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整流器とは?めっき・電解・直流電源装置に使う工業用整流器の種類と、サイリスタ式・インバーター式の違い、出力電流・リップル・冷却の選び方

交流を直流に変えて、めっき槽・電解槽・蓄電池に流す工業用の整流器について、めっき用・電解用・直流電源装置用の3つの使い道、サイリスタ式とインバーター式の違い、リップルと冷却方式、入れ替えと手入れの注意を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月29日更新

この記事の答え

整流器は、交流を直流に変えて、めっき槽・電解槽・蓄電池に流す電源装置です。整流装置・直流電源装置とも呼びます。使い道で、めっき・表面処理用、電解・大電流用、蓄電池を充電する直流電源装置用に分かれます。選ぶときは「何V・何Aを流すか」「リップルをどこまで下げたいか」「風冷か水冷か」の3つを先に決めます。

整流器とは

整流器は、工場に来ている交流を直流に変え、めっき・アルマイト・電解の槽や、受変電設備・通信設備の蓄電池に流す電源装置です。めっき用は低い電圧で大きな電流を流し、直流電源装置用は蓄電池を充電しながら直流の負荷に送ります。

比較ページには、日本の会社が自社で作る工業用の整流器を、各社の代表の型の単位で載せています。机に置く試験用の安定化電源、機器に組み込むスイッチング電源、整流ダイオードなどの素子は、別の比較に分けています。

3つの使い道

  • めっき・表面処理用は、めっき・アルマイト・電解脱脂の槽に直流を流します。例は三社電機製作所の MRT-C と MRS、中央製作所の MB8C と LE1、山本鍍金試験器の B-63 ⁠⁠です
  • 電解・大電流用は、アルミ電解・金属の精錬・水電解などで数千A以上を流します。例は富士電機の S-FORMER-mini と FASREC-DC、TMEIC の水素製造用自励式整流器です
  • 直流電源装置用は、蓄電池を充電しながら直流を送ります。例は新電元工業の大容量48V整流装置、古河電池の DP2000 と DP5000、日新電装のサイリスタ整流器です

サイリスタ式とインバーター式

  • サイリスタ式は、サイリスタ素子で出力を調整します。中央製作所の MB8C のリップル率は、定格出力時15%程度です
  • インバーター式は、高い周波数に変えてから直流に直します。中央製作所の LE1 のリップル率は定格出力時5%以内、三社電機製作所の MRT-C の電流脈動率は RMS 1%以下です
  • 富士電機の FASREC-DC は、リップルがサイリスタ整流器の1/10以下で、装置の大きさは1/2以下です
  • サイリスタ式は、出力電圧を下げると入力の力率も下がります。FASREC-DC は、出力電圧を絞っても力率は0.9以上です

リップルの選び方

  • 硬質クロムや装飾クロムのように、電流の波形で仕上がりが変わるめっきは、低リップルのインバーター式を使います
  • サイリスタ式でリップルを下げたいときは、外に濾波器を付けます(中央製作所の案内)
  • 筆めっき用の山本鍍金試験器の B-63 は、脈動率が約48%です

冷却と大きさ

  • めっき用の中小容量は風冷が多く、中央製作所の MB8C は300A以上が風冷です
  • 富士電機の FASREC-DC は、インバータと出力整流器が水冷で、冷却水を25L/min用意します
  • TMEIC の水素製造用自励式整流器は、主回路素子が水冷で、ほかの部品は風冷です

手入れと入れ替え

  • 風冷の整流器は、めっき槽のミストや粉塵を吸い込み、冷却フィンが汚れて冷えにくくなります。中央製作所は、中の点検と清掃を1年に1回以上と案内しています
  • 予備品として、冷却扇・半導体素子・プリント基板を持っておくと、修理が早く済みます
  • 古い型と出力ブスバーの位置が違うと、ブスバーの工事が出ます。中央製作所の Hi-Vertoro は、MB7C・MB8C と出力端子の位置が同じです
  • サイリスタ式とインバーター式は、並列運転しません

値段

  • 載せた製品は、どれもメーカーが値段を公開していません。出力電圧・出力電流・冷却方式・台数を伝えて見積もりを取ります
  • 1台で足りない大きな電流を流すときは、何台かを並列運転して組む方法もあります
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