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GUIDE / TURNBUCKLE

ターンバックルとは?建築用(JIS A 5540)・枠式・パイプ式・ステンレス製の違いと使い方・選び方

鉄骨の筋かい(ブレース)やワイヤーの張りを調整するターンバックルの種類、JIS A 5540とJIS A 5541の違い、ブレースの強度と告示、枠式とパイプ式の違い、締め方と点検、ステンレスの選び方を、規格と各メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月13日更新

この記事の答え

ターンバックルは、胴を回して両側のねじを出し入れし、筋かい(ブレース)やワイヤーの張りを調整する締め金具です。業務で使うものは、建物の筋かいに入れる建築用(JIS A 5540)⁠と⁠、吊り・張りに使う枠式・パイプ式・ステンレス製に分かれます。選ぶときは「建物の構造に入れるか」「どのくらいの力で張るか」「さびやすい所か」の3つを先に決めます。

ターンバックルとは

ターンバックルは、胴の両側に逆向きのねじが切ってあり、胴を回すと両側のねじが同時に出入りして長さが変わる金具です。引き締め金具とも呼びます。取り付けたあとでも、胴を回すだけで張りを直せます。

比較ページには、建築用のブレースと、吊り・張りに使う業務用のターンバックルを、各社の代表シリーズの単位で載せています。家庭用(物干し・DIY)だけの製品、模型・ラジコンの部品、ワイヤーロープ単体は載せていません。

4つの種類

  • 建築用(ブレース):鉄骨造や木造の筋かいに入れて、丸鋼の筋かいを張ります。胴1個とターンバックルボルト2本の組です。例はコンドーテックのJISコンブレース、フルサト工業のフルブレース、浪速鉃工のナニワブレース、アキテック、光陽鍛造の建築用ターンバックルです
  • 枠式(吊り・張り用):胴が細長い枠で、真ん中に棒を差し込んで回します。ねじが入ってくるのが見えます。例はコンドーテックの枠式ターンバックル、未来工業のYKT‑W2です
  • パイプ式(吊り・張り用):胴が筒で、真ん中にスパナを掛けて回します。細くて目立ちません。例はコンドーテックのPS式ターンバックルです
  • ステンレス製:さびに強く、海の近くや屋外のワイヤーに使います。例は浅野金属工業のターンバックルオーフ、スガツネ工業のDFTB‑311EEです

建築用ターンバックルの規格

JIS A 5540とJIS A 5541

  • JIS A 5540(建築用ターンバックル)⁠は⁠、⁠胴1個とターンバックルボルト2本の組を決めた規格です。1971年に制定され、1982年・2003年・2008年に改正されました
  • JIS A 5541(建築用ターンバックル胴)⁠は⁠、主にJIS A 5540に使う胴だけを決めた規格です

告示との関係

  • 2000年の建設省告示第1446号で、建物の主要構造部などに使うターンバックルは、JIS A 5540・JIS A 5541に合うものと決められています
  • 2001年の国土交通省告示第1024号で、ターンバックルの基準強度は235N/mm²、長期許容応力度は基準強度(F)を1.5で割った値と決められています

強さの見方

  • コンドーテックのJISコンブレースは、M16で保証荷重38.3kN、引張荷重65.2kNを構造計算用の表で出しています
  • 浪速鉃工のナニワブレースは、M16でねじ長さ125mm、中あき120mm、枠長250mmと寸法を表で出しています

ブレースの張り方

  • 取り付けたら最初から張らせておきます。筋かいに緩みがあると、建物がある程度傾くまで筋かいが効きません
  • 胴は、スパナの柄の長さを決めて片腕の力だけで回します
  • 両ねじボルトは、取付ナット2個がおねじに十分かみ合う余長をとります

吊り・張り用の選び方

枠式とパイプ式

  • 枠式は、中のねじが見えるので、ねじの掛かりを目で確かめられます
  • パイプ式は、中は見えませんが細くて目立たず、人目につく所や狭い所に向きます
  • コンドーテックの呼び12(W1/2)の両オーフは、枠式もパイプ式も使用荷重7.8kNです

ねじの呼び

  • 吊り・張り用には、ミリねじ(M12など)とインチねじ(W1/2など)の製品があります。今付いている金具と合わせるときは、呼びを確かめます
  • M12の使用荷重は、浅野金属工業のステンレスで550kg、スガツネ工業のDFTB‑311EE‑12(耐荷重)で5390Nです

吊りに使うとき

  • 軸の向きにまっすぐ、静かに引いて使います。横引き・下引き・斜め引きはしません(コンドーテック)
  • 大洋製器工業は、総合カタログで枠式ターンバックルを吊り具には不適当としています
  • 玉掛けに使う金具は、クレーン等安全規則で、その日の作業の前に点検することが決まっています。変形やき裂のある金具は使えません

ステンレス製の選び方

  • 塩分のある所では、ステンレスでも孔食やすき間腐食が起きます。クロムやモリブデンを多く含む鋼種を選ぶのが対策です(ステンレス協会)
  • スガツネ工業のDFTB‑311EEはSUS316、浅野金属工業のターンバックルオーフは胴がSCS13(SUS304相当)、ねじがSUS304です。SCSはステンレスの鋳物の記号です
  • ほかの金属と組むと、異種金属の腐食が起きることがあります

使うときの注意と点検

  • 胴とボルトは、同じメーカーの組で使います。ねじの材料と精度で、ねじ部の強さが大きく変わります
  • 水の中や腐食の強い所では、使用荷重が大きく下がります
  • 両端のボルトは同じ量だけ調整し、片側だけねじ込みが浅くならないようにします
  • 使う前に必ず点検し、ねじに傷があるもの、変形したもの、フックの口が開いたものは使いません

値段

値段を公式に出しているのは、10製品のうち3製品です。未来工業のYKT‑W2が500円(税抜)、浅野金属工業のステンレスのM12が4,136円(税込・通販)、スガツネ工業のDFTB‑311EE‑12が4,460円(税抜)⁠で⁠す⁠。建築用のブレースは、呼びと本数を伝えて見積もりを取ります。

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