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GUIDE / JUUTENKI

充填機とは?ピストン・液面・重量・オーガの違いと、詰める物・量・精度から選ぶ方法

液体・粘体・粉体を容器に決まった量だけ入れる充填機の仕組み、ピストン式・液面式・重量式・オーガ式の4つの方式の違い、包装機の「充填包装機」との違い、充填精度と能力の読み方、計量法の量目公差と労働安全衛生規則の決まりを、法令とメーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月11日更新

この記事の答え

充填機は、液体・粘体・粉体を、ボトル・缶・カップ・ドラム缶などの容器に決まった量だけ入れる機械です。選ぶときは「何を詰めるか(さらさらの液か、粘い物か、粉か)」「⁠1回に何を、どれだけ詰めるか」「⁠1分に何本詰めたいか⁠」⁠の3つを先に決めます。量り方は、粘い物はピストン、瓶の高さをそろえる液は液面、重さで売る物は重量、粉はオーガが基本です。

充填機とは

液体・粘体・粉体を、容器に決まった量だけ入れる機械です。手で量って詰める手間と、量のばらつきを減らします。

比較ページには、工場で使う型番のある充填機を、方式ごとに代表の1〜2型式ずつ載せています。カプセル充填機、ガス充填機、チューブ充填シール機、シリンジ充填機、接着剤を塗るディスペンサー、手で押すディスペンサー、家庭用は、別の機械なので載せていません。

包装機の「充填包装機」との違い

包装機のページ⁠の「充填包装機」は、ロールのフィルムから縦に袋を作りながら中身を落として詰める縦ピロー(製袋充填機)と、チャック付きのスタンドパウチのような既製の袋を1枚ずつ取って詰める給袋式です。どちらも、袋の口をシールして封をするところまでを1台で受け持ちます。このページの充填機は、ボトル・瓶・缶・カップ・一斗缶・ドラム缶のような形の決まった容器に、中身を決まった量だけ入れる機械です。キャップ締めや打栓は、別の機械をつなぐか、名古屋乳機のNS900型のように打栓まで1台で行う型を選びます。中身を袋に入れて封までしたいなら包装機のページ、容器に入れたいならこのページを見ます。

4つの方式

  • ピストン式:シリンダーのピストンで吸い込み、決まった体積を押し出す。容積式ポンプで量る型も含む。向いている物は、ソース・たれ・クリーム・味噌・具の入った食品・化粧品
  • 液面式:瓶の口にノズルを差し込んで流し入れ、決まった高さでそろえる。向いている物は、醤油・酒・酢・牛乳のようなさらさらの液
  • 重量式:容器をはかりに載せ、重さを量りながら詰めて止める。向いている物は、一斗缶・ペール缶・ドラム缶の液、粉の大袋
  • オーガ式:筒の中のスクリューを決まった回数だけ回して、粉を送り出す。向いている物は、粉ミルク・ココア・調味料・化粧品パウダー・医薬品の粉末

ピストン式は、注射器と同じ原理で中身を吸い込んで吐き出します。粘い物や具の入った物でも、体積で量って詰められます。ナオミは、ピストン式を1回200cc以上の詰めを得意とする方式としていて、小さな量を何度も繰り返すならチューブポンプ式やロータリー式も見ます。兵神装備のNVL-TF型はモーノポンプで送るので、ポテトサラダのような固形物入りを潰さずに詰められます。

液面式は、量ではなく液面の高さで合わせます。容器ごとの誤差に左右されず、店に並べたときの液面がそろいます。そのぶん、内容量は容器の寸法で決まります。さらさらの液を速く詰めるのに向き、メイワのMGR-BFはノズル12〜24本のロータリー機です。

重量式は、容器をはかりに載せて詰めます。最初は弁を大きく開けて速く入れ、設定の手前で開き方を絞って少しずつ足し、決まった重さで止めます。宝計機製作所は、これを2段投入と呼んでいます。一斗缶やドラム缶のように、重さで売る物に向きます。

オーガ式は、回転数で量る容量式です。粉の密度がそろっていれば、比較的安く精度と能力を出せます。粉の密度がばらつくなら、東京自働機械製作所のPFXのオプションのように、ロードセルで正味の重さを量りながら詰める型を選びます。縦型のオーガーは、止めたときに粉が垂れ落ちやすいので、アワジのAPM800はダンパーで抑えています。

充填精度と能力の読み方

充填精度は、メーカーによって書き方が違います。

  • 割合:セイワ技研のAWFSは±0.1%(⁠20kgフルスケール)、池田機械産業のバイアル粉末充填ラインは±3%
  • 重さや体積の幅:宝計機製作所のTFM-300SXは200kg充填時±0.2kg(参考値)、セイワ技研のピストン式ボトル充填機は水500ccで±1cc
  • ばらつき:三星工業の雫1号は200gで標準偏差1g以下

能力も、1分あたりの本数(⁠メイワのMGR-BFは80〜250本/分)、1時間あたり(⁠宝計機製作所のTFM-300SXは20〜30缶/h)、1回の時間(⁠ナオミのPS703は1ショット最速約3秒)と、書き方がばらばらです。1分あたりにそろえて比べます。

どの数字も、水や標準の中身で測った値です。粘さ・比重・泡立ち・具の大きさで変わるので、自分の中身でメーカーに試してもらってから決めます。

守る決まり

計量法(量目公差)

内容量を表示して売る商品は、表示した量より少なくてよい誤差の幅が、計量法の政令(特定商品の販売に係る計量に関する政令 第3条⁠)⁠で決まっています。充填機の精度は、この幅に余裕をもって収まるかで見ます。条文はe-Gov法令検索⁠で読めます。

労働安全衛生規則

  • 覆い・囲い:機械の原動機・回転軸・歯車・プーリー・ベルトなど危ない所には、覆いや囲いを設けます(第101条)
  • 運転の停止:掃除・給油・検査・修理・調整で危ないときは、機械の運転を止めます(第107条)
  • ほかの人が動かせないように:止めたときは、起動装置に錠を掛けるか表示板を付けます(第107条第2項)

条文はe-Gov法令検索 労働安全衛生規則⁠で読めます。燃えやすい溶剤を詰める所では、宝計機製作所のTFM-300SXのように、電気機器を耐圧防爆型でそろえた型を選びます。

値段の見方

このページの16製品は、どれも値段を公開していません。そのため、安い・高いの判定はしていません。見積もりを頼むときは、詰める物・1回の量・容器・1分あたりの数を伝え、本体だけか、コンベヤ・キャップ締め・打栓まで入った値段かをそろえて比べます。

選ぶ前に確かめること

  1. 何を詰めるか:さらさらの液か、粘い物か、具の入った物か、粉か。燃えやすいか
  2. 1回に詰める量と、その精度
  3. 容器の種類と大きさ(ボトル・瓶・缶・カップ・一斗缶・ドラム缶・大袋)
  4. 1分に何本詰めたいか
  5. 電源(単相100V・三相200V⁠)⁠と圧縮空気の圧力・量
  6. 洗い方(分解して洗うか、CIPで配管ごと洗うか)
  7. 前後の装置(容器の供給・キャップ締め・打栓・検査)を、どこまで一緒に頼むか
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