときの注意

  • ペーストは、320〜380℃で樹脂を飛ばしてから封着温度まで上げます(日本電気硝子の手順)
  • 樹脂が焼け残ると、ガラスの中に泡(ボイド)ができて絶縁が落ちます
  • 焼いたあとにめっきをかけると、ガラスの成分が溶け出すことがあります。めっきに強い組成を選びます
  • 開封したら、湿気を吸わないよう早めに使います
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