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GUIDE / YOUKAIRO

溶解炉とは?燃焼式・電気ヒーター式・誘導炉の違いと、溶解能力・金属・価格の選び方

鋳造で金属を溶かす溶解炉(金属溶解炉)の3つの種類、燃焼式と誘導炉の違い、溶解能力・保持量・溶かせる金属の見方、研究用の小型と真空溶解

2026年11月1日更新

この記事の答え

溶解炉は、アルミ・鋳鉄・銅などの金属を溶かして、鋳物に流し込む溶湯にする炉です。金属溶解炉とも呼びます。バーナーで溶かす燃焼式、溶湯に沈めたヒーターで溶かす電気ヒーター式、コイルで金属そのものを発熱させる誘導炉の3つに分かれます。アルミのダイカストは燃焼式が多く、鋳鉄・鋼・銅合金・貴金属は誘導炉で溶かします。選ぶときは「溶かす金属」「1時間に溶かす量」「置く場所」の3つを先に決めます。

溶解炉とは

溶解炉は、金属を溶かして溶湯にし、鋳型へ流し込めるようにする炉です。溶かした湯をためて温度を保つ保持炉を兼ねる型も多く、溶解兼保持炉と呼びます。

比較ページには、日本の会社が自社で設計・製作する溶解炉を、各社の代表の型の単位で載せています。熱処理用の電気炉やるつぼ単体は別のページです。

3つの種類

  • 燃焼式は、ガスなどのバーナーで材料を溶かします。三建産業のサンケンメルタワーは、タワーで材料を予熱してエネルギー効率約60%です
  • 電気ヒーター式は、溶湯に沈めたヒーターで溶かします。三建産業のS-MICは燃料を燃やさず、燃焼空間や排ガスダクトがいりません
  • 誘導炉は、コイルに高周波電流を流し、金属そのものを発熱させて溶かします。富士電波工業のFBTシリーズは、ステンレス・特殊鋼から貴金属まで溶かした実績があります

溶解能力と保持量

  • 三建産業のサンケンメルタワーは、溶解能力100〜7,000kg/hまで作ります
  • 正英製作所のSTM-1000は、溶解能力1,000kg/hで3,000kgを保持します
  • 正英製作所のSMK-300は、溶解能力300kg/hで1,200kgを保持します
  • メイチューのHMS-30-100とHMC-30-100は、どちらも300kg/hで1,000kgを保持します

集中溶解炉と手元炉

  • 集中溶解炉は、工場の溶湯をまとめて溶かし、各鋳造機へ配ります
  • 手元炉は鋳造機の横に置き、その機械のぶんだけ溶かして保ちます
  • 正英製作所のSMKシリーズは、ダイカストマシンに合わせてレイアウトを都度設計します
  • 日本ルツボのメルキーパーは黒鉛ルツボで続けて溶かせる手元炉で、品種の切り替えが多い現場で使えます

酸化物を減らす

  • 燃焼だけの炉は、保持室が酸化物の出やすい850〜950℃まで上がります
  • 正英製作所のSMKシリーズは、保持室で溶湯に火を直接当てません
  • メイチューのクリーンホーメル炉は、酸化物を処理する専用の部屋を持ちます

研究用の小型と真空溶解

  • 北芝電機のマイクロメルタは、電源容量30〜100kWで、1回5〜100kgを溶かします
  • 第一高周波工業の小型高周波溶解装置は、鋳鉄30kgを約40分で溶かした実績があります
  • 富士電波工業の真空溶解炉は、鉄換算0.3kgから1500kgまで作ります

値段と手入れ

  • 値段を公式に出している会社はありません。溶かす金属と量を伝えて見積もりを取ります
  • タワー型は、上から材料を入れる衝撃で炉が傷みやすい設備です。三建産業には30年以上使われている炉が多くあります
  • 誘導炉のコイル交換は、北芝電機のクイックチェンジ炉で約7日から約3日に縮まりました
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