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GUIDE / PITOT-KAN

ピトー管とは・選び方

ダクト・煙道の風速や流量を差圧から求めるピトー管の原理、L形・特殊形・平均形の違い、係数と校正、長さ・管径・材質・耐熱温度、価格の見方をメーカー公式資料で整理しました。

2026年10月29日更新

この記事の答え

ピトー管は、流れの中の全圧と静圧を取り出し、差圧から流速・流量を求める管です。選ぶ順は「各点を移動して測るか、据え付けて平均を取るか」「測定点まで届く長さと管径」「排ガスの温度と汚れ」⁠で⁠す⁠。管だけでは表示できないので、差圧計の範囲・分解能とピトー管係数も合わせます。

ピトー管とは

ダクトや煙道に管を差し込み、流れを受ける全圧と静圧を取り出します。その差が動圧で、差圧計やマノメーターを使って読みます。総静圧管・ピトー静圧管とも呼びます。

比較ページでは、差圧を取り出す管の本体を載せています。風速を表示する完成品、静圧だけを取る簡易ピトー管、延長管・固定具・ホースだけは含めません。海外ブランドは、日本法人が自社グループの製品として扱うものに絞っています。

原理と風量の計算

全圧から静圧を引いた差圧と、流体の密度を使って流速を求めます。管の形による違いはピトー管係数で補正します。差圧と風速は比例しないので、差圧が増えた割合をそのまま風速に置き換えないでください。

風量は、管断面積に平均流速を掛けて求めます。単点を測る管では、測定点を動かして風速分布を調べます。中央で読んだ風速を、そのまま断面の平均として扱わないようにします。測定点や流量計算の説明は、ツクバリカセイキのF-202と山本電機製作所の使い方⁠にあります。

形状・測り方の違い

  • L形・JIS形は、先端の全圧孔と側面の静圧孔で測ります。測定点を動かす風速測定や風洞試験に使います
  • S形などの特殊形は、先端の構造と係数を製品ごとに確認します。掲載したウエスタン形は、小さい測定孔やダスト・ミストを含む排ガスに使う形です
  • 平均形・複合形は、複数の測定孔から圧力をまとめて取り出します。空調ダクトや気体配管に据え付けて、差圧計・伝送器へつなぎます

L形と特殊形の寸法・用途はオクトサイエンスの総合カタログ、平均形はWIKAのデータシート⁠で確認できます。

長さ・管径・取り付け方

測定孔から測定点までの距離を測り、管が届く長さと、孔を通せる管径・鼻管寸法を確認します。長い管を使うときは、流れの中で振動しない支持方法もメーカーと決めます。

  • オクトサイエンスのSK-120-0806とSK-100-0806は、管径8mm、挿入長600mmです
  • ツクバリカセイキのF-202で掲載した仕様は、管径6mm、長さ380mmのLSTです。LSTは、はめ込み式固定治具に使います
  • 山本電機製作所のPTTS-VT6-300-Sは、長さ300mmです。フランジを動かして、差し込む長さを調節できます
  • 岡野製作所のMHPは、公式ページでは長さ300〜3,000mmを100mm刻みで設計します。管径もダクト寸法や設置条件で決める受注品です

曲がりや弁の近くでは流れが乱れます。前後の直管部は、ダクトの形や上流側の機器を伝えて確認します。整流器もまとめたい場合は、ウエットマスターのAEタイプが、翼形センサと整流エレメントをケーシングに組み込んでいます。

材質・耐熱温度・⁠⁠⁠汚れ

ステンレス製というだけで、同じ温度まで使えるとは判断できません。管のほかに、接続ホース・継手・差圧計へ届く温度も確認します。

  • テストーの0635 2145は、長さ350mm、ステンレス製で耐熱0〜600℃です。0635 2045は、長さ500mmで同じ耐熱範囲です
  • マルニサイエンスの2040-10は、外径6mm、長さ370mmのSUS304製です。公式カタログは、高濃度のダストや水滴・ミストの影響を受けにくいと説明しています
  • オクトサイエンスは、標準のSUS304のほか、高温向けにSUS310Sでの製作も受け付けています。使用温度は個別に確認します

ダスト向けでも、孔の詰まりを放置できるわけではありません。清掃のための取り外し方、パージの要否を先に決めます。テストーの温度条件は公式寸法図によります。

ピトー管係数と校正

係数は、管の形や個体の検査資料に合わせます。オクトサイエンスのSK-120は1.00前後の形状ですが、同社は全てのピトー管を風洞で比較検査し、係数を刻印して係数表を付けています。トレーサビリティ書類の発行は有料です。

図面の形が似ていても、別の管の係数を流用しないでください。交換・曲がり・汚れがあれば状態を点検し、校正に出す条件と周期は測定の管理ルールに合わせて決めます。

価格と、組み合わせる計器

  • ツクバリカセイキのF-202で、管径6mm・長さ380mm・LSTの仕様は42,000円(税抜)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • マルニサイエンスの2040-10は、総合カタログ3000で92,000円(税抜)⁠で⁠す⁠。掲載価格は2022年12月末時点で、公式サイトは値上がりも案内しています。現行価格は注文時に確認します
  • 管本体と、差圧計・ホース・校正書類の費用を分けて見積もります。受注設計の平均形は、寸法・材質・支持方法を伝えます

山本電機製作所の資料では、2m/s以下の流れは差圧が小さく、精度よく測りにくいと説明しています。微風まで測るなら風速計の方式も比較し、管に接続する計器は差圧計で測定範囲と分解能を確認します。

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