口コミを書く
GUIDE / NETWORK-ANALYZER

ネットワークアナライザとは?卓上型・ハンドヘルド型・USB型の違いと、周波数範囲・ポート数・ダイナミックレンジ・価格の選び方

フィルタ・アンテナ・ケーブルなど高周波の部品のSパラメータを測るネットワークアナライザ(ベクトルネットワークアナライザ・VNA)の3つの種類、スペクトラムアナライザとの違い、周波数範囲・ポート数・ダイナミックレンジの見方と校正、値段を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年11月2日更新

この記事の答え

ネットワークアナライザは、部品やケーブルに信号を通して、跳ね返った分と通り抜けた分をSパラメータで測る測定器です。ネットアナ・VNAとも呼びます。置き方とつなぎ方で、机で使う卓上型・現場へ持ち出すハンドヘルド型・PCにつなぐUSB型に分かれます。選ぶときは「何GHzまで測るか」「ポートはいくつ要るか」「どこで測るか」の3つを先に決めます。

ネットワークアナライザとは

ネットワークアナライザは、フィルタ・アンテナ・ケーブル・基板の配線などに信号を入れて、跳ね返った分(反射)と通り抜けた分(通過)を測る測定器です。大きさに加えて位相まで測るものをベクトルネットワークアナライザ(VNA)⁠と⁠呼⁠び⁠、スミスチャートでインピーダンスを見たり、群遅延を求めたりできます。

比較ページには、メーカーが自社で作るか自社グループの製品として売るベクトルネットワークアナライザを、各社の代表のシリーズ単位で載せています。スペクトラムアナライザ、付属品だけ、中古品、代理店が売る他社製品は載せていません。

3つの種類

  • 卓上型:机に置いて使う基本の形です。例はローデ・シュワルツのR&S ZNL、SIGLENTのSNA5000AとSNA6000A、リゴルのDNA800とDNA5000です
  • ハンドヘルド型:バッテリーで動き、屋外や設備の現場へ持ち出せます。例はローデ・シュワルツのR&S ZNHと、アンリツのケーブル・アンテナアナライザMS2085Aです
  • USB型:画面を持たず、PCのソフトから動かします。例はアンリツのMS46122Bです

Sパラメータの見方

  • 2ポートの部品なら、S11・S12・S21・S22の4つで特性を表します
  • S11は入口で跳ね返った分で、アンテナやコネクタの整合を見ます
  • S21は入口から出口へ通り抜けた分で、フィルタの通過と減衰やケーブルの損失を見ます
  • リゴルのDNA800は、全モデルで4つのSパラメータを測れます

周波数範囲

  • SIGLENTのSNA6000Aは、100kHzから50GHzまで測れます
  • アンリツのMS46122Bは、1MHzから上限8GHz・20GHz・43.5GHzの3モデルです
  • R&S ZNHは26.5GHzまで、SNA5000AとDNA5000も26.5GHzまでです
  • R&S ZNLは5kHzから20GHzまで、DNA800は5kHzから14GHzまでです
  • 同じシリーズでも上限の違うモデルがあるので、型番まで確かめます

ポート数

  • フィルタやケーブルのように入口と出口が1つずつなら、2ポートで足ります
  • SNA5000AとSNA6000Aは、2ポートと4ポートを選べます
  • SNA5000Aは、SSMを足すと出力ポートを最大24ポートまで広げられます
  • DNA800は、2台をつないでポートを広げられます

ダイナミックレンジ

  • ダイナミックレンジは、テストポートで使える測定電力と受信機のノイズフロアとの差です
  • 大きいほど、減衰の大きいフィルタまで測れます
  • SNA6000Aは135dB超、SNA5000AとDNA800は125dB、DNA5000は120dB超です
  • MS46122Bは100dB超、R&S ZNHは100dB(代表値)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • SNA5000Aの125dBはIF帯域幅10Hzでの値です。測る条件で値が変わるので、同じ条件どうしで比べます

現場へ持ち出すとき

  • R&S ZNHは手で持てる大きさで、筐体はIP51です
  • MS2085Aは重さ3.8kg未満で、10インチのタッチスクリーンを持ちます
  • DNA800は1.9kgで、USB Type-CのPD給電に対応し、モバイルバッテリーでも動きます
  • R&S ZNLも、オプションのバッテリーパックで机を離れて使えます
  • ケーブルの傷んだ場所を探すなら、DTFやTDRを持つ機種を選びます

校正

  • 測る前に、使うケーブルとコネクタの先で校正をします
  • R&S ZNLは、自動校正ユニットと手動の校正キットのどちらも使えます
  • ケーブルやコネクタを替えたときは、校正をやり直します

値段

  • 値段を公開しているのは、ローデ・シュワルツのR&S ZNHだけです。4GHzのモデルが2,805,000円からです
  • ほかの製品は値段を出していないので、見積もりを取ります
  • 周波数の上限とポート数で値段が変わるので、測りたい範囲を決めてから頼みます
比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉