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GUIDE / FUNSAIKI

粉砕機とは?衝撃式・ジェットミル・ボールミル・ローラーミル・カッターミル⁠の違いと、細かさ・処理能力・熱・粉じんから選ぶ方法

原料や樹脂を細かい粒や粉にする粉砕機の仕組み、衝撃式・気流式・媒体式・ローラー式・せん断式の5つの方式の違い、破砕機との境目、細かさと処理能力の見方、熱に弱い原料・硬い原料・樹脂の扱い、粉じん爆発と騒音・振動の届出、安全の決まりを、法令とメーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月10日更新

この記事の答え

粉砕機は、叩く・ぶつける・すりつぶす・押しつぶす・切るの力で、原料や樹脂を細かい粒や粉にする機械です。選ぶときは「どこまで細かくするか」「⁠1時間⁠にどれだけ砕くか」「原料が熱に弱いか・硬いか・燃えやすいか⁠」⁠の3つを先に決めます。数十〜数百μmなら衝撃式、数μmなら気流式(⁠ジェットミル)⁠、大量の鉱物ならボールミルか竪型ローラーミル、樹脂のランナーやフィルムなら切る方式です。

粉砕機とは

原料を、溶かす・混ぜる・成形する・燃やす前に、決まった大きさの粒や粉にそろえる機械です。食品・薬品・化学品・電池材料・セラミックス・樹脂・セメント原料まで、扱う物によって形も大きさも大きく違います。

比較ページには、工場の生産ラインに据えて使う、型番のある粉砕機を方式ごとに載せています。ラボ用・卓上の試験機、家庭用のミル、液の中で分散させるのが主な目的のビーズミル、中古品、代理店が売る海外製品は載せていません。

破砕機との境目

破砕機と粉砕機は、どこまで細かくするかで分けています。破砕機は、廃材や粗大ごみ、コンクリート塊のような大きな物を、運んだり選別したりできる大きさまで粗く割る機械です。粉砕機は、そうして小さくした物や、はじめから粒の原料を、さらに細かい粒や粉にする機械です。大きな物は先に破砕機で割ってから粉砕機に送ります。ハンマー式のように両方に使う方式は、粗く割る型式を破砕機の比較に、スクリーン⁠や分級機で細かい粉を作る型式(⁠ホソカワミクロンのACMパルベライザ、奈良機械製作所⁠の自由粉砕機など⁠)⁠をこのページに載せています。

5つの方式

方式 砕き方 向いている物 このページの例
衝撃式(⁠ハンマーミル・ピンミル) 速く回るハンマー・ピンで叩く。スクリーンや回転数で細かさを決める 食品・薬品・化学品・樹脂。数十〜数百μm ホソカワミクロン ACM-10A、奈良機械製作所 M-4、槇野産業 EM-2
気流式(⁠ジェットミル) 圧縮空気の流れで粒どうしをぶつける トナー・電池材料・セラミックス。数μm 日本ニューマチック工業 PJM-200、セイシン企業 STJ-200、日清エンジニアリング スーパージェットミル
媒体式(⁠ボールミル⁠・振動ミル・アトライタ) ボールなどの媒体ですりつぶす 鉱物・セラミックス・金属粉 栗本鐵工所 ボールミル 1818、日本コークス工業 MA30D、エイシン AXB-100
ローラー・摩砕式 ローラーや砥石で押しつぶす・すりつぶす 石灰石・セメント原料・石炭・食品のペースト UBEマシナリー 竪型ミル、増野製作所 MS-36、増幸産業 MKZA15-40J
せん断式(⁠カッターミル・グラニュレーター) 回転刃と固定刃で切る 樹脂のランナーや不良品、薄いフィルムや繊維 カワタ KGC-350、ホーライ HA-2542・U-280、フロイント・ターボ ターボカッター・ターボディスクミル

細かさの決め方

  • 衝撃式:下のスクリーン⁠の穴と回転数で決まる。槇野産業⁠のイクシードミル EM-2⁠はスクリーン⁠を使わず、回転数だけで20μm程度まで合わせる
  • 分級機を内蔵した機種:分級ロータの回転速度で、運転したまま粒子径を変えられる(⁠ホソカワミクロンのACMパルベライザ)
  • 気流式:原料を入れる速さと空気の圧力で合わせる(⁠セイシン企業のSTJ-200)
  • 媒体式:ボールの大きさと砕く時間で決まる
  • せん断式:下のスクリーン⁠の穴の大きさで粒をそろえる

細かさの表し方は、メーカーによって「平均粒子径」「D50(中位径)」「⁠80%通過粒度」「メッシュ⁠」⁠と違います。同じ数字でも意味が違うので、比べるときはどの表し方かを確かめます。

処理能力の読み方

処理能力は、何を・どこまで細かく砕いた値かで大きく変わります。

  • セイシン企業のSTJ-200は2.0〜20kg/Hr
  • 増野製作所のMS-36は石灰石で1.6〜4.5t/h(細かくするほど少なくなる)
  • 栗本鐵工所⁠のボールミル 1818は、10mm⁠の原料を200μまで6.6T/h(条件A)
  • フロイント・ターボ⁠のターボカッターは、PPシートで290kg/h(試験例)

処理能力を公開していない機種も多くあります。原料を送ってテストしてもらい、その結果で機種と台数を決めます。

原料ごとの注意

熱に弱い原料 砕くと摩擦で熱が出て、溶けたり固まったりします。冷風を通す(⁠奈良機械製作所 M-4)⁠、刃を冷やす(⁠フロイント・ターボ ターボディスクミル)⁠、温度センサで見張る(⁠ホーライ HA-2542)機種や、熱を持ちにくいジェットミル⁠を選びます。

硬い原料 刃やハンマーが削れて、その金属が粉に混じります。粉砕部に動く部品の無いジェットミルで、内張りをセラミック⁠にした機種を選びます。

燃えやすい原料 細かい粉は舞い上がると爆発するおそれがあります。不活性ガスの中で運転できる機種(⁠日本コークス工業 MA30D、日本ニューマチック工業 PJM-200、セイシン企業 STJ-200)⁠を選び、周りに粉をためないようにします。

安全と届出

安全の決まり(労働安全衛生規則) 粉砕機の開口部から落ちるおそれがあれば、蓋・囲い・柵を付けます。動く部分に触れるおそれがあれば、蓋・囲いを付けます。中の物を取り出すときは運転を止めます(第142条・第143条⁠)⁠。燃える粉で爆発や火災のおそれがある場所は、通風・換気・除じんで防ぎます(第261条⁠)⁠。

騒音・振動の届出 土石用・鉱物用の摩砕機で、原動機の定格出力が7.5kW以上のものは騒音規制法・振動規制法の特定施設です。ロール式の穀物用製粉機も、騒音規制法では7.5kW以上が当たります。指定地域の工場に置くときは、置く場所の市町村の窓口で届出がいるかを確かめます。

粉じんの決まり 鉱物などを動力で粉砕する場所の作業は、粉じん障害防止規則の粉じん作業に当たります。局所排気装置などの備えを、メーカーと集じんの業者に相談します。

見積もりのときに伝えること

  1. 砕く物(種類・いまの大きさ・硬さ・水分・熱に弱いか・燃えやすいか)
  2. ほしい細かさ(どの表し方か)
  3. 1時間あたり・1日あたりの量
  4. 乾式か湿式か、品種の切り替えと掃除の回数
  5. 置く場所の広さ・高さと、電源・圧縮空気の容量
  6. 前後の工程(投入・捕集・袋詰め・集じん)

このページの17製品は、どれも値段を公開していません。粉砕部の材質・分級機・集じん機で中身が変わるので、上の6つをそろえて2〜3社⁠にテストと見積もりを頼みます。

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