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GUIDE / SPECTRUM-ANALYZER

スペクトラムアナライザとは?種類・RBW・DANL・リアルタイム方式と選び方

電子回路や無線機器の開発・検査・EMC対策・保守で使うスペクトラムアナライザ(スペアナ)の種類(卓上型・シグナルアナライザ・ハンドヘルド型・USB型)、オシロスコープとの違い、分解能帯域幅(RBW)と表示平均雑音レベル(DANL)の見方、掃引方式とリアルタイム方式の違いを、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

スペクトラムアナライザは、信号の強さを周波数ごとに分けてグラフに出す測定器です。スペアナとも呼びます。選ぶときは「何GHzまで測るか(周波数範囲)⁠」「どこまで小さな信号を拾うか(DANL)⁠」「近い信号をどこまで分けるか(RBW)⁠」「ときどき出る信号を捕まえるか(リアルタイム)」「どこで使うか(卓上・現場・PC)」の5つを先に決めます。

スペクトラムアナライザとは

ローデ・シュワルツの解説では、スペクトラムアナライザは選んだ範囲の信号を検出し、振幅対周波数のグラフとして表示する測定器です。周波数ピーク、高調波、干渉がどこに出ているかを見て、電子機器の特性を評価します。

時間で電圧の変化を見るオシロスコープに対して、スペクトラムアナライザは周波数の目で信号を見ます。高調波や不要な信号、干渉の周波数を調べるならスペクトラムアナライザを使います。

比較ページには、研究開発・製造検査・EMC対策・保守で使う無線周波数のスペクトラムアナライザを、種類ごとに代表の型式で載せています。オシロスコープ、ネットワークアナライザ、音や振動のFFTアナライザ、EMIレシーバは載せていません。

4つの種類

卓上型(ベンチトップ)

  • 机に置いてコンセントの電源で使う
  • 周波数を掃引して、広い範囲を一度に見られる
  • トラッキングジェネレータやEMIのプリテストを足せる機種が多い

シグナルアナライザ

  • 信号をデジタルで取り込み、スペクトラムに加えて変調や時間の変化まで解析する
  • 解析帯域幅が広く、5Gや衛星通信の幅の広い信号を1回で取り込める
  • 通信機器の開発や製造の評価に使う

ハンドヘルド型

  • バッテリーで動き、屋外や設備の現場へ持ち出せる
  • 電波の調査、基地局やアンテナの点検に使う
  • ケーブルとアンテナの試験を一緒に積んだ機種もある

USB型(PC接続)

  • 画面を持たず、ノートPCやタブレットにUSBでつないで動く
  • PCから給電し、解析はPCのソフトで行う
  • 小さいので、被測定物のすぐ近くに置ける

分解能帯域幅(RBW)⁠の⁠見⁠⁠⁠⁠方

ローデ・シュワルツの解説では、RBWは基本の測定で何よりも大事な設定です。

  • 近い2つの信号を分けられるのは、RBWが2つの間隔より小さいときだけ
  • RBWを10分の1にすると、ノイズフロアは約10dB下がる
  • RBWを小さくすると、掃引に時間がかかる

小さな信号を見たいときはRBWを絞り、広い範囲を早く見たいときは広げます。

表示平均雑音レベル(DANL)⁠の⁠見⁠⁠⁠⁠方

  • DANLは、何も入れていないときに画面に出る雑音の高さ
  • 小さいほど弱い信号まで拾える
  • プリアンプの有無やRBW、周波数で値が変わる

メーカーのカタログは、条件をそろえずに書いていることがあります。比べるときは、同じRBW(1Hzに換算した値など)とプリアンプの条件で書かれた数字どうしで比べます。

掃引方式とリアルタイム方式

マイクロニクスのカタログでは、2つの方式の長所と短所を次のように分けています。

掃引方式

  • 周波数スパンが広く、広い範囲を一度に見られる
  • トラッキングジェネレータやEMI測定の機能がある
  • ときどきしか出ない信号は見逃しやすい
  • 変調解析はできない

リアルタイム方式

  • 取り込んだ幅の中を切れ目なく見られる
  • スペクトログラムで、周波数とパワーの時間の変化を見られる
  • 位相変調波のような複雑な信号の変調解析ができる
  • 取り込める幅が狭い(MSA538では最大20MHz)

選ぶときに見ること

  • 測りたい信号と、その高調波まで入る周波数範囲
  • 小さな信号を見るなら、DANLとプリアンプの有無
  • 近い信号を分けるなら、最小のRBW
  • 発振器や無線の品質を見るなら、位相雑音
  • ときどき出る信号を探すなら、リアルタイムの取込帯域幅
  • フィルタやケーブルも測るなら、トラッキングジェネレータ
  • ノイズ対策に使うなら、EMI測定の機能やソフト
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