口コミを書く
GUIDE / SCREW-NUT

スクリューナットとは?台形ねじナットの種類(金属・樹脂)と選び方、ボールねじとの違い

台形ねじの軸と組んで回す動きをまっすぐな送りに変えるスクリューナット(台形ねじナット・すべりねじナット⁠)⁠の種類、材質・形・動的許容推力の見方、給油と交換、ボールねじとの違いをまとめました。

2026年11月5日更新

この記事の答え

スクリューナットは、台形ねじの軸にはめて、軸の回転をまっすぐな送りに変えるナットです。台形ねじナット・すべりねじナットとも呼びます。材質で金属のナットと樹脂のナットに分かれ、荷重の大きい送りやジャッキなら金属、軽い送りで油を差したくない所なら樹脂を選びます。選ぶときは「ねじの山形と大きさ」「ナットの材質」「フランジの形」の3つを先に決めます。

スクリューナットとは

スクリューナットは、台形ねじの軸にはめて使うナットです。軸を回すとナットがまっすぐ動き、テーブルや台を送ります。ボールを使わず、ねじ山どうしをすべらせて送るので、作りが簡単で、止めた位置で勝手に回りにくい送りになります。

比較ページには、日本の会社が自社で作るスクリューナットを、各社の代表の型の単位で載せています。金属ナットは、なるべく呼び径20mm・ピッチ4mmの型で比べています。

2つの種類

  • 金属ナット:青銅鋳物・高力黄銅・亜鉛合金で作ります。森本精密シャフトの BSTR20 は高力黄銅C6782、東洋シャフトの FTM20 は青銅鋳物BC6、THK の DCM形 は高強度亜鉛合金のダイカストです
  • 樹脂ナット:ポリアセタールやポリアミド系樹脂などで作ります。森本精密シャフトの BSTJR20 と東洋シャフトの PTTM20 はポリアセタール、ケーエスエスの MRH はポリアミド系樹脂、イグスの JFRM はイグリデュールJです

ねじの山形と大きさ

  • 台形ねじの山形には、30度台形ねじ(TM)、メートル台形ねじ(Tr)、29度台形ねじ(TW)⁠な⁠ど⁠があります。ナットと軸は同じ山形でそろえます
  • 森本精密シャフトと東洋シャフトは、30度台形ねじのナットと軸をそろえて作っています
  • 右ねじか左ねじかも軸と合わせます。東洋シャフトの FTM と PTTM は、右ねじ・左ねじとも標準品です
  • ケーエスエスの MRH は軸径6〜12mmで、リード2mmから30mmまでの多条ねじがそろいます

フランジの形

  • フランジ形は、フランジの穴でハウジングにボルトで直接留められます
  • 東洋シャフトの FTM20 は、フランジを4面カットして丸フランジより芯高を低くしています
  • ストレート形は、ハウジングの穴に押し込んで留めます。森本精密シャフトでは SSTR・SSTL がこの形です

動的許容推力の見方

  • 森本精密シャフトの BSTR20 と東洋シャフトの FTM20 は、どちらも1,000kgfです
  • THK の DCM形 は、大きさによって3,920〜50,100Nです
  • 東洋シャフトの樹脂ナット PTTM20 は100kgfで、接触面圧0.1kgf/mm2のときの値です。金属ナットは1kgf/mm2のときの値なので、同じ物差しでは比べません

給油と交換

  • 金属ナットは、グリスや油を切らさずに使います
  • ケーエスエスの MRH とイグスの JFRM は、樹脂の中の潤滑材で油を差さずに回せます
  • 樹脂は熱に弱く、イグスのイグリデュールJは長期使用の最高温度が+90°Cです
  • ナットはすり減る部品です。軸とのすきまが大きくなって送りがずれたら替えます

ボールねじとの違い

  • ボールねじはボールを転がし、スクリューナットはねじ山をすべらせて送ります
  • THK の資料では、すべりねじの効率はμ=0.2のとき0.32で、ボールねじにすると駆動トルクが1/3以下になります
  • 細かい位置決めや速い送りはボールねじ、止めた位置で動きにくく安く組みたい送りは台形ねじが向きます

値段

  • 今回の7製品とも、メーカーは値段を公式に出していません。型番を伝えて販売店かメーカーに見積もりを取ります
  • THK は、ダイカストのナットと転造軸の組み合わせで、機械加工品より50%のコストダウンと案内しています
比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉