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GUIDE / PHOSPHORUS-PENTOXIDE

五酸化リンとは?特級・一級・高純度品・工業品の違いと、純度・荷姿・価格の選び方

脱水剤や乾燥剤、燐化合物の原料に使う五酸化リン(五酸化二りん・無水りん酸)を、特級、一級、高純度品、缶とドラムの工業品に分けて解説。純度、不純物の上限、荷姿、公開価格、しまい方をメーカー公式資料で確認します。

2026年11月6日更新

この記事の答え

五酸化リンは、脱水剤や乾燥剤、燐化合物の原料に使う白い粉末です。五酸化二りん・無水りん酸・酸化りん(V)は同じ物質です。試験に使うなら特級か一級を規格書で決め、量を使う製造なら15kg缶や180kgドラムの工業品を見積もります。水と激しく反応するので、湿気を避けて密閉してしまいます。

五酸化リンとは

五酸化リンは、りんの酸化物です。関東化学は酸化りん(V)の別名に、五酸化二りん・無水りん酸・五酸化りんを書いています(関東化学の製品情報)⁠。CAS番号は1314-56-3、分子量は141.94です。

日本化学工業は、水に対する反応性が高く、熱を発しながら溶けてりん酸になると説明しています(日本化学工業の製品情報)。富士フイルム和光純薬は、吸湿性が極めて強いと書いています。

メーカー比較ページでは、品番か規格と荷姿で特定できる品を載せています。液のりん酸はリン酸の比較、りん酸の塩はリン酸塩の比較⁠で確認します。

種類の違い

  • 特級は、純度98%前後の試薬です。関東化学の32196-00とキシダ化学の000-62005は、JIS K8342と書いています
  • 一級は、特級より規格をゆるめた試薬です。純度の下限は、富士フイルム和光純薬の164-02355が97.0%以上、関東化学の32196-01が>97.5%(T)です
  • 高純度品は、純度を上げた少量の品です。キシダ化学の電子工業用350-62002は含量99.999%、25gです
  • 工業品は、缶とドラムで買う原料向けの品です。日本化学工業の無水燐酸は、五酸化燐が98.5%以上です

純度と不純物の見方

同じ純度でも、不純物の上限は規格書を見ないとわかりません。

  • 富士フイルム和光純薬の和光特級は、硫酸塩が0.02%以下、重金属が0.002%以下です
  • 富士フイルム和光純薬の和光一級は、硫酸塩が0.05%以下、重金属が0.03%以下です
  • 純正化学の試薬特級は、ひ素が0.003%以下です
  • 日本化学工業の無水燐酸は、重金属が10ppm以下、ヒ素が50ppm以下です

試験法で規格が決まっているなら、その規格の品番を指定して発注します。

値段と荷姿

試薬は500g瓶の値段を公開している会社が多くあります。

  • 特級の500gは、林純薬工業の16001935が2,600円(税抜)、関東化学の32196-00が3,000円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 一級の500gは、関東化学の32196-01が2,700円(税抜)、ナカライテスクの27716-65が3,620円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 工業品は、ラサ工業が15kgペール缶と180kgドラム缶、日本化学工業が15kg缶と180kgドラムです。値段は見積もりで決まります

扱うときの注意

  • 水に触れると発熱し、腐食性のりん酸ができます。昭和化学のSDSは、水と泡消火剤を使ってはならない消火剤としています
  • 皮膚腐食性と眼の損傷は、高純度化学研究所のSDSでどちらも区分1です。保護眼鏡・手袋・保護衣を着けて扱います
  • 湿気を避けて容器を密閉し、換気の良い冷暗所に施錠してしまいます
  • 関東化学は、安衛法の第57条と第57条の2の対象と書いています
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