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GUIDE / OSCILLOSCOPE

オシロスコープとは?汎用型と高分解能型とハンドヘルド型の違い、周波数帯域とメモリ長の選び方

電子回路や電源の開発・検査・修理で電圧の波形を測るオシロスコープの種類(汎用デジタル型・高分解能型・ハンドヘルド型⁠)⁠、周波数帯域と立ち上がり時間の関係、サンプリング速度とメモリ長の考え方、8ビットと12ビットの違い、ミックスドシグナル(MSO)の使いどころを、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月30日更新

この記事の答え

オシロスコープは、電圧が時間でどう変わるかを波形にして画面に出す測定器です。オシロとも呼びます。選ぶときは「どこまで速い信号を見るか(周波数帯域)⁠」「何本の信号を同時に見るか(チャンネル数)」「どれだけ長く細かく取り込むか(サンプリング速度とメモリ長)」「縦の小さな変化まで見るか(垂直分解能)⁠」「どこで使うか(机の上か現場か)」の5つを先に決めます。

オシロスコープとは

テクシオ・テクノロジーの説明では、オシロスコープは電圧の時間的な変化を目で見えるように表示する測定器です。電子回路の設計や修理で、信号の波形を見て解析するために使います。

デジタルオシロスコープは、入ってきた電圧を一定の間隔で取り込んでメモリにため、画面に波形として描きます。取り込んだ波形は保存でき、あとから拡大したり、周波数や立ち上がり時間を自動で測ったりできます。

比較ページには、研究開発・製造検査・保守で使うデジタルオシロスコープを、種類ごとに代表の型式で載せています。プローブだけの製品、スペクトラムアナライザ、波形を長時間記録するレコーダ、PCにつなぐUSB型は載せていません。

3つの種類

汎用デジタル型

  • 机に置いてコンセントで使う、いちばん基本の形
  • 縦の分解能は8〜10ビットで、帯域・チャンネル数・メモリ長の釣り合いが良い
  • 回路のデバッグ、製造ライン、教育で使う

高分解能型

  • 縦の分解能を12ビットにして、大きな電圧の上の小さなリンギングやノイズまで見分ける
  • インバータやパワー半導体のスイッチング、電源のリップルの評価に使う
  • 8chを1台に収めた機種や、2台をつないで多チャネルにできる機種もある

ハンドヘルド型

  • 電池で動き、手に持って設備や屋外の現場へ持ち出せる
  • 画面は小さく、帯域やメモリは卓上型より控えめ
  • テスター機能を一緒に積んだ機種もあり、設備の保守や点検に使う

周波数帯域の見方

周波数帯域は、どこまで速い信号を正しく見られるかを表す数字です。帯域が高いほど、速く立ち上がる信号の形を崩さずに見られます。

  • グラフテック岩通計測のDS-5600Aシリーズでは、立ち上がり時間(代表値)が100MHzモデルで3.5ns、500MHzモデルで750ps
  • マイコンのクロックや高速のバスを見るなら、その立ち上がりより十分速い帯域を選ぶ
  • 本体だけでなく、プローブの帯域もそろえる

サンプリング速度とメモリ長

サンプリング速度は1秒に何回電圧を取り込むか、メモリ長は何点までためておけるかを表します。横河計測の説明では、取り込める時間はメモリ長をサンプリング速度で割った長さです。

  • 1Gポイントのメモリなら、2.5GS/sで0.4秒、20MS/sに下げると50秒取り込める
  • メモリが小さいと、長い時間を見るためにサンプリング速度を下げることになり、細かい変化を取りこぼす
  • 全チャンネルを同時に使うと、サンプリング速度やメモリ長が下がる機種が多い

8ビットと12ビットの違い

垂直分解能は、縦(電圧)の方向をいくつの段階に分けて取り込むかを表します。

  • リゴルの説明では、12ビットは4096段階で、8ビットの16倍の細かさ
  • ローデ・シュワルツのRTB 2シリーズは10ビットで、8ビットより分解能が4倍高い
  • 高分解能モードで16ビットや18ビットまで上がる機種もあるので、通常の値かモードの値かを見て比べる
  • デジタル信号のタイミングを見るだけなら、8〜10ビットの汎用機で足りる

ミックスドシグナル(MSO)

MSOは、アナログの入力に加えてロジック(デジタル)の入力を持つオシロスコープです。マイコンの信号とアナログ波形を同じ時間軸で見られるので、組み込み機器の開発で使います。

  • 横河計測のDLM3000HDは、4チャネル目をロジック8bitに切り替えてMSOとして使える
  • リゴルのMSO5000シリーズのデジタル16チャネルは、ロジックプローブPLA2216(オプション)を別に買って使う
  • ロジック入力をオプションで足せる機種も多いので、買うときに要るかどうかを決めておく

選ぶときに見ること

  • 見たい信号の速さに合う周波数帯域と、プローブの帯域
  • 同時に見たい信号の数に合うチャンネル数(2ch・4ch・8ch)
  • 長い時間を細かく取り込むなら、メモリ長
  • 小さなノイズやリンギングを見るなら、12ビットの高分解能型
  • マイコンの信号も一緒に見るなら、MSOの対応とロジックプローブ
  • 現場へ持ち出すなら、電池で動くハンドヘルド型か、軽い卓上型
  • 付属のプローブの本数と、差動プローブや電流プローブを別に買うか
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