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GUIDE / HIPPARI-SHIKENKI

引張試験機とは?万能試験機の種類と選び方・容量と精度の等級の見方

引張試験機(万能試験機・材料試験機・引張圧縮試験機)の4つの種類(フォースゲージ⁠と電動スタンドの簡易形、10kNまでの電気機械式、50kN以上の電気機械式、油圧式⁠)の違いと選び方、最大容量と精度の等級(JIS B 7721)の見方、金属の引張試験(JIS Z 2241)、置き場所と電源の確かめ方を、日本規格協会の規格の案内とメーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

引張試験機は、材料の試験片を引っ張って、切れるまでの力と伸びを測る試験機です。選ぶときは「何kNまでかけるか」「小さい力をどこまで正しく測るか(精度の等級)⁠」「どの規格の試験をするか(つかみ具・治具・伸び計)」「電源と置き場所」の4つを先に決めます。

引張試験機とは

引張試験機は、金属・樹脂・ゴム・繊維・紙などの試験片を引っ張り、切れるまでの力と伸びを測る試験機です。つかみ具と治具を替えて、圧縮・曲げ・引裂・剥離の試験もできるものを、万能試験機・材料試験機・引張圧縮試験機とも呼びます。

引張試験では、引張強さ・引張破壊応力・引張破壊ひずみ・引張降伏応力・引張弾性率を測ります(東洋精機製作所の解説による)。

比較ページには、方式ごとに代表の型式を載せています。力のセンサーだけを選ぶならロードセルの比較⁠にまとめています。

4つの方式

簡易形(フォースゲージ+電動スタンド)

デジタルフォースゲージや荷重測定器を電動スタンドに付け、決まった速さで引いたり押したりします。

  • 部品の破断・圧入・剥離・開封の力を、机の上で手軽に測れる(イマダ FSA‑5K3⁠、ニデックドライブテクノロジー FGS‑5000TVは5000Nまで)
  • フォースゲージを外して、手で持って測れる型もある(イマダ FSAシリーズ)
  • 規格どおりに伸びや弾性率まで出すなら、万能試験機を選ぶ

電気機械式(10kNまで)

ボールねじでクロスヘッドを動かす万能試験機のうち、机に置ける大きさの型です。

  • ロードセルを付け替えて小さな力から測れる(島津製作所 AGS‑Vは1N〜10kN)
  • 樹脂・ゴム・フィルム・繊維の規格の試験に向く
  • 単相の電源で動く型が多い(エー・アンド・デイ RTI‑1310は単相AC95〜122V)

電気機械式(50kN以上)

  • エンジニアリングプラスチック・金属の薄板・部品の強度試験に使う(東洋精機製作所 S50‑Fは50kN、エー・アンド・デイ RTH‑2430は300kN⁠)
  • 三相200V系の電源と、重さに耐える床を用意する型が多い

油圧式

  • 油圧で力をかけ、鋼材・鉄筋・ボルトの引張試験やコンクリートの圧縮試験に使う
  • 100kNから4,000kNまでの大きな力を出せる(東京衡機試験機 YUシリーズは100〜2000kN、島津製作所 UH‑Xは200〜4,000kN)

精度の等級の見方

  • JIS B 7721は、引張試験機・圧縮試験機の力計測系の校正方法と検証方法を決めた規格(日本規格協会の案内による)
  • 等級は「0.5級」「1級」のように表し、0.5級は表示試験力の±0.5%以内(島津製作所 AGS‑Vの高精度形)
  • 精度は、ロードセルの容量のどこまでの範囲で保証しているかまで見る(AGS‑Vは定格容量の1/1〜1/500)
  • 規格は、試験機を据え付けたあとの検定を勧めている

金属の引張試験(JIS Z 2241)

  • JIS Z 2241は、金属材料の引張試験方法と、室温(10〜35℃)で測れる機械的性質を決めた規格
  • 大きな力が要る鋼材や鉄筋には、油圧式を使うことが多い(島津製作所 UH‑XはJIS Z 2241のひずみ制御に対応)

選ぶ前に確かめること

  • 容量:試験片が切れる力より大きな容量。小さい力はロードセルを付け替える
  • 速度:試験する材料の規格の決まりに合う速度が出せるか
  • 治具:試験の規格に合うつかみ具・治具・伸び計をそろえられるか
  • 電源と場所:単相か三相か、重さと高さ(エー・アンド・デイ RTH‑2430は1450kg)
  • 校正:据え付けたあとの検定と、毎年の校正をどこに頼むか
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