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GUIDE / KEISHAKEI

傾斜計とは?原理と種類・選び方・精度と分解能・使い方

傾斜計(傾斜センサ・デジタル傾斜計・精密水準器⁠)の原理と仕組み、手で当てて読むもの・装置に組み込む傾斜センサ・構造物や地盤の監視用の3種類の違い、mm/mと角度の換算、精度と分解能の見方、選ぶときに見る点を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

傾斜計は、物の傾き(水平からの角度)を測る計測器です。選ぶときは「どう使うか(手で当てて読む・装置に組み込む・構造物や地盤に付けて見張る)」「どのくらいの傾きを、どこまで細かく読むか(測定範囲と分解能)⁠」「値をどこへ送るか(目で読む・4〜20mAや電圧・データロガー・クラウド)」「置く場所の環境(保護等級・振動・温度)」の4つを先に決めます。

傾斜計とは

傾斜計は、物の傾きを、気泡の位置・電気の信号・数字で読む計測器です。傾斜センサ・傾斜角センサ・傾斜角検出器・傾斜角度計とも呼び、機械の水平出しに使う精密水準器やデジタル傾斜計(デジタル水準器)も傾斜計の仲間です。

比較ページには、機械の据え付け・装置の姿勢制御・構造物や斜面の監視で使う業務用の傾斜計を、種類ごとに各社の代表の製品で載せています。地震計、加速度センサだけの品、スマートフォンのアプリ、大工道具の一般の水平器、測量機は載せていません。

原理と仕組み

  • 気泡管:液の中の気泡が、傾きで動いた量を目盛で読む(精密水準器)
  • MEMS:小さな加速度の検出素子で、重力の向きから傾きを出す
  • サーボ式:重りを元の位置に戻す力から傾きを出す。振動や衝撃に強い
  • 差動トランス式:コイルの中の鉄心の動きを電気の信号に換える。ノイズや雷に強い
  • ひずみゲージ式:傾きで生じるひずみを測り、mV/Vの信号で出す。データロガーにつなぐ

3つの種類

手で当てて読む(精密水準器・デジタル)

  • 定盤や工作機械の上に置き、気泡の位置か表示の数字で傾きを読む
  • 精密水準器はJIS B 7510のA級で、感度0.02mm/mの型がよく使われる
  • デジタル傾斜計は数字で読めて、値をパソコンに送れる型がある

傾斜センサ(装置に組み込む)

  • 建設機械・高所作業車・フォークリフトなどに付ける
  • 傾きを4〜20mAや電圧の信号で制御盤へ送る
  • 測定範囲は±5°から±60°の間で、注文のときに選ぶものが多い

監視用(構造物・地盤・⁠⁠⁠孔内)

  • 橋脚・山留め・既設の構造物や、斜面・地盤の中に付けて、傾きの変化を長く測る
  • ±1°前後を細かく読む据置型、ボーリング孔に多段で埋める埋設型(孔内傾斜計)⁠が⁠あ⁠⁠⁠⁠る
  • 電池と無線で動き、クラウドやデータロガーに集めて、管理値を超えたら知らせる型もある

mm/mと角度の換算

  • 精密水準器の感度は、気泡を1目盛動かす傾きで、0.02mm/mは1mで0.02mmの高さの差
  • 0.02mm/mは角度で4秒、0.05mm/mは10秒、0.1mm/mは20秒(理研計測器製作所の資料)
  • 傾きによる頭の変位は、高さ×sin(角度)⁠で⁠出⁠す⁠。0.001°は高さ10mで0.174mm(坂田電機の資料)

選ぶときに見る点

  • 測定範囲:範囲を広くすると、分解能は粗くなる
  • 分解能と精度:読める細かさと、正しい値からのずれは別。直線性(%FS)や温度の影響も見る
  • 軸数:X・Yの2方向を1台で測るか、1方向で足りるか
  • 出力:目で読むか、4〜20mA・電圧・RS‑232C・mV/V・無線・クラウドか
  • 保護等級と強さ:屋外や車両ならIP65〜IP68と、耐振動・耐衝撃を見る
  • 値段:公開しているのは手で当てて読む種類だけ。組み込み型や監視用は条件を伝えて見積もりを取る

使うときの注意

  • 精密水準器は、測る面と底面のごみをふいてから置く
  • 手の熱で値が動くので、持つ時間を短くする(両側面に熱を伝えにくい板を付けた型もある)
  • 組み込み型は、付けたあとに0°を合わせる。取付誤差を補正する機能がある型もある
  • 監視用は、温度の変化で値が動く。温度の影響の小さい型を選び、温度も一緒に記録する
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