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GUIDE / GLOVE-BOX

グローブボックスとは?真空型・フロー型・簡易型・精製装置付き・アイソレーターの違いと選び方

研究所や工場で、酸素や水分、菌や有害な粉から試料と人を守る密閉の作業台グローブボックスについて、不活性ガスの精製装置付き、真空グローブボックス・フロー型・簡易グローブボックスなどの置換型、無菌・封じ込めのアイソレーターの違い、アクリルとステンレスの違い、精製剤の再生、価格の見方を、メーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月14日更新

この記事の答え

グローブボックスは、外の空気と切り離した密閉の箱に手袋を付け、窒素やアルゴン、無菌の空気の中で手作業をするための装置です。電池や半導体の材料のように酸素と水分をppmの単位で減らしたいなら精製装置付き、酸素を減らすだけでよいなら真空型・フロー型・簡易型の置換型、医薬の無菌試験や有害な粉なら無菌・封じ込めのアイソレーターを選びます。「酸素と水分をどこまで下げるか」「中に何を入れるか」「何から何を守るか」の3つを先に決めると、選ぶ製品が絞れます。

グローブボックスとは

グローブボックスは、密閉した箱の前面に手袋(グローブ)を付け、外の空気に触れさせずに中の物を扱う装置です。実験用のグローブボックス、ドライボックスとも呼びます。車の助手席の小物入れも同じ名前ですが、このページで扱うのは研究・製造の装置です。サンプラテックは、水分や酸素に激しく反応する物を低水分・低酸素の箱の中で扱うための装置として、医薬品の試験・土壌分析・半導体などで使われていると案内しています。

比較ページには、日本に本社か日本法人がある会社が自社で作り、公式サイトで仕様を確かめられた製品を、1社1〜2製品に絞って載せています。クリーンブース・クリーンベンチ、前が開いた安全キャビネットとドラフトチャンバー、局所排気装置、手袋だけの製品、中古品、代理店が売る海外製品は載せていません。

3つの種類

精製装置付き(不活性ガス循環精製)

  • 窒素やアルゴンを箱と精製装置の間で回し、酸素と水分を取り続けます
  • 酸素は銅の触媒、水分と溶剤はモレキュラーシーブで取り、どちらも再生して繰り返し使います
  • エイエルエステクノロジーは、ガス循環精製型は水分・酸素1ppm以下を保証する型と説明しています
  • このページの例:万善工機のMGP920SZ、ダルトンのガス精製装置付きグローブボックス、エイエルエステクノロジーのSagami

置換型(真空・フロー・⁠⁠⁠簡易)

  • 真空型は、本体もパスボックスも真空に引いてから窒素などに入れ替えます。大きな物を入れたあとの立ち上げが早い型です
  • フロー型(大気圧型・パージ型)は⁠、ガスを流して入れ替えます。真空型より安く軽いかわりに、立ち上げに時間がかかります
  • 精製装置が無いので、中の純度は入れるガスの純度で決まります。あとから循環精製装置をつなげる型が多くあります
  • アクリルの簡易グローブボックスや、机に載る卓上型もここに入ります
  • このページの例:UNICOのUN‑1200LP、美和製作所のMDB‑1B、グローブボックス・ジャパンのGBJV080・GBJF080、サンプラテックのVG‑800・G型、万善工機のMGC‑80

アイソレーター(無菌・封じ込め)

  • HEPAフィルターを通した空気で中をきれいに保ち、過酸化水素で中を除染します
  • 医薬の無菌試験や細胞の操作に使う無菌の型と、高活性の薬の粉を閉じ込める封じ込め(陰圧)の型があります
  • 製造ラインや作業に合わせて1台ずつ設計します
  • このページの例:日本エアーテックの無菌アイソレータ、澁谷工業の無菌試験用アイソレータ・ハザードアイソレータ、ダルトンのSterigion

選ぶときに見るところ

中の雰囲気(酸素・⁠⁠⁠水分)

  • 精製装置付きでは、万善工機のMGP920SZが酸素1ppm未満・露点−76.5℃未満、ダルトンが酸素・水分とも1ppm以下、Sagamiが5ppm以下です
  • 中の濃度は、酸素計と露点計(水分計)を付けて見張ります

主室とパスボックスの大きさ

  • 中に入れる天秤・顕微鏡・粉砕機などの寸法を測り、作業する場所が残る大きさにします
  • 物の出し入れはパスボックス(前室)で行います。大きな物を入れるなら、前面の窓や本体を外せる型を選びます

材質

  • アクリル製は中がよく見え、サンプラテックは金属製より安く入れられると案内しています
  • ステンレス製は気密・強度・熱への強さが高く、サンプラテックのステンレス製の真空型では露点−70℃まで下がります

グローブの材質

  • グローブボックス・ジャパンはネオプレンが標準でCSM・ブチルを選べ、美和製作所はブチルが標準です
  • 扱う溶剤や薬品に強い材質を選び、傷んだら替えます

使い方(真空置換の流れ)

サンプラテックの真空グローブボックスの使い方マニュアルでは、次の順で中の空気を入れ替えます。

  • 作業する物を中に入れ、本体の扉とパスボックスの外扉を閉めます(パスボックス⁠の内扉は開けておきます)
  • グローブポートにカバーを付けてから、真空ポンプで本体とグローブの中の空気を抜きます
  • 窒素などのガスを少しずつ入れて、大気圧まで戻します。これを数回くり返すと、入れ替えがよく効きます
  • 作業中に物を出し入れするときは、パスボックスだけを真空に引いてガスで満たし、本体の雰囲気をこわさずに受け渡します

手入れ

  • 精製剤は、銅触媒を水素で、モレキュラーシーブを真空で温めて再生します。エイエルエステクノロジーは、再生に使う水素を爆発しない濃さ(上限4%)⁠ま⁠で薄めると案内しています
  • エイエルエステクノロジーのSagamiは、精製剤を使う人が自分で交換できます
  • 窒素・アルゴンのガス代と、再生に使う水素の置き場所を先に決めます

値段の見方

  • このページの14製品のうち、値段を公開しているのは置換型の4製品だけです
  • サンプラテックのG型が450,000円、VG‑800が1,210,000円(標準小売価格)、グローブボックス・ジャパンのGBJF080が1,617,000円〜、GBJV080が2,981,000円〜(税込)⁠で⁠⁠⁠⁠す
  • 精製装置付きとアイソレーターは、寸法・つなぐ機器・除染のしかたを決めて見積もりを取ります
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