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GUIDE / KASSEITAN

活性炭とは・選び方|粉末・粒状・繊維状の違いと原料・比表面積の見方

水処理・ガス吸着・脱色精製に使う業務用の活性炭の選び方。粉末・粒状・繊維状の違い、ヤシ殻・石炭・木質の原料、比表面積とよう素吸着量の見方、再生と保管の注意をメーカー公式資料で確かめました。

2026年10月29日更新

この記事の答え

活性炭は、内部の細かい孔に汚れやにおいを吸い付けて取る炭です。液に混ぜてろ過するなら粉末、塔や容器に詰めて水やガスを通すなら粒状、速く吸わせたい・シートに加工したいなら繊維状を比べます。発注前に、取りたい物、気相か液相か、原料、粒度、荷姿、使い終わった炭を再生するかを決めます。

活性炭とは

活性炭は、石炭やヤシ殻などの炭素を原料に、1000℃近い高温でガスや薬品と加熱処理して作る吸着材です。1gで1,000〜2,000m²の表面積を持ち、水や空気の中のにおい・有機物・色を吸い付けて取ります。

比較ページでは、メーカーが自社または自社グループで作り、自社ブランドで売る業務用の活性炭を銘柄ごとに載せています。活性炭を詰めたフィルターやカートリッジ、脱臭装置、浄水器、家庭用の脱臭剤は含めていません。

出典:フタムラ化学 活性炭、太平化学産業 活性炭。確認日は2026年10月29日です。

粉末・粒状・繊維状の違い

  • 粉末活性炭は、液に入れて吸わせたあと、ろ過して取り除きます。大阪ガスケミカルの白鷺Cやフタムラ化学の太閤 Sは、脱色精製や浄水に使います
  • 粒状活性炭には、不定形の破砕炭、ペレット状の成形炭、球状炭などがあります。容器や塔に詰めて水やガスを通します。セラケムの成形炭は、直径約1〜7mmの各種サイズです
  • 繊維状活性炭は、繊維の表面に細かい孔があり、粒状炭より速く吸います。ユニチカの活性炭繊維は繊維径10〜20µmで、シートにしてフィルターに加工できます

フタムラ化学は、破砕炭は硬度が高く、再生して繰り返し使うのに向くと案内しています。

出典:大阪ガスケミカル FAQ、セラケム 活性炭事業、フタムラ化学 粒状活性炭、ユニチカ 活性炭繊維とは⁠。

ヤシ殻・石炭・木質の原料で選ぶ

  • ヤシ殻系は小さい細孔が発達していて、低分子の物質をよく吸います。セラケムは、浄水場のカビ臭やトリハロメタン前駆体の除去に使うと案内しています
  • 太平化学産業は、ヤシ殻を粒状炭、石炭を悪臭物質の除去など気相用の造粒炭、木材を製糖・アミノ酸・医薬中間体の脱色に使う粉末炭に当てています
  • クラレのクラレコール GWはヤシ殻系、クラレコール PWは木質系の銘柄です

原料だけで決めず、取りたい物の分子の大きさと、細孔の大きさが合うかを確かめます。

出典:セラケム ヤシ殻系粒状活性炭、太平化学産業 活性炭、クラレ 活性炭銘柄一覧⁠。

比表面積とよう素吸着量の見方

比表面積やよう素吸着量は、各社が規格表に出す数字です。同じ条件で測った値どうしで比べます。

  • MCエバテックのマックスソーブ MSC-30は、比表面積が3,200m²/gです。メーカーは代表値として示しています
  • セラケムの富士炭素 BCWは、ヨウ素吸着力が1000mg/g以上、メチレンブルー脱色力が170mL/g以上です
  • 大阪ガスケミカルの白鷺Cは、直径2nm付近に細孔のピークがあり、比較的小さな分子をよく吸います

細孔は、大きい順にマクロポア(50nm以上)、メソポア(2〜50nm)、ミクロポア(2nm以下)に分けられます。比表面積の大きさだけで効きは決まりません。

出典:MCエバテック 製品情報、セラケム ヤシ殻系粒状活性炭、大阪ガスケミカル 粉末活性炭、ユニチカ 活性炭繊維とは⁠。

気相用と液相用で選ぶ

  • 脱臭・ガス浄化には、大阪ガスケミカルの粒状白鷺 G 2Cのような気相用の破砕炭を使います。低い濃度のにおいに強く、VOC対策にも使えます
  • 上水・工業用水・排水には、クラレコール GWやセラケムの富士炭素 BCW、フタムラ化学の太閤 CW130Bのような液相用の炭を使います
  • 太平化学産業のヤシコールは、溶剤の回収や有毒ガスの除去と、上水道の臭気除去や廃水の高度処理の両方に案内されています

出典:大阪ガスケミカル 粒状活性炭、クラレ クラレコール GW、フタムラ化学 粒状活性炭⁠。

再生して使い回す

使用済みの活性炭は、流動炉やロータリーキルンで800〜900℃に加熱し、炭化・賦活して性能を戻せます。これを再生と呼びます。

  • 大阪ガスケミカルは、ダイオキシン類を含む排ガス・排水を処理した炭は再生で受け入れていません
  • 毒物や重金属を含む排ガス・排水を処理した炭も同じです
  • フタムラ化学は、自社の再生設備で再生・粒度調整・洗浄乾燥・新炭の補充をしています

出典:大阪ガスケミカル 活性炭の再生、フタムラ化学 粒状活性炭⁠。

保管と使うときの注意

  • 直射日光と水濡れを避け、湿気の少ない屋内にしまいます。10トン以上をためると、消防法の指定可燃物の扱いになります
  • 袋の中の圧力が変わり、開けたときに中身が吹き出すことがあります。作業に合わせて、防じん眼鏡・防じんマスク・手袋を着けます
  • 活性炭は空気中の酸素を吸うため、密閉した場所は酸素欠乏になることがあります。貯蔵タンクに入るときは、労働安全衛生法などに従います

出典:大阪ガスケミカル FAQ、セラケム 活性炭事業⁠。

価格を問い合わせる前に

掲載した製品の公式ページには公開価格がありません。メーカーに、取りたい物と濃度、気相か液相か、使う量、粒度、荷姿(袋かフレコンか)、食品添加物などの規格の要否、再生の要否を伝えて見積もりを取ります。

水の中のイオンを取るならイオン交換樹脂の比較、においを取る設備ごと選ぶなら脱臭装置の比較⁠も比べられます。

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