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GUIDE / ACRYLIC-RESIN

アクリル樹脂とは?成形材料(PMMA)の種類(標準・耐熱・耐衝撃・MS樹脂)と⁠、耐熱温度・成形条件・ポリカーボネートとの違い

車のランプカバーや照明・光学部品を成形するアクリル樹脂(PMMA・メタクリル樹脂)の成形材料の4つの種類、荷重たわみ温度で見る耐熱温度、耐衝撃グレードの割れにくさ、予備乾燥と成形条件、ポリカーボネートやMS樹脂との違いを、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月29日更新

この記事の答え

アクリル樹脂は、透明で光をよく通し、車のランプや光学部品に使う熱可塑性樹脂です。メタクリル樹脂・PMMAとも呼びます。成形材料のグレードは、標準・押出用、耐熱、耐衝撃に分かれ、アクリル系にはMS樹脂もあります。選ぶときは「何℃の熱を受けるか」「割れてもよいか」「薄く大きな成形品か」の3つを先に決めます。

アクリル樹脂とは

アクリル樹脂は、メタクリル酸メチルを重合したメタクリル樹脂(PMMA)⁠で⁠す⁠。透明さ・耐候性・表面の硬さから「プラスチックの女王」と呼ばれます。成形材料はペレットで売られ、射出成形や押出成形で、車のテールランプやメーターカバー、照明のカバー、導光板、レンズを作ります。

比較ページには、日本の会社が自社で作る成形材料を、品番の単位で載せています。アクリル板、成形品、塗料用のアクリル樹脂は載せていません。

4つの種類

  • 標準・押出用は、透明さと流れやすさ、熱への強さのつり合いをとったグレードです。例はクラレのパラペット G、三菱ケミカルのアクリペット VH001、住友化学のスミペックス EX ⁠⁠⁠です
  • 耐熱は、熱で変形しにくくしたグレードです。例は住友化学のスミペックス MH、旭化成のデルペット 80N ⁠⁠です
  • 耐衝撃は、透明さを保ったまま割れにくくしたグレードです。例はクラレのパラペット GR01240、旭化成のデルペット SR8350 ⁠⁠⁠です
  • MS樹脂は、メタクリル酸メチルとスチレンを共重合した透明樹脂です。例は東洋スチレンのトーヨーMS MS-200 ⁠⁠です

耐熱温度の見方

  • 熱への強さは、荷重たわみ温度で比べます。パラペット G は93℃、アクリペット VH001 は100℃、スミペックス MH は101℃です
  • クラレは、荷重たわみ温度より10〜20℃低い温度で使うのが安全と案内しています
  • 耐熱のグレードほど流れにくくなります。デルペットでは、耐熱の 80N のMFRは2.0、良流動の 60N は8.0です

耐衝撃グレードの選び方

  • ノッチ付きのシャルピー衝撃強さは、標準のグレードで1.3〜1.4kJ/m²、パラペット GR01240 とデルペット SR8350 で3kJ/m²です
  • 耐衝撃のグレードは、引張強さと荷重たわみ温度が少し下がります
  • クラレによると、GRグレードは成形直後や熱いうちに白く濁ることがありますが、室温で透明に戻ります

成形条件と予備乾燥

  • アクリル樹脂は水を吸いやすいので、成形の前に必ず予備乾燥します。射出成形では、含水率を0.1%以下にします
  • クラレは、パラペット G の予備乾燥を75〜80℃で4〜6時間、シリンダ温度を190〜230℃、金型温度を40〜60℃と案内しています
  • 金型の設計では、成形収縮率0.2〜0.6%の数値を使います。耐衝撃のグレードは0.4〜0.8%です
  • アニールは、荷重たわみ温度より10〜15℃低い温度で行います(クラレ)

ポリカーボネート・MS樹脂との違い

  • アクリル樹脂は、透明さと表面の硬さ、耐候性で上回り、全光線透過率は92〜93%あります
  • ポリカーボネートは衝撃と熱に強く、クラレの比較表では荷重たわみ温度が130〜145℃です
  • MS樹脂は、PMMAより吸湿で変形しにくく、屈折率は MS-200 で1.57、PMMAは1.49です
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