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GUIDE / CHOUKOU-GOUKIN

超硬合金とは?金型・耐摩耗部品に使う微粒・中粒・粗粒・Ni結合の違いと、硬さ・抗折力・価格の選び方

金型・耐摩耗部品・工具の素材に使う超硬合金の4つの種類、JIS分類記号の読み方、硬さ(HRA)と抗折力の見方、コバルトの量で変わること、耐食・非磁性の材種、丸棒・板材の在庫の寸法と値段の出し方を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月29日更新

この記事の答え

超硬合金は、炭化タングステン(WC)の粉末をコバルト(Co)⁠な⁠ど⁠で焼き固めた硬い合金です。超硬・ハードメタルとも呼びます。WCの粒の大きさと結合材で、微粒・超微粒、中粒、粗粒、Ni結合の4つに分かれます。選ぶときは「摩耗と欠けのどちらで困っているか」「衝撃がかかるか」「水や薬液に触れるか」の3つを先に決めます。

超硬合金とは

超硬合金は、WCの粉末を結合材のCoまたはNiと混ぜ、1300〜1500℃前後で焼結して作る合金です。WCは融点が2900℃と高く、溶かして作れないので、粉末を焼き固める粉末冶金法で作ります。鉄やステンレスより硬く、比重は鉄の約2倍、ヤング率は鉄の約3倍です。

比較ページには、日本の会社が自社で作る超硬合金を、各社の代表の材種の単位で載せています。エンドミルやドリルなどの切削工具、純タングステンの材料、超硬ダイスの完成品は載せていません。

4つの種類

  • 微粒・超微粒(VF)は⁠、WCの粒を細かくして硬さと抗折力を両方高くした材種です。例はダイジェット工業のFB10、住友電工ハードメタルのAF1、共立合金製作所のEF10です
  • 中粒(VM)は⁠、もっとも広く使う標準の材種です。例は冨士ダイスのD20、日本タングステンのG30です
  • 粗粒(VC・VU)は⁠、粒を大きくして衝撃と割れに強くした材種です。例は冨士ダイスのC70、ダイジェット工業のNC14です
  • Ni結合は、結合材をNiにした耐食・非磁性の材種です。例は日本タングステンのNR8、共立合金製作所のKN20です

硬さと抗折力の見方

  • 硬さはHRAで88〜92が一般的で、日本タングステンの解説では80から94の幅があります
  • 硬い材種ほど摩耗しにくい代わりに、衝撃で欠けやすくなります
  • 硬さの例は、ダイジェット工業のFB10が93.5HRA、冨士ダイスのD20が91.5HRA、冨士ダイスのC70が85.5HRAです
  • 抗折力は曲げに耐える力で、住友電工ハードメタルのAF1は4.4GPa、共立合金製作所のEF10は4.0GPaです
  • 冨士ダイスは抗折力をMPaで出していて、D20は3100MPaです

コバルトの量で変わること

  • Coを増やすと粘りが出て割れにくくなり、耐摩耗性は下がります
  • 共立合金製作所のKD種では、Co 8%のKD05が92.0HRA、Co 28%のKD50が84.5HRAです
  • 住友電工ハードメタルの丸棒素材のAF1は、Coが12.0wt%です

錆と磁気が気になるとき

  • Co結合の材種は酸で傷みます。水や薬液に触れる部品は、結合材をNiにした材種を選びます
  • 共立合金製作所のKN20は、10%HNO3での腐食減量が0.01で、Co結合のG2は7.99です
  • Ni結合の材種は磁石につかないので、磁気を嫌う金型にも使います

加工と形状

  • 加工は、ダイヤモンド砥粒の砥石・研削盤・放電加工機で行います
  • 冨士ダイスは、ワイヤー放電加工向けに靭性と耐食性を改良した材種を出しています
  • 住友電工ハードメタルの黒皮丸棒は、外径1.0〜20.0mmの在庫があります。板材は幅60mmで、厚さ1.2〜10.0mmです

値段

  • このページの製品は、どれも公式に値段を出していません。材種・形・寸法を伝えて見積もりを取ります
  • 共立合金製作所の解説では、超硬合金は希少金属のWCやCoを使うので高額になります
  • 表の特性値はメーカーの代表値で、保証値ではありません。決める前に、メーカーに使い方を伝えて材種を確かめます
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