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GUIDE / SETCHAKUZAI

工業用接着剤とは?エポキシ・瞬間・嫌気性・UV硬化・弾性・ホットメルトの違いと選び方

工場や現場で使う工業用接着剤の6つの方式(エポキシ系・瞬間接着剤・嫌気性・UV硬化・弾性接着剤・ホットメルト)⁠の固まり方と向いている使い方、引張せん断強さと使用温度の見方、消防法の区分の確かめ方を、メーカーの公式資料とSDSをもとにまとめました。

2026年10月12日更新

この記事の答え

工業用接着剤は、金属・樹脂・ガラスなどの部品を、ねじや溶接の代わりに面でつなぐ材料です。固まり方で、エポキシ系・瞬間接着剤・嫌気性・UV硬化・弾性接着剤・ホットメルトの6つに分かれます。選ぶときは「何と何を付けるか」「すき間はどのくらいか」「どこまで熱がかかるか」「どれだけ早く次の工程に回したいか⁠」⁠を先に決めます。

工業用接着剤とは

工業用接着剤は、製造・組立・建設の現場で、部品どうしを付けたり、ねじをゆるまないように止めたりするための接着剤です。穴をあけずに付けられ、溶接のように熱で板をゆがめないので、薄い板・樹脂・ガラスのような部品にも使えます。金属と樹脂のように違う材料どうしを付けられるのも、ねじや溶接にない点です。

比較ページには、日本法人のあるメーカーの工業用接着剤を、方式ごとに載せています。家庭用・文具用だけの製品、テープ、目地に使うシーリング材だけの製品は載せていません。

6つの方式

  • エポキシ系:主剤と硬化剤を混ぜると化学反応で固まります。強くて熱や薬品に強いので、金属どうしや構造部材に使います。例はアルテコの6100、ナガセケムテックスのデナタイト XNR3324、セメダインのEP001Kです
  • 瞬間接着剤:付ける面や空気中の水分に触れて、秒単位で固まります。例は東亞合成のアロンアルフア 201、ヘンケルジャパンのLOCTITE 416、アルテコのE50です
  • 嫌気性:ねじのすき間で空気が切れ、金属に触れると固まります。ボルトのゆるみ止めやねじ部のシールに使います。例はLOCTITE 243、スリーボンドのThreeBond 1324です
  • UV硬化:紫外線を当てると数秒〜数十秒で固まります。例はスリーボンドのThreeBond 3114と3030です
  • 弾性接着剤:空気中の湿気で固まり、固まったあともゴムのように伸びます。例はセメダインのスーパーX No.8008、ノガワケミカルのダイアエコピタ、信越化学工業のKE-4958、コニシのボンド MPX-1です
  • ホットメルト:固形の樹脂を熱で溶かして塗り、冷えると固まります。例はノガワケミカルのダイアボンド DA3251、スリーエム ジャパンの3764です

どれにも入らないものに、2液のアクリル系(SGA⁠)⁠があります。デンカのハードロック C-355-20は、ウェスで拭いた程度の油面でも金属に付き、鉄で22.3MPaの引張せん断接着強さがあります。

強さの見方

カタログの「引張せん断強さ」は、決まった材料の板を重ねて付け、引っぱって壊れたときの力です。何に付けた値かで大きく変わるので、同じ材料どうしで比べます。

  • 鉄・鋼に付けた値:ハードロック C-355-20は22.3MPa、アルテコのE50は20MPa、LOCTITE 416はブラスト処理した鋼で18〜26MPa
  • 樹脂に付けた値:アロンアルフア 201はポリカーボネートで7MPa(材料のほうが先に壊れた値)
  • 弾性接着剤は強さより伸びで受け止める方式で、スーパーX No.8008は4.0MPa、ダイアエコピタは鉄で3.9MPaです

固まる速さの見方

  • 瞬間接着剤のセットタイムは秒単位です。アロンアルフア 201は硬質PVCで5秒・鉄で15秒、アルテコのE50は鉄・アルミで20秒です
  • 2液は「可使時間」(混ぜてから塗れる時間⁠)⁠を見ます。ハードロック C-355-20は約3分、EP001Kは10分、アルテコの6100とデナタイト XNR3324は60分です。可使時間が短いものは、1回に混ぜる量を減らすか、カートリッジとミキサーで出します
  • 弾性接着剤は、表面が先に固まり、中まで固まるのに日数がかかります。ダイアエコピタは表面硬化10分・全体硬化5〜7日、KE-4958は23℃で7日です

付きにくい材料

ポリエチレン(PE)・ポリプロピレン(PP)・フッ素樹脂(PTFE)は、多くの接着剤が付きません。ダイアエコピタは技術資料でPE・PPを付かない材料にしています。LOCTITE 416は、SF 770プライマーを先に塗るとPP・PE・PTFEも付きます。付ける材料が決まったら、メーカーの接着対応表で確かめます。

熱のかかる所

使用温度は製品ごとに大きく違います。LOCTITE 243は−55.0〜180.0℃、デナタイト XNR3324は耐熱160℃です。ホットメルトは熱で溶けるので、3764のように軟化点が88℃の製品は、熱のこもる所に使いません。

消防法とSDS

接着剤には、消防法の危険物(第4類の引火性液体⁠)⁠に入るものが多くあります。セメダインのSDSでは、EP001Kの主剤が第四類第四石油類、スーパーX No.8008(ホワイト⁠)⁠が第四類第三石油類です。区分は製品ごとに違うので、買う前にSDSを取り寄せ、倉庫に置く量と置き場を決めます。スリーボンドやコニシのように、SDSを会員登録のあとに出しているメーカーもあります。

値段

工業用接着剤は、値段を公開していない製品がほとんどです。この比較で値段を確かめられたのは、アルテコの6100(200gセットで3,102円・公式通販・税込)だけでした。容量と数量を決めて、販売店かメーカーに見積もりを取ります。

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