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GUIDE / GENSOKUKI

減速機とは?仕組みと4つの種類、モーターとの違い、選び方とオイル交換

減速機(レデューサ・ギヤボックス)の仕組み、平行軸・直交軸の歯車減速機・ウォーム減速機・遊星減速機・サイクロイド/波動歯車の減速機の違い、ギヤードモータとの違い、サーボモーター用の選び方、オイル交換の時期を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

減速機は、モータの回転を歯車でゆっくりにして、そのぶん大きな力(トルク)を出す機械です。レデューサやギヤボックスとも呼びます。歯車の組み方で、平行軸・直交軸の歯車減速機、ウォーム減速機、サーボモータ用の遊星減速機、サイクロイド・波動歯車の減速機の4つに分かれます。選ぶときは「出力の回転数(減速比)」「要るトルク」「軸の向き(同じ軸・平行・直角)」「位置決めの精度(バックラッシ)」の4つを先に決めます。

減速機とは

椿本チエインの説明では、減速機はモータなどの動力源の出力軸から得た動力を、歯車で回転速度を落として出力する機械です。入力側と出力側の歯車の歯数の比が減速比になり、出力軸には減速比に反比例したトルクが出ます。回転を落とすほど力が強くなるので、小さいモータで重い物を回せます。

比較ページには、モータの付いていない減速機を、メーカーが自社で作るか自社グループの製品として売るものに限って、9社11製品載せています。モータと一体のギヤードモータ、ブラシレスモータやサーボモータに付いたギヤヘッド、歯車だけの部品は載せていません。

減速機とモーターの違い

  • モーター:電気で回る動力の元です
  • 減速機:モーターの回転を落として、トルクを上げる機械です
  • ギヤードモータ(ギヤモータ):モーターと減速機を一体にしたものです

手持ちのモーターを使いたいときや、大きな容量のときは減速機だけを買います。ニッセイのS型減速機は、指定のモーターを付けられる減速機です。

4つの種類

平行軸・直交軸の歯車減速機

はすば歯車(ヘリカル)・かさ歯車(ベベル)・ハイポイドの歯車を何段か並べて減速します。椿本チエインの表では、効率はヘリカルとベベルが90%、ハイポイドが80%です。

  • 住友重機械工業 パラマックス減速機 9000シリーズ:定格トルク2.6〜552kN・m、26サイズ
  • ニッセイ 両軸減速機・S型減速機:0.1〜2.2kW相当、直交軸のH2は1/1500まで

ウォーム減速機

ねじの形のウォームで、直角に置いたウォームホイルを回します。1段で1/10〜1/60まで減速でき、滑って伝えるので音が静かです。効率は40〜70%と歯車の減速機より低く、減速比と入力の回転数で変わります。減速比1/50〜1/60ではセルフロックが効き、出力の側から逆に回されにくくなります。

  • マキシンコー 1段ウォーム減速機 Sシリーズ:12.7〜56,600N・m、型番50〜500
  • 椿本チエイン EWJシリーズ:心間25mm〜70mm、12〜300N・m

遊星減速機(サーボモータ用)

中心の太陽歯車のまわりを遊星歯車が回りながら減速します。入力と出力が同じ軸に並び、小さいわりに力が強いので、サーボモータの先に付けて使います。

  • ニデックドライブテクノロジー エイブル減速機 VRS:減速比3〜100、バックラッシ3分
  • アペックスダイナミックスジャパン AB:精密型でバックラッシ3分以下(1段)
  • ヴィッテンシュタイン SP+:最大トルク48〜5700N・m、低バックラッシの仕様で1分以下
  • ニッセイ APG:100〜3000W、バックラッシ3分と15分

サイクロイド・波動歯車の減速機

偏心して回る歯車や、たわむ歯車で、1段のまま大きく減速します。かみ合う歯の数が多いので、小さくても力が強い減速機です。

  • 住友重機械工業 サイクロ減速機:1段で6〜119、0.1〜132kW。一般名称はトロコイド系歯形を用いた内接式遊星歯車減速装置
  • ナブテスコ 精密減速機 RV‑N:バックラッシとロストモーションが1分以内、定格トルク245〜28,000N・m
  • ハーモニック・ドライブ・システムズ CSF‑2UH:減速比30〜160。一般名称は波動歯車装置で、メーカーはバックラッシが無いと説明しています

選ぶときに見る数字

  • 減速比:モータの回転数を、出したい回転数で割ったものです
  • 出力トルク:負荷を回すのに要るトルクに、起動や衝撃の分の余裕をのせて選びます
  • 容量・モータ:付けるモータの容量(kW・W)に合う大きさを選びます
  • バックラッシ:歯車のすき間で、分(1度の60分の1)で表します。サーボの軸で正確に止めるなら小さいものを選びます

オイル交換と手入れ

住友重機械工業は、油潤滑の減速機の初回のオイル交換を、運転500時間か半年のどちらか早いほう、2回目からは5,000時間か1年のどちらか早いほうとしています。屋外や高温の場所では2,500時間か半年ごとに早めます。椿本チエインは、ウォーム減速機には同社指定の潤滑油を使い、他銘柄との混油は避けるよう案内しています。

値段

このページの11製品で、メーカーの公式サイトに値段を出している製品はありません。型式・減速比・モータ容量・取付の形を決めて、メーカーか販売店から見積もりを取ります。

出典

  • 椿本チエイン「製品情報 減速機」「Q&A 減速機」
  • 住友重機械工業「サイクロ減速機」⁠「パラマックス減速機 9000シリーズ」「メールマガジン 2023年11月」
  • ナブテスコ 精機カンパニー「RV紹介」「会社概要」
  • ハーモニック・ドライブ・システムズ「よくあるご質問」
  • 各メーカーの公式の製品ページ・カタログ
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