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GUIDE / PISTON-RING

ピストンリングとは?種類・材質・表面処理と選び方

エンジンのピストンに付けるピストンリングの役割、トップリング・セカンドリング・オイルリングの違い、ガソリン用とディーゼル用の構成、材質とPVD・DLCの表面処理、価格の出し方をメーカー公式資料で確認します。

2026年11月2日更新

この記事の答え

ピストンリングは、ピストンの溝にはめてシリンダとのすき間をふさぎ、オイルと熱を受け持つリング状の部品です。1つのピストンにTOP・2ND・OILの3本を付けるのが一般的です。選ぶときは「エンジンの種類」「リングの構成」「表面処理」の3つを先に決めます。型式と価格は公開されておらず、エンジンごとに問い合わせて決めます。

ピストンリングとは

ピストンの外周の溝にはめる、切れ目のある金属のリングです。リケンNPRは、リング自体がばねで、シリンダに縮めて入れることで張る力を出すと説明しています。主な役目は、燃焼ガスのシール、オイルの量の調整、熱をシリンダへ逃がすことの3つです。TPRは、これにピストンの姿勢を支える役目を加えた4つの機能を挙げています。

比較ページは、国内で自社製造するメーカーのエンジン用ピストンリングを対象にしています。Oリング・オイルシール・樹脂シールリング、シリンダライナ上部のカーボンスクレーパリングは分けています。

3本のリングの役割

  • TOPリングは、主に燃焼ガスのシールと熱の伝達を受け持ちます。リケンNPRによると、300℃近くの中で働きます
  • 2NDリングは、TOPリングとオイルリングの働きを手助けします
  • オイルリングは、シリンダ壁のオイルの量を整え、燃焼室に入る油を減らします

ガソリン用とディーゼル用

  • TPRのガソリンエンジン用は、OILリングを3ピースにした3本構成です。乗用車用ガソリンエンジンやアルコール混合燃料のエンジンに使われています
  • TPRのディーゼルエンジン用は、OILリングを耐久性を考えて2ピースにしています。乗用車用と商用車用のディーゼルエンジンに使われています
  • リケンNPRによると、ディーゼルエンジンの燃焼圧力は25MPaに達します。同社のディーゼル用は、TopをスチールにPVD・DLCかガス窒化で組みます

材質と表面処理

リケンNPRは、古くは鋳鉄とクロムめっき、今はスチールにPVDやDLCをかけた仕様が中心としています。

  • リケンNPRのガソリン用は、TopとOilがスチール、2ndが鋳鉄かスチールです。2ndにはリン酸塩皮膜やクロムめっきとPVDの組み合わせもあります
  • リケンNPRのPVDは、Cr-NのほかIN17GとNano-αをそろえています。水素フリーDLCは、膜厚0.8μmと20μmの例を出しています
  • TPRのガソリン用は、外周に水素を含まないta-C DLCを付けられます。アルコール燃料にも適合します
  • TPRは、アルミ合金のシリンダに直接すべらせる二輪車向けのa-C:H DLCも出しています

摩擦を減らす工夫

TPRによると、ピストン周りの摩擦損失はエンジン全体の約40〜50%を占めます。このため、薄幅・低張力のリングが増えています。

  • TPRは、サイドレールの外周を偏心バレルにして、オイルのかき落としと摩擦の少なさを両立しています
  • TPRのディーゼル用オイルリングは、外周の角にRを付けて、シリンダとの摩擦を減らしています
  • リケンNPRは、自社のシミュレーションでリングの動きやオイル消費を解析し、仕様を出しています

価格と頼み方

  • リケンNPRとTPRは、どちらもピストンリングの型式と価格を公開していません
  • エンジンの型式と燃料、ガソリン用かディーゼル用か、必要な数を伝えて見積もりを取ります
  • 公開価格が無いため、比較ページでは安め・平均的・高めの区分を付けていません
  • 燃料を水素やアルコール混合に変えるときは、表面処理が合うかを先に確かめます
出典

2026年11月2日確認。構成・材質・表面処理は、次のメーカー公式資料に記載された内容です。

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