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GUIDE / TUNGSTEN-ELECTRODE

タングステン電極とは?TIG溶接の電極の種類(純・セリア・ランタナ・イットリア)の違いと、色・直径の選び方

TIG溶接やプラズマのトーチに付けるタングステン電極の4つの種類、セリア入りとランタナ入りの違い、交流と直流の使い分け、識別色、直径と長さ、トリウム入りとの違いを、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年11月5日更新

この記事の答え

タングステン電極は、TIG溶接やプラズマのトーチの先に付けて、アークを出すための棒です。混ぜる酸化物で、純タングステン・セリア入り・ランタナ入り・イットリアや複合の希土類入りに分かれます。選ぶときは「交流か直流か」「手溶接か自動機か」「トーチに合う直径」の3つを先に決めます。

タングステン電極とは

タングステン電極は、TIG溶接やプラズマのトーチの先に付けて、母材との間にアークを出す棒状の電極です。TIGの電極棒とも呼びます。タングステンに酸化セリウムや酸化ランタンなどを入れて、アークの出やすさと消耗の少なさを変えます。

比較ページには、日本の会社が自社で作るか自社の銘柄として売るタングステン電極を、各社の代表の品番の単位で載せています。トリウム入りの電極、抵抗溶接の電極チップ、溶接棒、加工前のタングステンの棒、商社が売る他社の製品は載せていません。

4つの種類

  • 純タングステン:酸化物を入れない電極です。アルミニウム合金の交流のTIG溶接に使います。例はダイヘンの純タングステン電極 0830シリーズです
  • セリア入り:酸化セリウムを入れた電極です。一般のTIG溶接に広く使い、交流でも直流でも使えます。例はパナソニックの YN 24C2S、ダイヘンの2%セリア入り、スズキッドの RTT-24 ⁠⁠です
  • ランタナ入り:酸化ランタンを入れた電極です。消耗が少なく、ロボットや自動機に向きます。例は東邦金属のエルタン、パナソニックの YN 24L2S ⁠⁠です
  • イットリア・複合の希土類入り:酸化イットリウムや複数の希土類を入れた電極です。例は東邦金属のワイタン、スズキッドの RTT-24WX、ABICOR BINZELの E3 ⁠⁠⁠です

セリアとランタナの違い

  • パナソニックは、セリア入りを交流・直流のTIG用、ランタナ入りを直流のTIG用として分けています
  • ダイヘンの資料では、セリア入りは交流のTIGでも先端がギザギザになりにくく、ランタナ入りは消耗が少なくロボットや自動機に向きます
  • ランタン入りは、酸化ランタンの量が多いほどアークスタートがよくなります(ABICOR BINZELの資料)

交流と直流の使い分け

  • アルミニウムの交流のTIG溶接には、純タングステンかセリア入りを使います。ダイヘンの0830シリーズは交流のTIGだけに使う電極です
  • 直流のTIG溶接には、ランタナ入りやセリア入りを使います
  • 交流と直流を1種類で回したいなら、スズキッドの RTT-24WX や ABICOR BINZELの E3 のような複合の希土類入りを使います

色と分類記号の見分け方

  • ABICOR BINZELの識別色は、E3が紫、WLa20が青、WCe20が灰色、純タングステンのWPが緑、WZr08が白です
  • 東邦金属は、エルタン(WL)が黄緑、ワイタン(WY)が橙です。同じランタナ入りでも、メーカーで色が違うことがあります
  • スズキッドの RTT-24 は、JIS Z3233 の WC20 相当(2%セリウム入り)⁠で⁠⁠⁠⁠す

直径と長さ

  • 東邦金属のエルタンとワイタンは、直径0.5mmから8.0mmまで、長さは75mmと150mmです
  • スズキッドの RTT-24 は、直径2.4mm・長さ150mmの10本入りです
  • パナソニックとダイヘンの純正品は、直径ごとの部品コードで注文します。トーチのコレットに合う直径を選びます

トリウム入りとの違い

  • 東邦金属のエルタン・ワイタン、ダイヘンのセリア入り・ランタナ入りは、放射性物質を含みません
  • 東邦金属は、トリウム入りとエルタン・ワイタンの先端の消耗を、直径1.6mmを180Aで60分使う条件で比べています

プラズマトーチの電極

  • 日本タングステンは、セリア入りのタングステン(セリタン)を銅のシャンクに接合したプラズマトーチ用の電極を作っています
  • 連続鋳造のタンディッシュの加熱・保温、排ガス処理、溶射のトーチに使います
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