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GUIDE / ANCHOR-BOLT

アンカーボルトとは?あと施工アンカーの種類・打ち方・埋め込み長さと選び方

コンクリートに機器や鉄骨を留めるアンカーボルト(あと施工アンカー)の種類(金属拡張・接着系・埋込み)、施工方法と下穴、埋込み長さと穿孔深さの違い、許容引抜荷重の見方、JCAAの製品認証と国の強度指定を、協会・国の資料とメーカーの公式資料をもとにまとめました。

2026年10月12日更新

この記事の答え

アンカーボルトは、コンクリートに機器・鉄骨・架台を留めるためのボルトです。コンクリートを打つ前に埋め込む「先付け」と、固まったコンクリートに穴をあけて留める「あと施工アンカー」があり、あと施工アンカーは金属系(打込み式・締付け式)と接着系(カプセル・注入)に分かれます。選ぶときは「何を留めるか(重さと揺れ)」「⁠コンクリートの厚さと端からの距離」「施工のしやすさと検査」の3つを先に決めます。

アンカーボルトとは

日本建設あと施工アンカー協会(JCAA)は、アンカーを「母材に取付け物を取り付けるために工夫したもの⁠」⁠と説明しています。コンクリートを打ち込む前に所定の位置に置いておくものが「先付アンカー」、コンクリートが固まってから穴をあけて固着させるものが「後付アンカー」です。

比較ページには、建設・設備工事でコンクリートに機器や鉄骨を留めるアンカーのうち、金属拡張アンカー(打込み式・締付け式)、接着系アンカー(カプセル方式・注入方式)、先付けのアンカーボルトを、各社の代表製品の単位で載せています。家庭用・DIY用だけの製品、ALC・石膏ボード・中空壁用のアンカー、ボルト・ナット単体だけの製品は載せていません。

あと施工アンカーの種類と仕組み

JCAAと国土技術政策総合研究所の資料では、あと施工アンカーは「金属系アンカー」「接着系アンカー」「その他のアンカー」に分かれます。

  • 金属系アンカー:穴の中でアンカーの先が開き、穴の壁に機械的に留まります。打ち込んで広げる打込み方式と、ナットを締めて広げる締付け方式があります
  • 接着系アンカー:穴に入れた接着剤が化学反応で固まり、アンカー筋を留めます。接着剤の入れ方で、カプセル方式と注入方式に分かれます
  • その他のアンカー:金属系・接着系以外のもので、金属やプラスチックの打込み式・ねじ込み式などです

あと施工アンカーそのものには、JIS規格はありません(JCAAのFAQ)。品質は、メーカーの試験値、JCAAの製品認証、国土交通大臣の強度指定で確かめます。

打ち方(施工方法)

JCAAのFAQでは、施工の流れを次のように示しています。

  • 金属系アンカー:準備と墨出し → 穿孔 → 孔内清掃と穿孔深さの確認 → 固着(アンカーの挿入と拡張)→ 自主検査
  • 接着系アンカー:準備と墨出し → 穿孔 → 孔内清掃と穿孔深さの確認 → 固着と養生 → 自主検査

接着系は、固まるまで荷重をかけられません。注入方式の「可使時間」は混ぜてから固まり始めるまで、「硬化時間」は荷重をかけられるまでの時間です。

埋め込み長さと穿孔深さ

「埋込み長さ」はコンクリートの中に入るアンカーの長さで、「穿孔深さ」はコンクリートの表面から穴の底のドリルの肩までの深さです。同じではありません。モルタルで仕上げた床では、仕上げの厚みを足した深さまで穴をあけます(JCAAのFAQ)。

呼び径(サイズ)はM8・M10・M12・M16・M20のように製品ごとにそろい、下穴の径と深さはメーカーのサイズ表で呼び径ごとに決まっています。比較表の「穴・埋込み」に、各社のM12の値を並べました。下穴の開け方は、決まった径のドリルで所定の深さまであけ、穴の中の粉を清掃してから深さを確かめます。

強さ(許容引抜荷重表)の見方

カタログの引張の値には、壊れるまで引いた「最大」の値と、設計に使う「許容」の値があります。どちらの値か、コンクリートの強さ(Fc)がいくつのときの値かを必ず見ます。同じ M12 でも、埋込み長さや穴の端からの距離(へりあき・はしあき)、隣のアンカーとの間隔(ピッチ)で変わります。

設備機器の耐震では、機器メーカーが「建築設備耐震設計・施工指針」を参照した耐震強度検討書を出していることがあります。アンカーボルトにかかる引抜力を計算し、短期許容引抜荷重と比べて本数と太さを決めます。

認証と国の強度指定

  • JCAAの製品認証:製品の品質性能の申請書を、協会の製品認証委員会が審査して認証します。審査項目の数でタイプA・B・Cなどに分かれます
  • 国土交通大臣の強度指定:2022年3月31日の告示改正で、強度指定を受けられるあと施工アンカーが、既存の建物の補強に使うものから、鉄筋コンクリート造などの部材と構造耐力上主要な部分の接合に使うものへ広がりました

構造に効く所に使うなら、強度指定や認証の範囲で使えるかを、設計者とメーカーに確かめます。

施工の資格

あと施工アンカーの施工に、国の資格はありません。JCAAが民間の資格制度(施工士・主任技士・技術管理士など⁠)⁠を設けています。発注のときに、有資格者が施工するかを確かめる現場もあります。

先付けのアンカーボルト

コンクリートを打つ前に据え付けるアンカーボルトには、先をL型・J型に曲げたものや、定着板を付けたものがあります。鉄骨造の柱脚では、ベースプレート・アンカーボルト・定着板をセットにした工法で選びます。センクシアのハイベースNEO-R工法はM24〜M48で、M24の定着長さは400mmです。東京鐵鋼のスマートベース工法は、ねじ節鉄筋のD22〜D41をアンカーボルトに使います。

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