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GUIDE / POLYURETHANE

ポリウレタンとは?TPU・注型・水系樹脂の違いと、硬度・粘度・引張強さの選び方

工業部品・塗料・接着剤の製造で使うポリウレタン樹脂の種類、硬度の尺度、測定温度付きの粘度、塗膜と成形品の引張強さ、荷姿と価格の確認方法を、メーカーの公式資料からまとめました。

2026年10月28日更新

この記事の答え

ポリウレタンは、部品や塗膜・接着層を作る樹脂です。成形機で加工するならTPU、液を型に流して固めるなら注型材、塗って皮膜を作るなら水系樹脂を選びます。方式を決めてから、硬度の尺度、温度付きの粘度、引張試験の条件をそろえて比べます。

ポリウレタンとは

ウレタン結合を持つ樹脂で、工業部品、ホース・チューブ、フィルム、塗膜、接着層などに使います。同じポリウレタンでも、ペレットを溶かして成形する材料と、液状で扱う材料では製造工程が変わります。

ポリウレタンの比較ページでは、非発泡の樹脂原料を扱っています。断熱材やクッションになる発泡済みウレタンフォーム、加工済みの部品・シート、完成した塗料・接着剤は対象外です。

TPU・注型・水系の違い

  • 熱可塑性ポリウレタン(TPU)は⁠、ペレットを成形機で加工します。日本ミラクトランのミラクトランは、射出成形・押出成形などで部品やホース、ベルトを作る材料です。
  • 注型ポリウレタンは、液状材料を型に入れて硬化させます。エッチ・アンド・ケーのハイ-キャスト3030は、ケースの試作や生産用治具の製作に使います。
  • 水系ポリウレタンは、水中に樹脂を分散した材料です。第一工業製薬のスーパーフレックス420NSは、金属防錆塗料やフィルムのトップコートなどに使います。

硬度は尺度までそろえる

  • ミラクトランP22MBRNATの硬度は、JIS Type Aで85です。引張強さは52MPaで、JIS K-7311による代表値です。
  • BASFジャパンのエラストラン1180Aの硬度は、Shore Aで80±2です。引張強度は40MPaです。
  • ハイ-キャスト3030の硬度は、Type Dで75です。AとDでは尺度が違うため、数字の大小だけで材料の硬さを決めません。
  • 大日精化工業のレザミンPは、公式カタログでペレットの標準グレード群として案内しています。今回取得した資料には個別型番の物性がないため、要求硬度と成形方法を伝えてグレードを確認します。

粘度は測った温度と液を確認する

  • 三井化学のフォルティモXHL-8200Aの粘度は、60℃で3,500mPa・sです。公式の代表条件は硬化温度110℃、硬化時間16時間です。
  • ハイ-キャスト3030の粘度は、25℃でA液200mPa・s、B液40mPa・sです。混合前の各液の値なので、混合液の粘度として扱いません。
  • 三洋化成工業のユーコートUS-230の粘度は、25℃で80mPa・sです。ユーコートUWS-145は、同じ25℃で370mPa・sです。

異なる温度の粘度を並べても、ポンプで送る条件や塗りやすさは決まりません。実際の液温、配管、塗工方式を伝えて確認します。

塗装に使う水系樹脂の固形分と併用溶剤

  • ユーコートUS-230の蒸発残分は、40質量%です。ポリカーボネート系の樹脂で、乾式膜の引張強さは50MPaです。
  • ユーコートUWS-145の蒸発残分は、35質量%です。ポリエステル系の樹脂で、乾式膜の引張強さは21MPaです。
  • DICのハイドランHW-140SFの不揮発分は、24〜26%です。現行製品ページでは溶媒を水と記載しています。
  • ハイドランHW-333の不揮発分は、39〜41%です。溶媒には水とNMPを含みます。
  • スーパーフレックス420NSは、造膜助剤を含まないタイプです。スーパーフレックス500Mは、非イオン性で湿潤時の接着性に特徴があります。

水系でも、併用溶剤や乾燥条件は製品ごとに違います。配合する樹脂・添加剤との相性と、乾燥設備の条件を確認します。

引張強さは試験条件も読む

成形品と塗膜の引張強さを、そのまま性能の順位にしません。ユーコートの乾式膜は、JIS K 6251、膜厚約200μm、3号ダンベル試験片による測定です。ハイ-キャスト3030の引張強さは、JIS K-7113による値で、試験片の硬化条件も指定されています。

カタログの代表値と、購入時に保証される規格値も分けて確認します。用途に合うかは、実際の成形・乾燥・硬化条件で作った試料で判断します。

荷姿と価格の確認

  • 日本ミラクトランの標準荷姿は、内袋付きのクラフト紙袋です。容量は1袋25kgです。
  • ハイ-キャスト3030の荷姿は、A液・B液それぞれ16kg缶です。使用時の重量比は100:100です。
  • 今回取得した資料に公開価格はありません。型番、年間・一回あたりの使用量、荷姿を伝えて見積もりを取ります。
  • 水系樹脂は固形分が異なるため、納入液の重量単価と、必要な樹脂量を分けて比較します。

ポリウレタンの劣化・加水分解と吸湿対策

BASFの製品情報では、ポリエーテル系エラストランの特長として耐加水分解性を説明しています。水に触れる部品に使うときは、樹脂の系統と使用条件を伝え、耐加水分解性を確認します。

TPUは成形前の乾燥も管理します。BASFは、ペレットが吸湿すると成形不良や物性低下につながり、予備乾燥後の水分率を0.04%以下にすると説明しています。グレードごとの乾燥条件と、開封後の保管方法を確認します。

出典は、メーカー別の公式資料一覧⁠と各製品の公式ページにまとめています。確認日は2026年10月28日です。

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