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GUIDE / JISHINKEI

地震計とは?仕組みと種類・震度計との違い・設置場所と選び方

ビル・工場・プラント・自治体で使う業務用の地震計の仕組みと種類(計測震度計・強震計・制御用地震計・感震器⁠)⁠、震度計(計測震度計)⁠と⁠の違い、気象庁の検定、SI値と加速度(gal)と震度の関係、設置場所の決め方を、気象庁・e-Govの資料とメーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

地震計は、地震の揺れを加速度や速度で測り、震度・SI値・波形として記録や出力をする計測機器です。業務用は、震度を出す「計測震度計」、揺れを波形で残す「強震計」、設備を止める「制御用地震計」、決めた揺れで接点を出す「感震器」の4つに分かれます。選ぶときは「何に使うか(震度を知る・記録する・止める)」「気象庁検定が要るか」「どの信号で知らせるか」「どこに置くか」を先に決めます。

地震計とは

地震計は、地震の揺れをセンサで測る機器です。地震計測装置・地震センサ・感震器とも呼びます。

今の業務用の地震計は、ほとんどが加速度センサで3方向(水平2・上下1)の揺れを測ります。

  • サーボ型の加速度センサ:アズビルのSES70、高見沢サイバネティックスのSTR-363、明星電気のG250
  • 静電容量式の加速度センサ:リオンのRSM-300の感震器、内外ゴムの地震感知器
  • 速度で測るもの:東京計器の速度型強震計TSM-⁠1

比較ページには、ビル・工場・プラント・自治体で使う業務用の地震計を、種類ごとに代表の型式で載せています。緊急地震速報の受信機だけのもの、家庭用の感震ブレーカー、海底地震計のような研究観測専用の機器は載せていません。

地震計の種類

計測震度計

気象庁の決めた計算で、揺れから計測震度を出し、震度0〜7の10階級で示します。気象庁の震度は、1996年4月から計測震度計で自動で観測しています。

  • 市町村の震度観測点、本社や工場の初動の判断に使う
  • 画面に震度を出し、LANなどで上位のシステムへ送る

強震計・構造モニタリング

建物・ダム・橋などの揺れを、波形のまま細かく記録します。

  • 何台かを建物の階ごとに置き、揺れ方の違いを後から解析する
  • 計測部(センサ)と記録部・処理部を分けてつなぐ形が多い

制御用地震計・地震センサ

揺れから計測震度相当値やSI値を計算し、決めた値を超えたら接点や4-20mAで信号を出します。

  • 工場の生産設備、ガスや水の配管の遮断につなぐ
  • センサと演算部が一体の小型の機種が中心

感震器

決めた加速度(gal)を超える揺れを感じたら、接点を出すだけの装置です。

  • エレベーターを近くの階に止める、自動ドアを開ける、設備を止める
  • 震度は計算しないので、小さく扱いやすい

震度計(計測震度計)との違い

「地震計」は揺れを測る機器ぜんぶを指し、「震度計」はその中で震度を出すものを指します。

気象庁の計算では、3成分の加速度に周期の影響を補うフィルターを掛けて合成し、揺れの大きさが続いた時間(0.3秒)をもとに計測震度を出します。そのため、加速度(gal)が大きくても震度が大きいとは限りません。

気象庁の検定

  • 震度計は、気象庁の委託検定の対象です。使う人が精度を確かめるために検定を頼むと、気象庁が検定します
  • 気象庁が発表する地震情報に使う震度計は、震度計設置環境基準にもとづいて設置環境を調べます
  • 比較ページでは、気象庁検定品・検定を取れる機種を「気象庁検定」の欄に書いています

SI値と加速度と震度

値 中身
加速度(gal) 揺れの勢いそのもの。1gal=1cm/s²
SI値(kine) 揺れから建物などの被害の大きさを推し量る値。単位はcm/s
計測震度 加速度に周期と続いた時間を入れて計算した値。震度階級に直す

設備を止める値は、SI値か計測震度で決める機種が多くあります。感震器のように加速度で決めるときは、置く場所で値が変わることを考えに入れます。

エレベーターと感震器

建築基準法施行令のエレベーターの安全装置の決まり(第129条の10)は⁠、地震の加速度を感じたら、かごを戸の位置に止める装置を付けると決めています。エレベーター用の感震器は、先に来るP波と本震のS波を感じて接点を出し、エレベーターの制御につなぎます。

設置場所の決め方

  • 震度は、隣の場所でも置く地盤で値が変わる
  • 震度を地域や会社の判断に使うなら、その場所の揺れを代表する所に置く
  • 埋立地のような特殊な地盤や、車の振動が大きい所は避ける
  • 設備を止める制御用は、止めたい機器のできるだけ近くに置く

選ぶときの順番

  1. 使い道を決める:震度を知る/揺れを記録する/設備を止める/エレベーターや自動ドアに知らせる
  2. 気象庁検定が要るかを決める:自治体や気象庁の情報に使うなら検定品
  3. 知らせ方を決める:接点・4-20mA・LAN・RS-232Cなど、つなぐ相手に合わせる
  4. 置く場所を決める:屋外なら防水(IP67・IP68など)、停電時に動く時間も確かめる
  5. 構成をそろえて見積もりを取る:計測部の台数・表示器・記録・⁠⁠⁠通信

出典

  • 気象庁「震度について」「計測震度の算出方法」「気象測器の検定」「正確な震度観測を行うために」
  • e-Gov 建築基準法施行令 第129条の10
  • 各メーカーの公式の製品ページ・カタログ・仕様書(比較ページの出典を見る)
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