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GUIDE / HYDROGEN-STORAGE-ALLOY

水素吸蔵合金とは?AB5系・AB2系・チタン系の種類と違い、水素吸蔵量・平衡圧・MHタンクの選び方

水素を低い圧力でためる水素吸蔵合金(メタルハイドライド)の種類(希土類系のAB5系・ラーベス相のAB2系・チタン系)、水素吸蔵量と平衡圧の見方、高圧ガス保安法と消防法の扱い、合金を詰めたMHタンクの使い分けを、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年11月2日更新

この記事の答え

水素吸蔵合金は、水素を金属の中に取りこんでためておき、必要なときに出せる合金です。メタルハイドライド(MH)、水素貯蔵合金とも呼びます。希土類系のAB5系、ラーベス相のAB2系、鉄とチタンなどのチタン系に分かれ、合金のまま買うか、合金を詰めたタンクで買います。選ぶときは「使う温度」「出し入れの圧力」「ためたい水素の量」の3つを先に決めます。

水素吸蔵合金とは

水素吸蔵合金は、水素を金属の中に取りこみ、冷やすと吸って、温めると出す合金です。三徳の案内では、10気圧(1MPa)未満の低い圧力で水素を出し入れでき、高圧ガス保安法の外で扱えます。水素の貯蔵・輸送のほか、水素の精製やニッケル水素電池の負極にも使います。

比較ページには、日本の会社が自社で作る水素吸蔵合金と、合金を詰めたタンクを載せています。ニッケル水素電池の完成品と高圧の水素ボンベは載せていません。

3つの種類

  • 希土類系(AB5系)は、ランタンなどの希土類とニッケルが主の合金です。活性化しやすく、出し入れが速い系統です。例は日本重化学工業のLaNi5、三徳のAB5系合金、FDKのZZ03、三井金属のTHS-101です
  • チタン系・AB2系は、重量あたりの水素量が多い系統です。例は日本重化学工業のTiFe0.9Mn0.1、三徳のTiFe系合金、FDKのBT4H1、三井金属のTHS-201です
  • 合金入りのタンク(MHタンク)は、合金を容器に詰め、そのまま水素を出し入れできる形です。例は那須電機鉄工の標準タイプとMH-QUON、日本製鋼所のアルミプレートフィン型と定置用大型です

水素吸蔵量の見方

  • 単位は各社で違います。日本重化学工業はL/kg、FDKと三井金属はwt%、タンクはm³で書いています
  • 日本重化学工業の表では、TiFe0.9Mn0.1が174L/kg、LaNi5が153L/kgです
  • FDKのZZ03は最大1.54wt%、BT4H1は最大1.81wt%です。三井金属のTHS-101は1.5wt%、THS-201は1.7wt%です
  • 三徳は、鉄を40〜50%含むTiFe系が、AB5系より重量あたり約20%多くためると案内しています

平衡圧と使う温度

  • 平衡圧は、合金が水素を出し入れするときの圧力で、温度で変わります
  • 日本重化学工業の表では、30℃でLaNi5が2.5atm、TiFe0.9Mn0.1が3.0atmです
  • FDKのZZ03は20℃で吸蔵0.73MPa、放出0.65MPaです。DEZ3B2は1MPaを超える高圧力型です
  • 寒冷地や低い温度で使うなら、出し入れの圧力が高いAB5系を三徳が案内しています

法規制と置き場所

  • 1MPa未満でためるなら、高圧ガス保安法の規制を受けません。日本製鋼所のタンクは1MPa未満、那須電機鉄工のタンクは10気圧以下でためます
  • 日本製鋼所のハイドレージと那須電機鉄工の合金は、消防法の非危険物です
  • 那須電機鉄工の案内では、ボンベと同じ7,000Lの水素を、合金のタンクなら22Lに収められます

寿命と手入れ

  • FDKのAB5系の合金は、寿命が5000サイクルを超えます
  • 那須電機鉄工の合金は、水電解水素で1万回以上の試験をして特性が落ちていません。初期活性化をせずに、納入したまま使えます
  • 水素を入れると熱が出て、出すと冷えます。タンクは熱を逃がしたり与えたりする仕組みと一緒に設計します

値段

  • このページの7社は、どこも値段を公開していません。合金の系統・量・粒度で変わるので、見積もりで確かめます
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