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GUIDE / SLIP-RING

スリップリングとは?中空・カプセル・大電流用の構造と、回路数・寿命・価格での選び方

回転体への給電と信号伝達に使うスリップリングの原理、中空型と軸端型の違い、回路数・定格電流・回転数・外径の確認方法、寿命とブラシ交換をメーカー公式資料から解説します。

2026年10月28日更新

この記事の答え

スリップリングは、固定側と回転側の間で電力や電気信号を伝える部材です。選ぶときは、回路ごとの電流・電圧・信号の種類を決め、回転数と取り付け寸法を合わせます。軸の途中に付ける中空型、軸端へ付けるカプセル型、動力やヒーターへ給電する型で、取り付け方と保守方法が違います。

スリップリングとは

金属のリングとブラシを接触させ、固定側から回転側へ電力や信号を通す回転コネクターです。ケーブルを直接つないだときのねじれを避け、連続回転する装置や回転体の計測に使います。

日電商工の公式カタログでは、リングを回転側、ブラシを固定側とする構成のほか、その逆の構成も示しています。接触して伝える仕組みなので、ブラシの交換や清掃の条件まで確認します。

メーカー比較には、国内メーカーと日本法人が扱う自社グループ製品を、品番ごとに掲載しています。コードリール一式、流体だけを通す回転継手、交換用ブラシ単品は含めません。

中空型・カプセル型・動力用の違い

  • 中空型は、中央の穴でシャフトの途中へ取り付けます。東京通信機材のTSR3009は、内径19mm、外径45mmの一体型です
  • 軸端・カプセル型は、軸の端などへ取り付けます。日本ムーグのAC6023は金接点を使い、製造装置や医療機器にも使う型です
  • 動力用は、モーターやヒーターなどの給電を中心に選びます。遠藤工業のSR-4303は、3極、100A、AC600Vの屋内用です

中空かどうかは形状の違い、動力用かどうかは用途の違いです。比較ページでは、動力給電を中心に案内される製品を動力用へまとめています。

回路数と電流を決める

  • 日本ムーグのAC6023-6は6回路、AC6023-24は24回路です。各回路の定格は2A、AC240Vですが、全回路を同時に使うときは周囲温度と総電流の制限も確認します
  • 壬生電機のSRS-2Pは、パワー系2極でカップリングなしの型式です。最大定格はAC200V・5A、DC24V・1Aで、ACとDCでは流せる電流が違います
  • 通信信号を通すなら、電流だけで判断せず、規格・速度・シールドの条件を伝えます。日電商工のNS1101-1は、CC-LinkとRS422・RS485への対応を案内しています

回転数と外径を合わせる

  • 遠藤工業のSRP-201010Sは、外径20mm、全長42.7mm、10極、許容回転数1,500rpmです
  • 総合計装のTR1051Cは、中空軸型で5極、最高9,500rpmです。同社のTR1056Tはベアリングレス型で5極、最高5,800rpmです
  • 東京通信機材のTSR4251は、外径20mm、12極、60rpmです。小さい型でも許容回転数が同じとは限りません

本体外径に加えて、フランジ、回り止め、端子、リード線を置く場所も確保します。総合計装の両型は、今回取得した本文から電流定格と内径・外径を確定できないため、図面と定格をメーカーへ確認します。

寿命とブラシの手入れ

  • 東京通信機材のTSR4251は、1Aで300万回転、2Aで150万回転です。寿命は電流条件で変わります
  • 遠藤工業のSRP-201010Sは、メーカー耐久試験で1億回転を示しています。使用状況で変わる参考値で、保証年数には換算しません
  • 壬生電機のSRSは、500万回転または1年ごとのエアー清掃を案内しています
  • 総合計装のTR1056Tは、取り付けたまま可視窓を外してブラシを交換できます。防水構造ではありません

協栄電機のSRC55-04Pは、リンク先の個別図面では200V・3,000万回転、SRC55の製品ページではAC・DC220V以下・6,000万回転と記載が異なります。比較表には個別図面の値を載せています。採用前に、注文する品番の最新版の仕様を確認します。

取り付けと見積もり

回転軸と固定部を無理に拘束すると、芯ずれの荷重が内部へかかります。日本ムーグの取付けガイドに沿って、フレキシブルカップリングなどでずれを逃がし、スリップリングに回転機器の重量を支えさせない構成にします。

掲載品は、今回確認した公式資料に販売価格の記載がありません。見積もりでは次をまとめて伝えます。

  • 回路ごとの電流・電圧、信号や通信の種類
  • 連続運転か断続運転か、回転数と運転時間
  • 取り付ける軸、内径・外径、軸方向の空間
  • 温度・水・粉じんの条件、交換と清掃の方法
  • 必要数量、リード線やコネクタの仕様

出典は、日電商工の製品カタログ、日本ムーグの総合カタログおよび比較ページに挙げた各社公式資料です。確認日は2026年10月28日です。

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