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電解研磨液とは?ステンレスの電解研磨・溶接焼け取りに使う電解液の種類(槽に浸ける液・酸性・中性)と、液性・容量・使い方の選び方

ステンレスなどの金属を電気で溶かして磨く電解研磨液と、溶接の焼けを取る電解液の3つの種類、酸性と中性の違い、交流と直流、処理条件、劇物の扱いと廃液処理を、メーカーの公式資料からまとめました。

2026年11月5日更新

この記事の答え

電解研磨液は、ステンレスなどの金属を電気で溶かして、表面を平らにし光沢を出すための液です。電解液・焼け取り液とも呼びます。部品を槽に浸けて全体を磨く強酸性の液と、焼け取り機で溶接の焼けを取る酸性・中性の液に分かれます。選ぶときは「槽か焼け取り機か」「酸性か中性か」「交流か直流か」の3つを先に決めます。

電解研磨液とは

電解研磨は、電解研磨液(主に酸の液)の中で、金属を陽極にして電気を流し、表面を溶かしながら磨く方法です。三洋ケミックの解説では、0.01〜0.1μmほどの細かい凸凹の平滑化と、数μmほどの凸凹の除去が同時に進み、光沢が出ます。

現場では、部品を処理槽に浸けて全体を磨く使い方と、焼け取り機(スケーラー)の電極に液を含ませて、ステンレスの溶接の焼けをなぞって取る使い方があります。

比較ページには、日本の会社が自社で作るか自社ブランドとして売る電解液を、品番の単位で載せています。電気を使わない化学研磨液・エッチング液、焼け取り機などの装置、電解研磨の受託加工は載せていません。

3つの種類

  • 槽に浸ける電解研磨液:部品を処理槽に浸けて全体を磨きます。例は佐々木化学薬品のエスクリーンEPです
  • 焼け取り用の酸性の電解液:焼け取り機で溶接の焼けやスケールを取ります。例は三洋ケミックのサスライトSV、タセトのステンケヤM-1、サンエスエンジニアリングのSUS電解液です
  • 焼け取り用の中性の電解液:手に付いても支障が少ない液です。例は三洋ケミックのサスライトN、ケミカル山本のピカ素NEO#100、タセトのステンケヤNK-1、イチネンケミカルズのステンブライトEH-45Cです

酸性と中性の使い分け

  • 酸性の液は、サスライトSVのようにSUS430の電解研磨まで使えるものがあります。サスライトSVはフッ酸0%・硝酸0%の普通物です
  • 中性の液は、サスライトNのように無臭で手に付いても支障がない品があり、2B材の色をほとんど変えずに焼けを取ります
  • 食品・半導体の機器の焼け取りなら中性、焼け取りと鏡面化を一緒に進めるならステンケヤM-1のような弱酸性の液を使います

交流と直流

  • 焼け取りの電解処理には、交流法・直流法・直流に交流を重ねた交直重畳法があります
  • タセトのステンケヤNK-1は交流専用、ステンケヤM-1は交流と直流のどちらでも使えます
  • ケミカル山本のピカ素NEO#100は、自社の焼け取り電源器の特殊波形と組み合わせる配合です。サンエスエンジニアリングのSUS電解液は、各種の電解式黒皮除去装置で使えます

槽に浸ける液の処理条件

  • エスクリーンEPは原液のまま、50〜60℃・2〜10分・10〜20A/dm²で陽極電解します
  • 工程は、脱脂→水洗→電解研磨(→中和→水洗)→乾燥です
  • 処理槽は、耐熱塩化ビニルやポリエチレン製を使います
  • 佐々木化学薬品の実測では、面粗度Ra0.13μmが0.06μmになりました

安全と廃液

  • エスクリーンEPは硫酸を含む強酸性で、医薬用外劇物です。保護眼鏡と保護手袋をつけて使います
  • エスクリーンEPの廃液は特別管理産業廃棄物(廃酸)で、許可を受けた産業廃棄物処理業者に任せます
  • タセトのステンケヤは、廃液の6価クロム化合物対策をしています。焼け取り後の中和には、専用のステンケヤ中和剤を使います

容量と値段

  • 容量は、サスライトSV・サスライトN・ステンブライトEH-45Cが4Lと20L、ピカ素NEO#100とステンケヤNK-1が1L・4L・18L、SUS電解液が5L×4と20Lです
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