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GUIDE / AUTOCLAVE

オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)⁠と⁠は⁠?種類と選び方・温度と時間・使い方

業務用のオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)の3つの種類(ラボ用の縦型、医療・歯科用の小型、大型・角型⁠)の違いと選び方、滅菌の温度と時間、使い方、滅菌できないもの、クラスB、圧力容器の区分と電源の確かめ方を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月22日更新

この記事の答え

オートクレーブは、密閉した缶の中で水を沸かし、高い圧力の飽和水蒸気で器具・培地・廃棄物を滅菌する装置です。まず「研究室で使うラボ用か、診療所で使う医療用か、台車ごと入れる大型か⁠」を決めます。そのうえで「入れる物の大きさと量(有効容量)⁠」「滅菌温度とコース」「電源と圧力容器の区分」の3つを確かめます。

オートクレーブとは

オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器・高圧滅菌器)は、缶の中の空気を蒸気に置き換え、121℃や134℃の飽和水蒸気で菌を死滅させる装置です。薬品を使わず、水と電気で滅菌できます。

比較ページには、業務用のオートクレーブを種類ごとに代表の型式で載せています。食品のレトルト殺菌機は殺菌装置の比較⁠にまとめています。

仕組み(滅菌方法)

  • 缶に水を入れて加熱し、出てきた蒸気で中の空気を押し出す(重力置換)。空気を何度かに分けて抜く方式(パルス排気)や⁠、真空ポンプで抜く方式もある
  • 缶を密閉して圧力を上げ、決めた温度と時間だけ保つ
  • 終わったら排気して圧力を下げる。液体はゆっくり、器具は速く排気する
  • 温度と圧力が下がるまでフタは開かない(インターロック)

3つの種類

ラボ用⁠(縦型)

研究室・検査室・工場の品質管理で、培地・試薬・器具・廃棄物を滅菌します。

  • 上のフタから入れる縦型で、50L前後が多い
  • 液体・寒天・器具・溶解・保温などのコースを選べる(平山製作所 HG‑50ⅡLBは4コース)
  • 医療機器ではない。平山製作所はラボ・一般向けの機種を医療現場以外で使うよう案内している

医療・歯科用の小型

診療所・歯科医院・薬局で、包装した器具やハンドピースを滅菌します。

  • 作業台に置ける卓上の機種で、前のドアから入れる
  • 滅菌から乾燥まで自動で進む(タカゾノ ステリウィット Sは200℃乾燥で12分⁠)
  • 薬機法の医療機器として売られている(ユヤマ YS‑A‑C501Bは管理医療機器のクラスⅡ)

大型・⁠⁠⁠角型

研究施設や医薬の工場で、台車やラックごとまとめて滅菌します。

  • 角型の缶に前から入れる。ドアが自動で上下に開く型もある(三浦工業 ST)
  • 床と缶の底が同じ高さで、台車ごと入る型がある(三浦工業 SF)
  • BSL3・4の施設向けに、部屋の境目を気密にするバイオシールを付けられる型がある(ゲティンゲ GSS L & R)

滅菌の温度と時間

  • このページの製品では、121℃と134℃(135℃)が主な滅菌温度
  • ユヤマ YS‑A‑C501Bの標準モードは134℃・4分と121℃・20分
  • タカゾノ ステリウィット Sは、121℃で20〜99分、135℃で3〜99分の間で決める
  • ラボ用は液体の量で時間が変わる。平山製作所 HVE‑50LBは1〜250分の間で決める

使い方(滅菌手順)

  1. 滅菌物を金網カゴに入れる
  2. 缶に水を入れる(精製水を使う機種もある)
  3. フタを閉め、コース・温度・時間を選んでスタートを押す
  4. 終わったら、温度と圧力が下がってからフタを開けて取り出す

滅菌できたかを確かめる

  • 滅菌テープ・滅菌ラベルの色の変わり方で、滅菌の工程を通ったかを見分ける
  • 平山製作所は、滅菌後に「滅菌済」の文字が浮き出るラベルを案内している
  • 温度の記録を残すなら、記録計やプリンターを付けられる機種を選ぶ

滅菌できないもの

  • 熱い水蒸気と、排気のときの急な減圧に耐えられない物は入れない
  • 平山製作所は、器具コースで滅菌する物を、ガラス・陶磁器・金属・ゴム製などで高温高圧の水蒸気と急な減圧に耐える器具としている
  • 樹脂やゴムの器具は121℃で滅菌する(ナカニシ iClave mini2の121℃⁠のプログラム)

クラスBとは

  • 小型の高圧蒸気滅菌器の欧州規格EN13060の区分で、包装した物・多孔性の物・中空の器具まで滅菌できる
  • 歯科のハンドピースのように管のある器具を滅菌するときに見る
  • ユヤマ YS‑A‑C501Bは、クラスBの要件を満たすことを社内の検証で確かめている(クラスBの申請はしていない)

選ぶときに確かめること

  • 入れる物の大きさと量。ラボ用は有効容量と缶の直径・高さで見る
  • 電源。AC100Vでも20Aの回路がいる機種がある(平山製作所 HVE‑50LB・HG‑50ⅡLB、アルプ KTR‑3065A⁠)⁠。ユヤマ YS‑A‑C501BはAC200V
  • 圧力容器の区分(簡易・小型・第一種)。区分ごとに点検や届出の決まりが違う
  • 記録を残すか。アルプのCLSは、プリンターや記録計をオプションで付けられる

値段

  • ラボ用の縦型50〜62Lの公開価格(税抜)は⁠、434,000円(アルプ KTR‑3065A)か⁠ら925,000円(平山製作所 HG‑50ⅡLB)ま⁠⁠⁠⁠で
  • 医療・歯科用の小型と、研究施設の大型は値段を公開していない。見積もりを取る
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