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GUIDE / BOUON-BOOTH

防音ブース・防音室(業務用)⁠と⁠は⁠?機械の防音カバー・オフィスの個室ブース・組み立て式防音室・検査用防音室の違いと選び方

工場の機械を囲う防音カバー、オフィスの個室ブース、組み立て式の防音室、聴力検査室・無響室の4つの違い、遮音性能(Dr値・D値・dB)の読み方、個室ブースの消防法の扱い、騒音規制法と作業場の騒音のきまりを、メーカーの公式資料と国の資料をもとにまとめました。

2026年10月13日更新

この記事の答え

防音ブース・防音室は、音を出す機械や、話す人・測る人を壁で囲って、音が外へ出たり中へ入ったりしないようにする箱や部屋です。業務用は、工場の機械を囲う防音カバー・防音ボックス、オフィスの個室ブース、組み立て式の防音室、聴力検査室・無響室の4つに分かれます。選ぶときは「何の音を、どこで、どれだけ下げたいか⁠」と「その建物に置けるか(消防法・内装制限・床の重さ)」⁠を先に決めます。

防音ブース・防音室とは

防音ブース・防音室は、遮音パネルで囲った箱や部屋です。建物の壁や床を工事して防音にするのと違い、決まった形のパネルを組むか、箱をそのまま置くので、工事が少なく、移設もできます。

比較ページには、業務で使うもののうち、機械を囲う防音カバー・防音ボックス、オフィスの個室ブース、組み立て式の防音室、検査用の防音室の4種類を載せています。家庭で楽器を練習するためだけの防音室、建物の防音工事、吸音材・遮音シートの単体は載せていません。

4つの種類

  • 防音カバー・防音ボックス(機械用):工場の機械やポンプを箱で囲い、音を外へ出しません。例はエーエスの防音カバー N-80パネル、日本環境アメニティのソノボックス、昭和サイエンスの真空ポンプ用防音ボックス SIBc、静科のキット式防音室、谷水加工板工業のpanam ガードです
  • オフィスの個室ブース:1人用の電話ボックスのような個室で、Web会議やテレワークに使います。例はオカムラとアイリスチトセのテレキューブ、コクヨのワークポッド、イトーキのアドセル、プラスのKolo Solo、サンワサプライのセミクローズ型ワークブース、岐阜プラスチック工業のREMUTEです
  • 組み立て式の防音室:パネルを組んで作る部屋で、Dr-35のように遮音の等級が決まっています。例はヤマハのアビテックス、カワイ音響システムのサイエンスナサール、ソノーラテクノロジーの組立式防音室です
  • 検査用の防音室:聴力検査室と、製品の音を測る無響室です。例はリオンの聴力検査室 AT-E1、カワイ音響システムの聴力検査室、ソノーラテクノロジーの組立式無響室です

遮音性能の読み方(Dr値・D値・⁠⁠⁠dB)

部屋の遮音の等級は、JIS A 1419-1(建築物及び建築部材の遮音性能の評価方法 第1部:空気音遮断性能⁠)で評価のしかたが決まっています。Dr値は数字が大きいほど音を通しません。ヤマハのアビテックス ASA3515とカワイ音響システムのサイエンスナサール FHS20-12は、どちらも1.5畳でDr-35です。

ただ、メーカーによって書き方が違います。

  • Dr値:組み立て式の防音室と聴力検査室(ヤマハ・カワイ音響システム)
  • D値:機械の防音ボックス(日本環境アメニティ⁠のソノボックスはD-35)
  • 周波数ごとのdB:無響室・防音室・聴力検査室(ソノーラテクノロジー⁠は遮音量の保証値、リオンのAT-E1は1000Hzで48dB)
  • 減音量のdB:機械の防音カバー。エーエスのN-80は20~25dB(A)を下げます

ちがう物差しどうしは、そのまま比べられません。同じ書き方の製品どうしで比べ、足りなければメーカーに同じ条件の値を聞きます。ソノーラテクノロジーのように、JIS A 1417に準じた透過損失試験の報告書を付けて納めるメーカーもあります。

工場の騒音対策:機械を囲う前に知っておくこと

作業場の騒音は、厚生労働省の「騒音障害防止のためのガイドライン⁠」で管理します。作業場は85dB未満・85dB以上90dB未満・90dB以上の境目で第Ⅰ〜第Ⅲ管理区分に分けます。

  • 第Ⅱ・第Ⅲ管理区分の場所は、設備や作業方法を改めて、第Ⅰ管理区分に近づけるよう努めます
  • 第Ⅲ管理区分の場所では、聴覚保護具を使わせ、使っていることを見やすい場所に掲示します
  • 騒音の測定は6か月以内ごとに1回。設備や作業方法を変えたときはその都度測ります

敷地の外への音は、環境省の騒音規制法で決まっています。機械プレスや送風機など、政令で決めた11種類の特定施設を指定地域で新しく置くときは、30日前までに市町村長へ届け出ます。空気圧縮機と送風機は、原動機の定格出力が7.5kW以上のものが入ります。

機械を囲うと、中に熱がこもります。日本環境アメニティのソノボックスは換気ファンと消音ダクト、昭和サイエンスのSIBcは排熱用のファンと温度計を付けています。点検の扉、配線や配管の出入口も、作る前に決めておきます。

オフィスの個室ブース:消防法の扱い

天井と壁で囲われ、床や壁に固定されずに人が出入りして使うブースを、消防庁は「可動式ブース」と呼び、通知(2023年⁠の消防予第211号、2024年の改正の消防予第404号⁠)で扱いを決めています。

  • 床面積6㎡以下で、天井と壁を不燃材料で仕上げ、住宅用下方放出型自動消火装置を付けて点検する(または第三者機関の消火実験で確かめる)ブースは、ブース内のスプリンクラーヘッドや感知器を付けなくてよい扱いです
  • 座面の幅がおおむね800mm以上で、表面が合成皮革・クッションがポリウレタンのソファがあるブースは、この扱いから外れます
  • 館内放送がブースの中で65dB以上で聞こえれば、ブース内のスピーカーはいりません。遮音の高いブースほど、ここを確かめます
  • フロアの大半をブースが占めるような使い方は、この扱いの前提にしていません

製品の側でも、プラスのKolo Soloは熱感知式の自動消火装置付きの型を出し、オカムラのテレキューブはブース内の天井にスプリンクラーを備えます。イトーキのアドセルは、管轄の消防署から特例の適用通知書を受けてから置くよう案内しています。置く前に、所轄の消防署に確かめます。

組み立て式の防音室と検査用の防音室の選び方

組み立て式の防音室は、広さ(畳)と遮音の等級(Dr値)で型が決まります。1.5畳・Dr-35では、ヤマハのアビテックス ASA3515が1,738,000円、カワイ音響システムのFHS20-12が1,628,000円です(どちらも税込で、組立費と運送費は別⁠)⁠。重さは430kgと460kgあるので、床の耐荷重を確かめます。工場や地下街のように内装制限のある場所には、不燃認定の型を選びます。

聴力検査室は、定期健康診断で千ヘルツと四千ヘルツの聴力を調べるので、その周波数の遮音量を見ます。リオンのAT-E1は外寸の幅が850mmほど、奥行が870mmと小さく、カワイ音響システムの聴力検査室は0.5〜0.9畳で車イスで入れる型もあります。

製品の騒音や異音を測るなら、反射音を消す無響室です。ソノーラテクノロジーの組立式無響室 X-1は有効W2,000×L2,400mmで、9,550,000円(工事込み、運賃別)と価格を公開しています。

価格の見方

値段を公開しているのは、このページの18製品のうち8製品です。オフィスの1人用ブースは、サンワサプライのSPT‑PB009BGが437,800円(税込)、REMUTE 吸音ブース フロントインが594,000円(税込・通販)、アイリスチトセのテレキューブ 1人用が760,000円〜(税別)⁠で⁠す⁠が⁠、半個室と全部閉じた個室が混じっているので、値段だけでは比べられません。機械用は、静科のキット式防音室(1m×2m×2m)が1,870,000円(税込)⁠で⁠、ほかの多くは機械の寸法を伝えて見積もりを取ります。

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