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GUIDE / SALICYLIC-ACID

サリチル酸の等級の違いと選び方

化学合成の原料や分析試験に使うサリチル酸の4つの種類、化学式と分子量、JIS K 8392の試薬特級、一級・EP、医薬部外品原料規格(外原規)、20〜25kgの工業用、法規制と保管、値段を、メーカーの公式資料と安全データシートをもとにまとめました。

2026年10月28日更新

この記事の答え

サリチル酸は、医薬品・農薬・染料・ゴム薬品の原料や、分析の試薬に使う白い結晶の有機酸です。2-ヒドロキシ安息香酸とも呼びます。等級で、試薬の特級(GR)、一級・EP、医薬部外品原料規格(外原規)、工業用の大袋に分かれます。選ぶときは「何に使うか(分析・合成・化粧品の原料・工業の原料)」「どの量で受けるか」「どの不純物まで保証してほしいか」の3つを先に決めます。

サリチル酸の構造式・化学式と性質

サリチル酸の化学式はHOC6H4COOHで、分子量は138.12、CAS RNは69-72-7です。2-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸とも呼びます。外観は白色の結晶〜結晶性粉末です。構造式は富士フイルム和光純薬の公式製品ページに掲載されています。

水には溶けにくく、富士フイルム和光純薬の製品ページでは20℃で1.8g/100mL水としています。熱湯には溶け、エタノールとエーテルにはよく溶けます。試薬の規格では、融点を158〜161℃と決めている会社が多くあります。

比較ページには、日本の会社が自社製品として出すサリチル酸を、品番・等級・荷姿の単位で載せています。市販のスキンケア品や医薬品の完成品、サリチル酸ナトリウムなどの塩は載せていません。

4つの種類

  • 試薬特級(GR)⁠は⁠、⁠純⁠度99.5%以上に加えて不純物の上限まで決めた等級です。富士フイルム和光純薬・関東化学・純正化学・ナカライテスク・林純薬工業・国産化学が出しています
  • 一級・EPは、純度99.0%以上を保証する等級です。関東化学、米山薬品工業、国産化学が500gで出しています
  • 医薬部外品原料規格(外原規)は⁠、化粧品や医薬部外品の原料として受け入れる品です。純正化学が500g、UBEが20kgで出しています
  • 工業用の大袋は、20〜25kgの袋やフレコンで受ける品です。三井化学ファイン、UBE、米山薬品工業が出しています

試薬特級で見る所

  • 関東化学の37012-10はJIS K 8392の特級、ナカライテスクの30423-95はJIS K 8392-1994に準拠した特級です
  • ナカライテスクの30423-95は、純度99.5%以上、塩化物0.002%以下、硫酸塩0.005%以下、鉄3ppm以下、重金属5ppm以下です
  • 純正化学の31420-0304も、塩化物0.002%以下、鉄3ppm以下の規格書を出しています
  • 林純薬工業の19008715は、JIS K 8392-1994を準用した規格書で、塩化物と硫酸塩はそれぞれ0.02%以下です
  • 富士フイルム和光純薬の和光特級は、JIS表示ではなく自社の規格書で、塩化物0.002%以下、硫酸塩0.05%以下を保証しています

一級・EPの選び方

  • 一級・EPは、合成の原料や実習のように、特級の不純物の上限まで求めない所で使います
  • 純正化学の純正一級は、純度99.0%以上、塩化物0.005%以下です。同じ会社の試薬特級(塩化物0.002%以下)よ⁠り上限がゆるくなります
  • 関東化学の鹿1級(37012-01)は純度99.0%超、米山薬品工業のEP(02580)⁠は⁠純⁠度99.0%以上です
  • 国産化学のK-EP(2111659)は⁠、純度と不純物の規格を公式の一覧に書いていません。使う前に規格書を取り寄せます

外原規と工業用の大袋

  • 外原規の品は、医薬部外品原料規格の項目で受け入れ検査をする所が使います。純正化学の31422-9001は、含量99.5%以上、重金属20ppm以下、ヒ素2ppm以下です
  • 工程で毎月使うなら、袋で受けます。三井化学ファインは純度99%以上を25kgの紙袋で、UBEは工業用を20kgのペーパーバックと500kgのフレコンバックで出しています
  • 三井化学ファインは、用途に医薬品、農薬、染料原料、ゴム薬品原料を挙げています

サリチル酸の危険性と保管の注意

  • 富士フイルム和光純薬の安全データシートでは、毒物及び劇物取締法と消防法はどちらも非該当です
  • 労働安全衛生法では、名称等を表示・通知すべき物質です。ラベルとSDSを合わせます
  • 皮膚刺激、重篤な眼の損傷、飲み込むと有害、生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い、アレルギー性皮膚反応を起こすおそれなどに分類しています。使う製品のSDSで保護具を決めます
  • 直射日光を避け、換気のよい涼しい場所に密閉し、施錠して保管します。強酸化剤と混ぜないようにします

購入価格と見積もり

  • 値段を公式に出しているのは、500g以下のびんだけです
  • 500gは、米山薬品工業のEP(02580)が3,300円、林純薬工業のGR(19008715)が4,280円(税抜・WEB価格)、国産化学のK-EP(2111659)が4,600円、ナカライテスクの30423-95が4,650円(税抜)、富士フイルム和光純薬の198-14865が4,700円(希望納入価格)、国産化学のGR(2111641)が5,100円、関東化学の鹿1級(37012-01)が7,800円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 少ない量なら、純正化学の試薬特級250g(31420-0304)が本体3,700円、関東化学の特級250g(37012-10)が16,500円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 20kg以上の袋とフレコン、外原規の品は値段を出していないので、等級・量・荷姿を伝えて見積もりを取ります
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