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GUIDE / COOLING-TOWER

クーリングタワー(冷却塔)⁠と⁠は⁠?仕組みと開放式・密閉式の違い、冷却トン・騒音・清掃の決まりの見方

冷凍機や工場の冷却水を冷やすクーリングタワー(冷却塔)の仕組み、開放式(直交流形・向流形)と密閉式の違い、冷却トンと設計条件の見方、騒音・補給水・清掃と点検の決まり、寿命と更新を、メーカーと国の資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

クーリングタワー(冷却塔)は⁠、温まった冷却水を外の空気に触れさせ、水の一部を蒸発させて冷やし、もう一度使えるようにする装置です。選ぶときは「循環水を空気に当ててよいか(開放式か密閉式か)⁠」「どれだけの水を何℃まで冷やすか(冷却トンと設計条件)⁠」「隣との境で音と白煙が問題にならないか」の3つを先に決めます。

クーリングタワー(冷却塔)⁠と⁠⁠⁠⁠は

ビル空調の水冷式の冷凍機や、工場の機械・金型を冷やした水は、温まって戻ってきます。冷却塔はこの水を上から散らし、ファンで外の空気を通して、水の一部を蒸発させます。蒸発するときに熱を奪うので、残りの水が冷えます。空研工業の冷却塔大学では、1%の水が蒸発すると残りの水が約6℃下がると説明しています。

冷却塔は冷凍機を持たないので、外の湿球温度より低くは冷やせません。水を周りの気温より低く冷やしたいときは、冷凍機を内蔵したチラーを使います。水冷式のチラーや冷凍機は、冷却塔の水で自分の熱を捨てます。

比較ページには、工場・ビル・プラントで使う業務用の冷却塔を、1社1〜2シリーズに絞って載せています。チラー、液体どうしの熱交換器、水を使わない空冷のラジエーターだけの製品、部品だけ、清掃・水処理のサービスは載せていません。

冷却塔の内部の構造

上から順に、次の部品でできています。

  • 送風機(ファン):外の空気を塔の中へ通します。上に付けて吸い出す型と、下から押し込む型があります
  • エリミネーター:出ていく空気から水滴をこし取り、外へ飛ぶ水を減らします
  • 散水装置:戻ってきた温かい水を、充填材の上へ均一に散らします
  • 充填材(充填剤):水を膜や細かい粒に広げ、空気と触れる面を大きくする部品です。冷え方を決める心臓部です
  • ルーバー:空気の入口で、水が外へはねるのを防ぎます
  • 下部水槽:冷えた水を受けて、ポンプで冷凍機や機械へ戻します。出口のストレーナでごみをこし、補給水の入口とブロー(排水)もここです

仕組みと3つの方式

  • 開放式・直交流形(クロスフロー):上から落とした水に、横のルーバーから入れた空気を当てます。角形に多く、ルーバーの外から充填材の汚れを見られます。ファンの動力を低くでき、何台もつなげて並べられます
  • 開放式・向流形(カウンターフロー):上から散らした水と、下から上へ抜ける空気を向かい合わせます。丸形はこの形だけです。配管の立ち上がりを低くでき、外気に触れる所が少ないので寒い地域に向きます
  • 密閉式:循環水を銅管などのコイルの中だけに流し、外から散布水と空気をかけて冷やします。循環水が濃くならず、冷凍機や配管にスケールが付きにくくなります

このページの例は次のとおりです。

  • 直交流形:空研工業のSKB形、新日本レイキの産業用冷却塔、神鋼環境ソリューションの工業用冷却塔
  • 向流形:日本スピンドル製造のCTA-NE形、三菱ケミカルインフラテックのKEシリーズ、日本ビー・エー・シーのVXT型
  • 密閉式:空研工業のKMB形、三菱ケミカルインフラテックのPシリーズ、日本ビー・エー・シーのVXI型、多田電機の密閉形冷却塔

開放式は密閉式より冷える力が強く、小さく安く済みます。密閉式は本体が大きくなりますが、データセンターや研究所のように冷凍機を止めたくない所や、冷却水を汚したくない機械に向きます。外の湿球温度が低い冬は、冷凍機を止めて密閉式の冷却塔だけで冷水を作るフリークーリングに使えます。

冷却トンと設計条件の見方

冷却塔の能力は、冷却トンで表すことが多い単位です。1冷却トンは4.535kWで、入口37℃・出口32℃・外気湿球27℃の条件で、1冷却トンあたり13L/minの水を冷やします。

  • 60冷却トンなら780L/min(46.8m³/h)。日本スピンドル製造のCTA-60NEも、三菱ケミカルインフラテックのHT-60KEも780L/minです
  • 型式の数字が冷却トンを表すメーカーが多い(SKB-60、KMB-60、HT-60PE ⁠⁠など)
  • 吸収式冷凍機と組むときは、入口水温を37.5℃にした表で選びます

同じ型式でも、入口・出口の水温や外気の湿球温度が変わると、冷やせる水の量が変わります。見積もりを取るときは、循環水量・入口水温・出口水温・外気湿球温度の4つを伝えます。

騒音と白煙

冷却塔の音は、送風機の音と、水が落ちる音です。各社とも低騒音型・超低騒音型を用意しています。

  • 空研工業のSKB形は、超低騒音型(SKB-S)で5dB(A)下げています
  • 日本スピンドル製造のCTA-60NEは、2m離れて57.0dB(A)⁠⁠⁠です
  • 日本ビー・エー・シーのVXT型・VXI型は片側から吸い込むので、静かな背面を隣の家の側へ向けられます

冬は、冷却塔から出る湿った空気が冷やされて白い湯気(白煙)になります。中身は水蒸気ですが、まわりの目が気になる所では白煙防止型を選びます。

水の管理と清掃の決まり

開放式は、水が蒸発と飛散で減るので、補給水で足します。日本スピンドル製造のCTA-NE形では、蒸発損失が0.87⁠%、水滴の飛散が0.1⁠%以下です。蒸発で水が濃くなり、スケールや藻が出るので、一部の水をブローで捨てて入れ替え、薬注装置で水処理の薬を入れます。

建築物衛生法の管理基準では、冷却塔と冷却水を、使い始めと使う期間中の1ヶ月以内ごとに1回点検し、冷却塔と冷却水の管を1年以内ごとに1回清掃します。夏の出口水温は25〜35℃ほどで、レジオネラ属菌(レジオネラ菌)が増えやすい温度に近いため、外気の取り入れ口や窓から離して置きます。

寿命と更新

空研工業の冷却塔大学では、冷却塔をはじめ空調機の耐用年数を15年としています。部品はもっと短く、充てん材は7年、Vベルトは1年ほどか8,000時間で替えます。部品を替えながら使い、本体の腐食や冷え方の落ち方を見て、更新を決めます。

選ぶときに見ること

  • 循環水を空気に当ててよいか:だめなら密閉式
  • 冷却トンと設計条件:循環水量・入口と出口の水温・外気湿球温度
  • 置き場所:屋上の重さ(運転質量)、搬入の形(一体・ユニット・部品)、隣との境の騒音
  • 冬の使い方:凍結防止のヒーター、白煙、フリークーリング
  • 手入れ:点検口や点検歩廊、清掃のしやすさ、近くにメーカーのサービス拠点があるか

値段は、どのメーカーも公開していません。条件を伝えて見積もりを取り、据え付けや配管の工事が入るかを確かめます。

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