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GUIDE / OIL-FILTER

油圧のオイルフィルターとは?サクション・ライン・リターンの違いと、ろ過精度・交換時期の見方

工場の油圧装置や産業機械で使うオイルフィルター(油圧フィルター)の役割、サクション・ライン・リターンの3種類の違い、ろ過精度とろ材の選び方、交換時期とエレメントの扱いを、各メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

油圧のオイルフィルターは、作動油に混じったごみや摩耗粉をエレメントでこし取り、ポンプやバルブを守る部品です。回路のどこに付けるかで、サクション(吸込み側)、ライン(圧力側)、リターン(戻り側)の3つに分かれます。選ぶときは「付ける場所」「最高使用圧力」「流量」「ろ過精度」「使う作動油」の順に決めます。

油圧のオイルフィルターとは

油圧の回路では、ポンプやシリンダの摩耗粉、外から入るほこりなど、いろいろな所でごみが出ます。大生工業は、油圧機器のトラブルの7割近くが油の汚れによると案内しています(大生工業 フィルタ)。オイルフィルターは、ケース(ハウジング)⁠の⁠中⁠にエレメントを入れ、油をエレメントに通してごみをこし取ります。

比較ページでは、工場の油圧装置と産業機械で使う油圧用のフィルターを、各社の代表シリーズの単位で並べています。車・バイクのエンジンオイル用のフィルター、エレメントだけの製品、ポンプ付きで回路の外からタンクの油をきれいにするろ過装置、代理店や商社が売る他社製品は入れていません。配管の金網で異物を止める部品はストレーナの比較⁠にあります。

種類 付ける場所 守るもの 掲載した製品の例
サクション タンクの吸込み口・ポンプの手前 ポンプ SMC、日本フィルトレーショングループ
ライン ポンプが送り出した圧力の配管 バルブ・シリンダ 大生工業、SMC、日本ポール、日本フィルトレーショングループ、ヤマシンフィルタ
リターン タンクへ戻る配管・タンクの上 タンク(次に吸う油) 大生工業、日本ポール、日本ドナルドソン

3つの種類の違い

サクション(吸込み側)

  • ポンプが油を吸い込む前に付け、タンクの中のごみを吸わせない
  • 抵抗が大きいとポンプが吸えなくなるので、目の粗い金網が中心
  • SMCのサクションガード FHGは、給油口のストレーナとエアブリーザも一体にしている

ライン(圧力側)

  • ポンプが送り出した油の配管に付け、バルブやシリンダに入る前の油をこす
  • 回路の圧力がそのままかかるので、最高使用圧力で選ぶ
  • 細かいろ紙やガラス繊維のろ材で、サーボ弁や比例弁のような細かい機器を守る

リターン(戻り側)

  • 機械を動かしたあと、タンクへ戻る油をこす
  • 回路の中で出た摩耗粉をタンクに入れないので、次に吸う油がきれいになる
  • 圧力は低く、タンクの上面に載せる形が多い

選ぶ順番

  1. 付ける場所:守りたい機器の手前に付ける
  2. 最高使用圧力:回路の最高圧力より高いものを選ぶ(ラインは特に)
  3. 流量:ポンプの吐出量や戻りの流量に合わせる。流量が大きいほど圧力損失が増える
  4. ろ過精度:守りたい機器に合わせる。細かくするほどエレメントが早く詰まる
  5. 使う作動油:鉱物油か、水グリコール・リン酸エステルなどの燃えにくい作動油かで、シール材と型式が変わる

ろ材の種類

  • ろ紙:もっとも一般的で、使い捨て。大生工業のCろ紙はガラス繊維を使い、マルチパステストでろ過性能を確かめている
  • ガラス繊維などの無機繊維:細かい粒子まで取る。日本ポールのアサロンは、ろ過比βx(c)=2000(ISO 16889)で格付けしている
  • 金網:洗って使い回せる。サクションによく使う
  • ノッチワイヤ:ステンレスのワイヤのすき間でこす。金網より細かく、洗って使い回せる

交換時期とエレメントの扱い

  • 交換頻度は時間で決めず、エレメントの前後の差圧を見るインジケータが目詰まりを知らせたら替える
  • 新品にしてすぐインジケータが働くときは、目詰まりのほか、寒い日の始動で油が固い、元より細かいエレメントを付けた、を疑う(大生工業 よくあるご質問)
  • 金網とノッチワイヤのエレメントは洗って使い回せる。ろ紙のエレメントは新品に替え、シール材も新しくする(大生工業 エレメント⁠の交換・洗浄方法)
  • 流れの向きは決まっている。逆向きに付けると、インジケータやリリーフ弁が正しく働かない

値段

今回比べた10製品で、本体の値段を公式サイトに出している製品はありませんでした。最高使用圧力・接続口径・ろ過精度・使う作動油を決めて、メーカーか販売店に見積もりを取ります。

出典

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