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GUIDE / SLIDE-RAIL

スライドレールとは?種類・耐荷重・長さ・取り付け方の選び方

装置や業務用収納に使うスライドレールのシングル・多段の違い、品番ごとの定格荷重・許容荷重、レール長さと移動量、底引き・引き抜き・ソフトクローズの条件を、メーカー公式資料で確認します。

2026年10月28日更新

この記事の答え

スライドレールは、装置や収納の引き出しを支え、まっすぐ出し入れするための部材です。「引き出しを含む荷重」「収納できるレール長さ」「必要な移動量」「取り付け方向」を先に決めます。荷重は一本か左右一組かをそろえ、引き抜き・全開時の固定・ソフトクローズは別々に確認します。

スライドレールとは

内外のレールの間でボールを転がし、トレイや機器を引き出す部材です。THKは、スライドレールを有限タイプの直線案内と説明し、複写機・計測機・通信機・医療機器・自動販売機などのスライド部に使うと案内しています(THK スライドレール)⁠。

スライドレールのメーカー比較では、装置・業務用収納の引き出しに組み込むレールを、長さの決まった品番ごとに載せています。家庭専用の完成家具、交換用の部品だけの商品、他社ブランドの代理販売品は対象外です。

シングルと多段・3段引きの違い

シングルは外側と内側のレールで動きます。多段は中間のレールを加えて段階的に伸ばします。メーカーによってダブルスライド・3段引き・3メンバーなどの呼び方があります。名称だけでなく、断面図と移動量を確認します。

  • 日本スライド工業のシングルスライドは、S270-400でレール長さ400mm・移動量297.0mmです
  • 日本アキュライドの多段スライドは、C301-20でレール長さ508mm・移動量530.0mmです
  • タキゲンの3段引きは、KC-1252-20でレール長さ508mm・移動量529mmです。ただし、引き抜いて外すことはできません

構造の分類は日本スライド工業の製品紹介⁠、品番別の寸法はS270の寸法表・C301の仕様・KC-1252の寸法表⁠で確認できます。

耐荷重は、左右一組かどうかを確認する

同じシリーズでも長さが変わると荷重が変わります。シリーズの最大値を、別の長さの品番に当てはめないでください。引き出し本体と収納物を合わせた荷重で選びます。

  • 日本アキュライドのC2421-40は、左右一組147.0Nです。長さ400mmの品番の値です
  • 日本スライド工業のS270-400は、左右一組210Nです。寸法表は許容荷重・質量を二本一組の単位と明記しています
  • 高千穂交易の250A-20は、左右一組1,236Nです。レールは高張力アルミニウム製です

出典はC2421の仕様、S270の寸法表、250Aの品番別仕様です。この比較ではNを使い、kgへ独自換算していません。

定格荷重と許容荷重の条件をそろえる

メーカーごとに呼び方や試験条件が異なります。高千穂交易は、室内・中央の重心・ユニット幅400mmで、一日1〜2回程度の引き出しに適した最大荷重と説明しています。頻繁に動かす装置や重心が偏る機器は、その使い方を伝えて選定します。

長さとストローク・トラベルの選び方

レール長さは収納できる奥行き、ストローク・トラベルは動かせる距離として確認します。開けたときの前方スペースと、奥の部品に手が届く位置を図面で合わせます。

  • THKのFBL35S+356Lは、レール長さ356mm・移動量279mmです。断面は幅35.3mm・厚み9.5mmです
  • スカイの2731M-500は、レール長さ500mm・移動量525mmです。消音機能が付いています
  • 日本スライド工業のND150-20C3は、レール長さ508mm・移動量533.4mmです。スプリングを操作して内側のレールを引き抜けます

寸法はTHKの公式寸法表・繁体字版、スカイの総合カタログ、ND150-C3の寸法表⁠によります。

取り付け方と底引きの制限

側面に立てて付ける場合と、底面に寝かせる場合では荷重条件が変わります。左右のすき間・取り付け穴・ねじ頭も、採用する品番の図面に合わせます。

  • タキゲンのKC-1252-20は、底引きでは許容荷重が通常の四分の一になります。取り付けにはM4バインド小ねじ、またはトラス小ねじを使います
  • 高千穂交易は、水平取り付けでは定格荷重の30%以下で使うよう案内しています。断面・長さ・移動量による違いは個別に確認します
  • 日本スライド工業のND150-20C3は左右共通です。取り付けねじはM4バインド小ねじ、またはトラス小ねじが指定されています

出典はタキゲンの製品仕様、高千穂交易の安全上の注意、ND150-C3の寸法表です。

引き抜き・固定・ソフトクローズを選ぶ

保守で外す機能と、全開の位置で止める機能は別です。静かに閉まるレールでも、全開で固定できるとは限りません。

  • スカイのU2725-16は、板ばねの操作で内側のレールを引き抜けます。引き抜いたレールを別のレールへ入れ替えないでください
  • タキゲンのKC-1252-20は、完全に引き出せますが抜き差しはできません
  • スガツネ工業のESR4670-20は、レバーで内側のレールを外せます。セルフ&ソフトクロージング機構は全閉36mm手前から作動し、引き出しの最大幅はレール長さ+200mmです

出典はスカイの総合カタログ、タキゲンの製品仕様、スガツネ工業の仕様です。

価格と寿命を確認する

スガツネ工業のESR4670-20は、左右一セット18,370円(税込)の公式価格を確認できました。ほかの掲載品は価格の記載がなく、数量と使用条件を添えて見積もりを取ります。公開価格がある製品が少ないため、価格の高低による評価は付けていません。

スカイは、定格荷重をフルトラベル10,000⁠回に耐える荷重と定義しています。重心・取り付け幅・使用頻度・速度・筐体の剛性でも性能が変わるため、量産前は実機で確認します。開閉回数だけを、すべての製品に共通する寿命として使わないでください(スカイの総合カタログ)⁠。

リニアガイドとの使い分け

この比較の対象は、引き出し・トレイの出し入れに使うレールです。加工や測定の軸で精度等級・剛性・レールとブロックの組み合わせを選ぶときは、リニアガイドのメーカー比較⁠を確認します。THKのように両方を扱うメーカーでも、用途と製品群を分けて選定します。

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