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GUIDE / ACETIC-ACID

酢酸とは?氷酢酸・水溶液の違いと、工業用・試薬の純度・規格・価格の選び方

合成原料・pH調整・分析試験に使う酢酸の選び方。氷酢酸と無水酢酸の違い、工業用と試薬特級、HPLC・金属分析・非水滴定用の規格、水溶液の濃度、荷姿と公式価格をメーカー資料から整理しました。

2026年10月28日更新

この記事の答え

酢酸は、化学合成の原料や試液の調製・pH調整に使う有機酸です。高い濃度の酢酸は氷酢酸とも呼びます。発注では用途を先に決め、純度・濃度、水分、不純物規格、荷姿を照合します。HPLC・金属分析・非水滴定では、それぞれの分析用途に合う規格を確認します。

酢酸とは

酢酸の化学式はCH3COOH、分子量は60.05です。富士フイルム和光純薬の製品ページには分子式と構造式が掲載されており、発注する物質の確認に使えます。工業用の合成原料と、試験研究用の試薬として供給されています。ダイセルはプラスチック原料などの用途を、富士フイルム和光純薬は汎用試薬・試液調製原料、HPLC用溶離液の調製・pH調整の用途を案内しています。

酢酸のメーカー比較では、工業用・一般試薬・分析用試薬・調製済み水溶液を、品番とグレード・濃度・荷姿の単位で掲載しています。家庭用の食酢や洗剤、医薬品、酢酸塩・酢酸エステルは含みません。試薬メーカーの掲載は、自社ブランドの規格保証や調製供給を確認したもので、原料合成から全工程を自社で行うという意味ではありません。

出典:ダイセル 酢酸・無水酢酸、和光 酢酸 試薬特級、和光 酢酸 HPLC用。確認日は2026年10月28日です。

氷酢酸と無水酢酸の違い

  • 氷酢酸は高い濃度の酢酸の呼び名です。和光は、含量99%の酢酸は低温で氷結するため氷酢酸とも呼ぶと説明しています
  • 酢酸と無水酢酸は別の物質です。ダイセルの資料では、酢酸ACTのCAS RNは64-19-7、無水酢酸AAは108-24-7です
  • 発注時は「氷」「無水」の言葉だけで判断せず、品名・CAS RN・品番を照合します

工業用と一般試薬の選び方

工業用は、使う原料の品質と納入量を決めて照会します。ダイセルのACTは、工業用99%グレードの純度99.5%以上、色相10以下を代表値として公開しています。代表値は保証規格と分け、受入規格に使う値はメーカーと確認します。

一般試験で試薬特級を指定するなら、純度だけでなく水分や不純物の規格を確認します。

  • 和光の017-00256は、純度が質量分率99.7%以上、水分が質量分率0.3%以下です。500mLのガラス容器にはJISマークを表示しています
  • 林純薬工業の01000125は、純度が質量分率99.7%以上、水分が質量分率0.3%以下です。塩化物・硫酸塩・鉄などの規格もあります
  • ナカライテスクの00212-56は、100mL包装のJIS試薬特級です。少量を使う試験では、使用量と開封後の管理に合う荷姿を決めます

出典:和光 試薬特級規格書、林純薬工業 特級規格書、ナカライテスク 規格書⁠。

分析用は純度以外の試験項目を見る

  • HPLC用の和光010-19112は、含量99.5%以上で、水分・吸光度・蛍光試験を規格に記載しています。HPLC移動相のpH調整では、この分析用の規格を確認します
  • 金属分析用の関東化学01021-09は、純度>99.8%(T)、500mL包装の原子吸光分析用適合品です。取得した製品本文には各金属の限度値がないため、対象元素の規格をメーカーへ照会します
  • 非水滴定用の純正化学31010-4230は、純度が質量分率99.7%以上、水分が質量分率0.3%以下です。非水滴定適合性の試験も行います
  • 精密分析用の米山薬品工業36554は、500mL包装で、公式ページに純度99.70%と表示しています。個別の不純物限度値は、名称だけで推測せず確認します

出典:和光 HPLC用規格書、関東化学 金属分析用、純正化学 非水滴定用規格書、米山薬品工業 精密分析用⁠。

水溶液は濃度の単位まで照合する

林純薬工業の44009615は、50w/v%酢酸を調製した500mLのEPグレードです。規格書の含量は48.0〜52.0w/v%です。表示名の50という数字だけでなく、この許容範囲が試験に合うかも確認します。

  • w/v%は、溶液の体積に対する成分の質量を表します
  • 質量分率%は、溶液の質量に対する成分の質量を表します。同じ数字でも同じ濃度として扱いません
  • 原液を買って調製するか、調製済みの品を買うかは、指定濃度と管理する規格で決めます

出典:林純薬工業 50w/v%酢酸、同製品の規格書⁠。

荷姿と価格の比べ方

公開価格は、載せた荷姿の単位で比べます。濃度・規格・容量が違う製品を、瓶の価格だけで比較しません。

  • 和光の017-00256は、500mLで希望納入価格1,500円(税抜)⁠で⁠す⁠。HPLC用の010-19112は、25mLで4,100円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 関東化学の01021-00は、特級500mLで1,700円(税抜)⁠で⁠す⁠。金属分析用の01021-09は、500mLで4,000円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 林純薬工業の01000125は、500mLで希望納入価格1,200円(税抜)⁠で⁠す⁠。50w/v%酢酸の44009615は、500mLで10,000円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • ダイセルACTの工業用は20kg缶を掲載しています。公開価格はないため、品質条件・荷姿・納入量を伝えて見積もりを取ります

価格は各社の公式製品ページを2026年10月28日に確認した値です。希望納入価格・WEB価格・定価は区別し、発注時の見積もりで確定します。

購入前に確認すること

  • 使う試験・工程の用途制限を確認します。試験研究用の試薬を、食品・医薬品・家庭用品として使いません
  • 必要な濃度、水分、不純物限度値と試験方法を発注仕様に書きます。代表値と規格値は分けます
  • 購入品のSDSを読み、火気を避け、容器を密閉して管理します。保護具や換気は、その製品のSDSと職場の取扱手順に合わせます

出典:関東化学 酢酸SDS、和光 製品ページの用途制限⁠。

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