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GUIDE / EDM-WIRE

ワイヤー電極線とは?硬質黄銅線・軟質黄銅線・亜鉛被覆線・鋼芯線の種類と違い、線径・引張強さの選び方

ワイヤ放電加工機で金属を切る消耗品のワイヤー電極線について、4つの種類の違い、線径と引張強さの見方、パラフィンの有無、使用済みワイヤの回収を、メーカーの公式資料の数字で説明します。

2026年11月6日更新

この記事の答え

ワイヤー電極線は、ワイヤ放電加工機で放電を起こして金属を切る線状の電極です。硬質黄銅線・軟質黄銅線・亜鉛被覆線・鋼芯線の4つに分かれます。普段の加工は硬質、テーパー加工は軟質、速度を上げるなら亜鉛被覆、極細線の精密加工は鋼芯を選びます。

ワイヤー電極線とは

ワイヤー電極線は、ワイヤ放電加工機で放電を起こすために使う線です。放電で金属を溶かして切り、線も同時に消耗するので、新しい線を送り続けます。放電カットワイヤー、EDMワイヤとも呼びます。太さは主に0.1〜0.3mmを使います。

比較ページには、日本の会社が自社で作るか自社ブランドで出す電極線を載せています。販売店が扱う他社品、放電加工機本体、タングステン線は載せていません。

選ぶときは「切る形と厚さ」「速度か精度か」「機械の指定」の3つを先に決めます。

4つの種類

  • 硬質黄銅線は、汎用加工で広く使います。例はプロテリアルのHBZ-U、ソディックのつばめワイヤプラスです
  • 軟質黄銅線は、テーパー加工に使います。例はプロテリアルのABZ、沖電線のOB-Bです
  • 亜鉛被覆線は、荒加工の速度を上げるときに使います。例は沖電線のOS-UZ、ソディックのe80です
  • 鋼芯線は、ピアノ線を芯にした極細の線で、精密加工に使います。例は住友電工のスミスパーク、日鉄SGワイヤのSPワイヤです

線径の選び方

線径は、切る材料の形と厚さで決めます。

  • 硬質のHBZ-Uの線径は、0.10〜0.40mmです
  • 軟質のABZの線径は、0.20〜0.30mmです
  • 鋼芯のスミスパークの線径は、0.03〜0.10mmです
  • 鋼芯のSPワイヤの線径は、0.020〜0.100mmです

引張強さと伸びの見方

引張強さは、線にかけられる張力に関わります。伸びは、テーパー加工でのたわみに関わります。

  • 硬質のHBZ-Uの引張強さは、0.10〜0.15mmで980MPa以上、伸びは0.4%以上です
  • 軟質のOB-Bの引張強さは442MPa以上で、伸びは20.0%以上です
  • 鋼芯のスミスパークの引張強さは、0.10mmで1800MPa以上です
  • 鋼芯のSPワイヤの引張強さは、真鍮線の約2倍です

速度を上げたいとき

亜鉛被覆線は、黄銅線より荒加工が速くなります。ソディックのe80は、一般的な黄銅線より加工速度が最大50%上がると公式に書いています(ソディック比)。極細線なら、日鉄SGワイヤのSPZ-AURORAが、SP-Znに比べて1stカットの速度を最大20%上げます(日鉄SGワイヤの調査)。

パラフィンの有無

パラフィンは線の表面に塗る潤滑の成分で、有無の推奨は機械で違います。使う機械の指定を確かめてから注文します。プロテリアルのHBZ-UとABZは、パラフィンの有無を指定できます。

値段と使用済みワイヤ

今回載せた10製品とも、公式に値段を出していません。線の種類・線径・巻量を伝えて見積を取ります。

使用済みワイヤは回収の仕組みがあります。沖電線の電極線リサイクルネットワークは、使用済みワイヤを送ると新品と交換でき、費用はかかりません。ソディックのワイヤ循環システムは、回収したワイヤを新品の消耗品と交換します。

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