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GUIDE / GLASS-MATERIAL

ガラスとは?ソーダ石灰・ほうけい酸・石英・光学ガラスの違いと、厚さ・透過率・耐熱温度の選び方

装置窓・建築・光学部品製造に使うガラス素材の種類と選び方。板・棒・管の材質記号、厚さ・寸法、波長ごとの透過率、使用温度と軟化点の違いを、メーカーの公式資料で整理しました。

2026年10月28日更新

この記事の答え

ガラス素材は、通す光の波長、熱の条件、加工する形で選びます。透明な窓やカバーのソーダ石灰、熱やUVに使うほうけい酸、屈折率と分散を指定する光学ガラス、紫外・赤外や高温工程で使う石英を分けて比べます。軟化点を使用上限温度に置き換えず、透過率は波長と試料厚みを揃えて読みます。

ガラスとは

ガラスは、装置の観察窓や建築の透明面、レンズ・プリズムなどの光学部品を作るために使う素材です。同じ透明な板でも、組成や熱処理、表面の仕上げによって、使える場所が変わります。

ガラスのメーカー比較では、板・棒・管や加工前の素材を、メーカーの材質記号ごとに載せています。完成レンズや光学機器、サッシ・複層窓のユニット、グラスウール、ガラス器具、代理店の他社品は分けています。

種類と使い分け

  • ソーダ石灰ガラスは、光を通す窓やカバーの素板に使います。ショットのB 270は改良ソーダ石灰ガラスで、板厚と表面仕上げを指定します
  • ほうけい酸ガラスは、熱や薬品、UVなどの条件で選びます。ショットのTEMPAX Float 33は装置窓、日本電気硝子のBU-41はUV照明・UV光センサー向けの素材です
  • 光学ガラスは、屈折率と分散を指定してレンズやプリズムを作る素材です。オハラのS-BSL7、光ガラスのJ-BK7Aを、板状の加工前素材として比べます
  • 石英ガラスは、紫外・赤外の光学部材や高温工程で使います。AGCのAQ、オハラ・クオーツのSK-1300、信越石英のSUPRASILなど、グレードごとに光学特性を確認します

この区分では、光学ガラスを発注用途で分けています。S-BSL7の名称は、BoronとSiliconを含むことなどを表しており、材質の組成と発注用途は別々に読みます。

出典:ショット B 270、日本電気硝子 BU-41、オハラ 技術情報⁠。

厚さ・サイズと供給形状

  • ショットのB 270の板材は、厚み0.9〜10.0mmで、標準寸法は1,680×900mmや900×840mmです。切断後の完成寸法とは分けて確認します
  • TEMPAX Float 33の標準サイズのうち、1,150×850mmは厚み0.7〜25.4mmです。ほかのサイズと板厚の組み合わせは公式の寸法表で確認します
  • オハラ・クオーツの製品ページでは、SK-1300系の板は50〜500mmの丸・角、棒は外径3〜200mm、管は外径5〜450mmです。厚みや管の肉厚、公差は希望形状ごとに照会します
  • S-BSL7は板状のストリップやスラブなどの供給形態を確認し、J-BK7Aの板材は精密アニールかラフアニールかを指定します。希望寸法で供給できるかも先に確認します

素材の外形寸法だけで発注せず、研磨の取り代、厚みの公差、表面仕上げ、必要な有効径を伝えます。

出典:ショット 板ガラスの寸法、オハラ・クオーツ 製品、光ガラス ⁠⁠板材⁠。

透過率は波長と厚みで比べる

  • B 270の透過率は、厚み2.0mm、波長632.8nmで91.9%です。同じ厚みでも、380nmで90.8%、254nmで0.1%未満なので、透明に見えることと紫外線を通すことは別です
  • AGCのAQの技術資料は、厚み10mm、波長200nmで90.9%と記載しています。表面反射による損失を含む値です
  • オハラのS-BSL7の内部透過率は、厚み10mm、波長500nmで0.998です。表面反射を含む透過率と、そのまま大小を比べないでください
  • SK-1300は165〜2,600nm、無水材のSK-1310は180〜3,400nmで透過率80%以上と案内されています。この説明箇所には試料厚みが無いため、実際に使う光路長で確認します

透過率が曲線だけで示されている製品は、グラフから読んだ数字で順位を付けず、必要な波長と厚みでメーカーへ照会します。

出典:ショット B 270 技術情報、AGC AQ 技術資料、S-BSL7 データシート、SK-1300シリーズ⁠。

耐熱温度と軟化点の違い

使用温度と、軟化点・歪点・転移温度は別の項目です。素材の物性値だけで、装置の使用上限を決めないでください。

  • TEMPAX Float 33の使用温度は、長期450℃、10h未満の短期500℃です。保持時間を分けて読みます
  • SK-1300シリーズは、使用環境により常用900℃、最高1,000℃と案内されています。軟化点1,600℃まで使えるという意味ではありません
  • BU-41は歪点425℃、軟化点697℃を示していますが、参照ページに使用上限温度の記載はありません
  • 信越石英のSUPRASIL-P系は、連続950℃、短時間1,200℃という参考値です。使用する形状・雰囲気・荷重で確認します

出典:TEMPAX Float 技術情報、信越石英 光学用石英ガラス⁠。

石英のOH基と高温での扱い

赤外用の石英は、OH基含有量も比べます。SUPRASIL-F300は1ppm以下、東ソー・エスジーエムが製造するED-Cは1ppm未満です。必要な波長域と光路長を伝えて、吸収の条件を確認します。

高温で使う石英は、清浄さも寿命に関わります。東ソーの資料では、通常1,150℃以上で失透し、不純物が付着すると1,000℃以下でも起こります。濡れたまま高温に入れず、局所的な急加熱・急冷や、長時間の荷重も避けます。

石英でも薬品に対して万能ではありません。フッ酸・リン酸・アルカリの溶液や雰囲気は、侵食や失透の条件を確認して使います。

出典:東ソー 石英ガラスの各種情報一覧、東ソー・クォーツ 石英ガラスとは⁠。

見積もり前に伝える条件

  • 材質記号と用途を伝えます。S-BSL7のndは1.51633、J-BK7Aは1.5168なので、同じ図面でも材料を置き換える前に光学仕様を確認します
  • 板・棒・管の形と、完成寸法・厚み・公差を指定します。加工前の寸法か、研磨後の寸法かも揃えます
  • 透過させる波長、必要な透過率、光路長、コーティング(コート)の有無を決めます
  • 使用温度、保持時間、温度差、雰囲気、取付方法と荷重を伝えます
  • 数量、焼鈍、研磨、検査成績書、納期を揃えて見積もりを取ります。掲載材の参照資料には公開価格の数字が無いため、費用の高低は決めていません

仕様・参照資料の確認日は2026年10月28日です。

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