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GUIDE / REAMER

リーマーとは?リーマー加工の仕組み・下穴・公差と、超硬・サーメット・ハイス・刃先交換式の選び方

ドリルであけた下穴を仕上げるリーマー(リーマ)の仕組み、下穴の大きさ、仕上がりの公差、超硬・サーメット・ハイスと刃先を替えるタイプの違いと選び方を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

リーマーは、ドリルであけた下穴を、決まった寸法と精度に仕上げる刃物です。「リーマ」⁠と⁠も書きます。仕上がりの穴はH7の公差が一般的で、下穴はリーマの径より0.1〜0.3mmほど小さくあけます。刃の材料で超硬・サーメット・ハイスに分かれ、刃先だけを替えるタイプもあります。選ぶときは「削る材料」「穴の径と深さ」「通り穴か止まり穴か」の3つを先に決めます。

リーマーとは

リーマーは、ドリルなどであけた下穴を、決まった寸法や精度に仕上げるための穴仕上げ用の工具です。ドリルだけでは出しにくい穴の丸さ(真円度)や面のなめらかさ(面粗さ)を上げ、穴の径をそろえます。自動車のシャフトやアーム、エンジンまわり、モーター、金型のピン、バルブなど、精度のいる穴に使います。

比較ページには、工場で工作機械に付けて使う金属加工用のリーマーのうち、超硬・サーメット・ハイスのソリッドリーマと、刃先を替えて使うリーマを、各社の代表シリーズの単位で載せています。

リーマー加工の仕組み

  • ドリルで下穴をあける。下穴はリーマの径より0.1〜0.3mmほど小さくする
  • リーマの先の食付き部で、穴を少しだけ削って広げる
  • 刃の外周のマージン部で穴の内面を擦り、なめらかにする

エフ・ピー・ツールの比較(S50C・水溶性切削油剤)で⁠は⁠、超硬ドリルであけた穴は真円度16.3μm・面粗さRz6.2μmでしたが、超硬リーマで仕上げると真円度2.2μm・面粗さRz1.6μmになりました。φ6.0mmで穴径のばらつきは、ドリルの20μmに対しリーマは2μmでした。

下穴と削りしろ(リーマ代)

削りしろが多すぎると刃に負担がかかり、少なすぎると擦るだけで寸法が出ません。メーカーごとに材料別の目安を出しているので、それに合わせます。

  • 協和精工のKHR-DLC(超硬・底刃付き):アルミ合金は0.1〜0.2mm、ステンレスは0.05〜0.1mm
  • エフ・ピー・ツールの加工事例:HG・SDともにφ6.0mmでリーマ代φ0.2mm

公差と精度

  • 仕上がりの穴:H7(IT7級)が一般的。真円度・円筒度は10μm以下、面粗さはRa0.8〜3.2μmを求められる
  • 工具の刃径の公差:穴の公差に合わせて決めてある。エフ・ピー・ツールのHGとSDは0〜+0.005mm、栄工舎のCSRとMRは直径6.1〜10mmなら呼び径より0.006〜0.012mm大きい
  • 刃径の刻み:エフ・ピー・ツールのHGとSDは0.005mm刻み、栄工舎のCSRは0.01mm刻みと0.005mm刻みのサイズもある

4つの種類と選び方

超硬リーマ

刃と体を超硬合金の1本の材料から作ったリーマです。高速で長く使えるので、量産ラインに向きます。

  • 栄工舎のCSR:直径0.4〜20mmの直刃。通り穴用
  • 日研工作所のRMSS:左ねじれで、水溶性の切削液で高速に削る通り穴用
  • 富士精工のGHIリーマ:鋳鉄・鋼用で6枚刃を不等分割に並べたもの。IT7級・真円度10μm以下
  • 協和精工のKHR-DLC:底刃付きで止まり穴向き。刃径0.95〜6.05mm

サーメットリーマ

削る材料がくっつきにくく、鏡面に近い面に仕上がります。ステンレスや鋼の高速仕上げに使います。

  • 菱高精機のRM-DST:外径10.0〜25.0mm。外径10.0mmで28,100円(カタログの標準価格)
  • エフ・ピー・ツールのSD:ステンレス向け。メーカーの加工事例では加工能率が超硬の約2.5倍

ハイスリーマ

欠けにくく値段も手ごろで、多品種少量や汎用の加工に向きます。ボール盤でも使えます。

  • 栄工舎のMR:直径3〜100mmのマシンリーマ。モールステーパーシャンク
  • エフ・ピー・ツールのHG:TiNコーティングで、刃径1.000〜14.100mm

刃先を替えるリーマ

減った刃先だけを替えて、同じ本体を使い続けます。研ぎ直しを待つ予備の工具が少なくて済みます。

  • タンガロイのReamMeister:ヘッド交換式。工具径10〜32mm・L/D 1.5〜8、H7の穴に仕上げる。再研削・再コートがいらない
  • マパールのFixReam 700:ろう付けの切れ刃を貼り替えて再研磨し、1本を9本分の寿命で使う。直径9.9〜32.2mm

選ぶときに気をつけること

  • 通り穴か止まり穴かで刃を選ぶ。止まり穴は底刃付きか止まり穴用の刃にする。刃先から切削液が出るオイルホール付きは通り穴専用のものが多い(日研工作所⁠のRMSSのオイルホール付きは止まり穴に使えない)
  • オイルホール付きは、クーラント圧を0.5〜2.0MPa前後にする(日研工作所のカタログ)。高すぎると泡や振動で精度が落ちる
  • 「超硬の約2.5倍」「工具寿命2倍以上」のような数字は、各社が自社の加工事例や従来品と比べた値。他社の工具と同じ物差しで比べない
  • 値段を出しているのは掲載した10製品のうち1製品だけ。型番・径・本数を決めて、販売店かメーカーに見積もりを取る

このページに載せていないもの

テーパーピンの穴を仕上げるテーパーピンリーマ、管用テーパーねじの下穴用のパイプリーマ、センタ穴用のセンタリーマ、穴あけと仕上げを1本でするドリルリーマ、ブローチリーマ、ダイヤモンドの砥粒で仕上げる電着リーマ(ホーニング)は⁠、使い方が違うので載せていません。電動ドリルやインパクトドライバーで板金の穴を広げるテーパーリーマ、配管や電線管のバリ取りに使うリーマー、歯科用のリーマーも別の道具です。

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