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GUIDE / THERMAL-CYCLER

サーマルサイクラーとは?PCR装置の種類(エンドポイントPCR用・リアルタイムPCR・全自動)と、穴数・昇温速度・グラジエント・価格の選び方

DNAを増やすPCRで温度を上げ下げするサーマルサイクラー(PCR装置)の3つの種類、リアルタイムPCRとの違い、グラジエントとVeriFlexの使い分け、昇温速度、96穴と48穴、研究用と医療機器の違い、値段を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年11月4日更新

この記事の答え

サーマルサイクラーは、DNAを増やすPCRで、試料の温度を決めた順に上げ下げする装置です。PCR装置とも呼びます。増やすだけのエンドポイントPCR用、増やしながら蛍光で測るリアルタイムPCR装置、抽出から測定までを1台で行う全自動の装置に分かれます。選ぶときは「量まで測るか」「一度に何本回すか」「条件出しをするか」の3つを先に決めます。

サーマルサイクラーとは

サーマルサイクラーは、熱で2本鎖をほどく、プライマーを付ける、DNAを伸ばす、の3つの温度をくり返して、DNAを増やす装置です。研究室のクローニングやシーケンスの前の増幅から、病原体や食品の検査まで使います。

比較ページには、自社で作るか自社のブランドで売る会社(海外メーカーは日本法人)のサーマルサイクラーを、各社の代表の型の単位で載せています。海外品を売るだけの代理店の製品、チューブ・プレート・試薬などの消耗品は載せていません。

3つの種類

  • エンドポイントPCR用は、温度をくり返してDNAを増やすだけの型です。例はアステックのGeneAtlas、タカラバイオのPCR Thermal Cycler GP、エッペンドルフのMastercycler X50s、サーモフィッシャーのProFlexです
  • リアルタイムPCR装置は、増やしながら蛍光を測り、DNAの量をその場で数えます。例はタカラバイオのThermal Cycler Dice Real Time System IVで、標準4色、最大5色を同時に測れます
  • 全自動の装置は、前処理や抽出からPCRと蛍光の測定までを1台で行います。例は島津製作所のAutoAmpと、プレシジョン・システム・サイエンスのgeneLEAD VIIIです

グラジエントとVeriFlex

  • グラジエントは、ブロックの列ごとに温度を変えて、1回のランでアニーリング温度の条件を探す機能です
  • アステックのGeneAtlas G02は、最大30℃の幅を12段階で振れます
  • タカラバイオのPCR Thermal Cycler GPは、0.1〜30℃の幅を12段階で振れます
  • エッペンドルフのX50sは、変性温度とアニーリング温度を同時に振る2D温度グラジエントを持ちます
  • サーモフィッシャーのProFlexは、96ウェルのブロックを6つのゾーンに分けるVeriFlexブロックで、隣り合うゾーンの差は0.1〜5.0℃です

昇温速度

  • エッペンドルフのMastercycler X50sは、最大10℃/秒です
  • サーモフィッシャーのProFlexは、ブロックで最大6.0℃/秒、サンプルで最大4.4℃/秒です
  • タカラバイオのReal Time System IVは、上昇5.9℃/秒、下降4.9℃/秒です
  • アステックのGeneAtlas G02は、最大3.5℃/秒です

本数と大きさ

  • アステックは、0.2ml×96本のG02と、0.2ml×48本の482をそろえています。482は奥行き370mm、重さ7kgです
  • タカラバイオのPCR Thermal Cycler GPは、96本を回せて幅185mm、重さ4.3kgです
  • 全自動の装置は大きく、geneLEAD VIIIは約80kg、AutoAmpは54kgです

研究用と医療機器

  • 研究用の装置は、診断には使えません。サーモフィッシャーのSimpliAmpは、研究用にのみ使えると書いています
  • 島津製作所のAutoAmpは、届出をした医療機器です。最大4検体を3色で測ります
  • geneLEAD VIIIは、1〜8検体を約120分で核酸抽出から解析まで終えます

値段

  • 値段を公式に出しているのはアステックとエッペンドルフです
  • アステックのGeneAtlas 482は500,000円、GeneAtlas G02は700,000円(どれも定価・税別)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • エッペンドルフのMastercycler X50sは、希望小売価格1,670,000円(税込1,837,000円)で⁠⁠⁠⁠す
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