口コミを書く 製品を比べる種類から探す・⁠⁠⁠⁠⁠⁠無料
GUIDE / LIGHTNING-ROD

避雷針とは?種類・設置基準・JIS規格と、材質・長さ・支持方法の選び方

工場・施設の屋根で直撃雷を受ける避雷針を、支持管用突針と台座付き小突針に分けて解説します。全長と突出長、材質、導体接続、JIS Z 9290-3:2019への移行、見積もりと点検の確認点を公式資料でまとめました。

2026年10月28日更新

この記事の答え

避雷針は、直撃雷を受けて、引下げ導線と接地極を通じて大地へ流す受雷部です。選ぶ前に、保護する屋根の範囲、受雷部の高さ、支持管・台座の固定方法を決めます。製品名にある「JIS中型・大型」と⁠、設備全体が適合するJIS規格は分けて確認します。

避雷針とは

建物に向かう直撃雷を受ける部分が受雷部です。突針のほか、棟上げ配線導体も使います。受雷部から引下げ導線、接地極までつなぎ、雷電流を大地へ流します。突針だけを付けても、避雷設備は完成しません(NIPエンジニアリング⁠の設計解説)⁠。

避雷針のメーカー比較では、工場・施設で使う支持管用突針と台座付き小突針を、型式ごとに載せています。支持管だけ、取付金物だけ、接地極だけの製品や、施工サービスだけは対象外です。

支持管用突針と台座付き小突針

  • 支持管用突針は、支持管の上に取り付けます。エースライオンのLRN21C・LRN35C、NIPのAAB000101・AAB000009、大阪避雷針工業と東京避雷針工業の5111などです。支持管のねじやカップリングと組み合わせて選びます。
  • 台座付き小突針は、台座で固定する自立型です。村田電機製作所の12021-Fが該当し、鉄製・溶融亜鉛メッキ、質量2.60kgです。導線接続端子は別に選びます。

棟上導体も受雷部ですが、今回の表には型式別仕様を確認できた棟上導体システムがありません。屋根の保護計画では、突針と棟上導体の配置を合わせて検討します。

出典は、エースライオンの製品資料、NIPの現行カタログ、村田電機製作所の現行電子カタログです。

全長と突出長を分ける

同じ「長さ」でも、突針全体の長さと、支持管から突き出る長さは違います。エースライオンは両方を分けて書いています。

  • LRN21Cの全長は、500mmです。支持管からの突出長は410mmです。
  • LRN35Cの全長は、460mmです。支持管からの突出長は370mmです。
  • AAB000101の全長は、355mmです。AAB000009の全長は510mmです。
  • 5111の全長は、450mmです。支持管へ取り付けるねじはM30×P2.0です。

突針の長さから、完成後の受雷部の高さや保護範囲を直接決めることはできません。支持管の長さと固定位置、建物の高さ、屋根上の設備配置を合わせて設計します。5111の寸法は大阪避雷針工業の承認図⁠で確認できます。

設置基準と現在のJIS規格

建築基準法第33条は、高さ20mを超える建築物に有効な避雷設備を求めています。周囲の状況によって安全上支障がない場合のただし書きもあります。20m以下なら雷対策が不要、とは読み替えません(建築基準法)⁠。

避雷設備の構造方法に関する告示は、JIS Z 9290-3:2019に適合する外部雷保護システムへ改められました。旧基準を使える経過措置は、2026年3月31日までに「建築物の工事」に着手したかで判定します。避雷設備だけの着工日ではありません。

  • カタログの「JIS中型・大型」「国土交通省型」は⁠、製品の仕様区分です。その名前だけで設備全体の適合を判断しません。
  • 保護範囲は、回転球体法・保護角法・メッシュ法などで確認します。保護角は高さによって変わり、一定の角度を全設備に当てはめません。
  • 既設設備の改修では、既存受雷部を活用しながら、保護されない部分への追加配置を検討します。増改築等に伴う扱いは、設計者と確認します。

根拠は、国土交通省の技術的助言・訂正反映済み資料です。規格の説明と確認日は2026年10月28日時点です。

材質・支持方法・接続導体の選び方

材質は、受雷部だけでなく支持部と導体も合わせて確認します。

  • AAB000101は、銅製・クロムめっきで質量1.50kgです。台座付きの12021-Fは鉄製・溶融亜鉛メッキで、取付形態も違います。
  • 5111は、Cリング・剣先ビス・接着剤で脱落を防ぐ構造です。既設の支持管へ替えるときも、接続ねじと固定部を照合します。
  • 12021-Fの導線接続端子は、G端子・F端子・S端子・アルミ端子・圧着端子から接続条件に合わせて選びます。端子は別売です。

支持管や台座には風圧の検討も必要です。エースライオンは強度計算の依頼条件として、設置地域、地表面粗度区分、材質・長さ・径、固定状況、設置高さなどを求めています(公式FAQ)⁠。

価格と見積もりのそろえ方

掲載型式の公式資料には、公開価格がありません。型式と数量だけでなく、支持管・固定金物・端子・導体・接地工事をどこまで含むかそろえて依頼します。

  • 新設なら、屋根の図面、保護対象、固定箇所、必要な受雷部の高さを伝えます。
  • 交換なら、既設の型式・寸法・接続部と腐食の状態を調べます。
  • 材料費だけの見積もりと、取付工事・接地工事を含む見積もりを分けて確認します。

寿命と点検

今回確認した資料には、掲載型式に共通する寿命年数はありません。NIPのカタログは、腐食による折損や固定金物の脱落を点検上の課題として説明し、ボルトの緩み・接続異常の確認も示しています。受雷部だけでなく、支持管・固定部・導体接続の状態を見て交換を決めます。

避雷器・SPDは、雷サージによる過電圧から機器を保護する別の装置です。突針を交換しても、電源線・通信線の雷サージ対策は別に検討します(エースライオンのLPS解説)⁠。

比較記事にしてほしい製品の依頼はこちら👉