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GUIDE / PH-KEI

pH計とは?原理と種類(卓上型・ポータブル型・ペン型・工業用⁠)⁠、校正液での校正と電極の手入れ、選び方

pH計(pHメーター・pH測定器)の仕組みと種類、校正液(標準液)⁠で⁠の校正のやり方と頻度、電極と内部液の手入れ、防水と計量法の型式承認の見方、工場の排水の基準と工業用pH計の選び方を、日本規格協会・環境省の資料とメーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

pH計は、液の酸性・アルカリ性の度合い(pH)を電極で測り、数字で出す計器です。使う前に、pHの決まった標準液で校正してから測ります。選ぶときは「どこで測るか(ラボか、現場を回るか、槽や配管に付けて連続で測るか)」「どこまで細かく測るか」「防水や計量法の型式承認がいるか」の3つを先に決めます。

pH計とは

pHは、液が酸性かアルカリ性かを0〜14の数字で表したものです。7が中性で、小さいほど酸性、大きいほどアルカリ性です。pH計はこれを電極で測り、試験紙より細かく数字で出します。

現場では、pHメーター・pH測定器・ペーハー計とも呼びます。研究や品質管理の検査、排水処理、めっきや洗浄液の管理、食品の工程で使います。導電率計・溶存酸素計・濁度計は別の計器で、比較ページには載せていません。

測る仕組み(ガラス電極法)

  • pHで電位が変わるガラスの膜を使った電極で測る方式を、ガラス電極法と呼びます。このページのF-72・D-210P・IP-140T・P-2100などは、公式にガラス電極法と書いています
  • 電極は、ガラス電極と比較電極を1本にした複合電極が多く、比較電極の中に内部液(塩化カリウム=KClの液)が入っています
  • JIS Z 8802は、ガラス電極を用いたpH計で0〜95℃の水溶液のpHを測る方法を決めた規格です(日本規格協会)

4つの種類

卓上型

ラボの台に置き、スタンドに付けた電極で測る型です。0.001pHまで表示し、校正の点数が多く、データの管理や印刷にも強い機種がそろいます。オートサンプラーにつないで多検体を自動で測れる機種もあります。

ポータブル型

防水の本体を手に持ち、ケーブルの先の電極で測る型です。排水や河川、工場の各所を回って測るときに使います。IP67やIP68の防水と、測った値をためるメモリーの数で選びます。

ペン型・コンパクト型

本体と電極が1本になった手軽な型です。平らなセンサーに数滴を垂らして測る型もあり、試料が少ないときに向いています。日常の簡単なチェックに使います。

工業用

槽や配管に電極を付け、変換器で連続で測る型です。値を4〜20mAの信号で監視盤へ送り、上限と下限で警報を出します。排水の中和処理や工程のpH管理に使います。可燃性のガスがある場所では、本質安全防爆の型を選びます。

校正のやり方と頻度

  • 測る前に、pHの決まった標準液(校正液)に電極を浸けて、計器を合わせます
  • 標準液には、NIST(4.01・6.86・9.18)とUSA(4.01・7.00・10.01⁠)の組があります。機種によって、どちらを使うか選べます
  • 校正の点数は機種で違います(IP-140Tは2点、F-72は5点など)
  • 校正の頻度は使い方で決めます。校正の間隔を決めておくと知らせる機種(F-2000PIは1〜90日)や、次の校正日を表示する工業用(HBM-160D)もあります

電極の手入れ

  • 電極は消耗品です。汚れや傷みが出たら交換します
  • 内部液を自分で補充・交換できる電極と、補充しない電極があります(IP-140Tは約10mL⁠の内部液を補充・交換でき、SK-660PHは補充しない型)
  • センサーだけを交換できるペン型・コンパクト型もあります(LAQUAtwin・SK-660PH)
  • 工業用は、電極の汚れや破損を変換器が自分で見つける機種があります(FLXA202)

選ぶときに見るところ

  • 測る場所:ラボなら卓上型、現場を回るならポータブル型、試料が少ないならコンパクト型、槽や配管で連続ならば工業用
  • 細かさ:分解能(0.1・0.01・0.001pH)と⁠、繰り返し性・⁠⁠⁠精度
  • 温度補償:自動で温度の影響を直すか、補償できる温度の範囲
  • 防水:屋外や水まわりで使うなら、IP67やIP68の型
  • 計量法:取引や証明に使うなら、型式承認がある機種を選びます。SK-660PHのように、取引証明には使えないと公式に書いた機種もあります
  • 記録:本体にためる件数と、USB・RS-232C・4〜20mAなどの出し方

工場の排水のpH

環境省の一般排水基準では、海域以外の公共用水域に出す排水はpH5.8以上8.6以下、海域に出す排水は5.0以上9.0以下です(環境省 一般排水基準)⁠。中和処理の槽では、工業用のpH計で連続で測り、薬を入れる量を決めます。

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